エスピーアイ独自消費者調査データベース“SCS”による 日本におけるメディアハビット分析: 第一弾「最新のメディア媒体別接触状況」

企業のマーケティング・広告宣伝活動における費用/価格/投資対効果についての、測定/ベンチマーキング/透明化/最適化、を使命とする株式会社エスピーアイ(所在地:東京都千代田区、代表取締役:道端 智之)は、独自に保有する「SCS(エスピーアイ・コンシューマー・サーベイ)」を活用し、日本における最新のメディアハビット分析を行い、その結果の一部を公表することとしました。

「SCS(エスピーアイ・コンシューマー・サーベイ)」とは、急速に細分化しているメディア環境に対応し、真のメディア・リサーチ・ソリューションのために開発された、当社独自の統計型消費者インサイト・リサーチ・ツールで、7,000sample以上のデータからなるシングルソースのメディアハビット調査パネルです。

今回はまず、メディア分析の最も基礎的なモノである「代表的なメディア/タッチポイント別のreach」を、weekly-reach(一週間以内に1回以上接触したか否か)で分析しました。個人全体の他、代表的な7つの性年齢セグメントで分析しています。

  1. 全体
    全体では、マスメディアでは「パソコンやタブレットでインターネットを使う」がトップ、「テレビで見る」が2番で、共に90%以上へリーチしており、まだまだテレビはリーチメディアとして非常に強いという結果です。「ラジオを聴く」も41%となり「全国紙の新聞を読む(紙媒体のみ)」「地方紙の新聞を読む(紙媒体のみ)」「雑誌を読む(紙媒体のみ)」を上回りました、ラジコ等デバイス面での進化や“地域密着・自由な雰囲気”が新しい時代にマッチしてきているということもあると考えられます。
    インターネットの中身を見ると、依然として「検索エンジン」が高く、動画配信サービスやSNSを凌駕していました。
1 全体

代表的な性年齢別(teen/MF123別)については、下記2指標で分析を行いました。

(1) reach=全体を100%とした時の各ターゲットへの到達率、つまり“広がり”があるメディアで、多くの人数へ到達する場合に有効

(2) affinity=「各ターゲットのreach÷全体リーチ」つまり“各ターゲットだからこそ接触する”“そのターゲットならではの”メディア。各ターゲットと親和性が高く“よりそのターゲットへ深いメッセージを伝えるのに適切なメディア”と言える

*ポイントとしては下記の通りで、目的や予算に合わせて、reachメディアとaffinityメディアを上手く組み合わせることが、ベストメディアミックスへの指針であると言える。

・reachだけ高い       =広がりはあるがターゲットにあまり刺さらない
・affinityだけが高い     =ターゲットに深く強く刺さるがリーチが広がらない
・reachとaffinityどちらも高い=広がりがあり且つターゲットに深く刺さるとても適切なメディア
・reachとaffinityどちらも低い=広がらずターゲットに深く刺さらない、弱いメディア

  1. teen
    現在のteenの特徴がハッキリ出ています。reachが高い=テレビ・PCタブレットからのインターネット・検索エンジン、affinityが高い=電車地下鉄・バス・音楽系イベント、reachとaffinity両方高い=携帯スマホからのインターネット・動画配信サービス・SNS、という結果でした。
    「携帯スマホからのインターネット・動画配信サービス・SNS」を軸に据えつつ、テレビでリーチを広げ、「通学時接触想定の列車とバス・音楽系イベント」でよりteenのライフスタイルや価値観に特化したメッセージを出していく、のがポイントかと思われます。
2 teen
  1. M20-34
    メディアプランがとても組み難いと言われるM20-34は、reachが高い=テレビ・PCタブレットからのインターネット・検索エンジン、affinityが高い=スポーツ系イベント・音楽系イベント・映画鑑賞・空港・電車地下鉄、reachとaffinity両方高い=携帯スマホからのインターネット・動画配信サービス、という結果でした。
    但し「reachとaffinity両方高い=携帯スマホからのインターネット・動画配信サービス」ではあるものそれ程際立ってはおらず、reachとaffinityメディアがハッキリ別れてしまい、やはり戦略によって丁寧なメディア選択と組み合わせがキーと言えそうです。
3 M20-34
  1. M35-49
    M20-34と違い、比較的まだマスメディア接触があると言われるM35-49は、より色々なメディアにてreachとaffinityが高い結果でした。
    reachが高い=テレビ・PCタブレットからのインターネット、affinityが高い=ラジオ・タクシー・空港・スポーツ系イベント(雑誌・新聞・動画配信サービスもまずまず)、reachとaffinity両方高い=検索エンジン、という結果でした。
    検索エンジン関係を必須にして、リーチをテレビとインターネットで広げ、「ラジオ・タクシー・空港・スポーツ系イベント(雑誌・新聞・動画配信サービスも)」の中から戦略に適切なタッチポイントを選んでよりM35-49に適したコミュニケーションを行いエンゲージメントを高める、のが良いと考えられます。
4 M35-49
  1. M50+
    M50+になると、今迄とはガラッと様相が変わってきます。
    reachが高い=テレビ・PCタブレットからのインターネット・検索エンジン、affinityが高い=新聞・ラジオ・タクシー・空港(雑誌とスポーツインベントもまずまず)、reachとaffinity両方高い=無し、でした。
    TeenとM20-34・M35-49で上位のインターネット・携帯スマホ関連は「reach=検索エンジン」以外はreach・affinityともに上位には来ず、旧来マスメディアでほぼ問題無くコミュニケーションできる、特に新聞とラジオが強い、という結果でした。
5 M50+
  1. F20-34
    最も消費意欲が強く、トレンドを作り、またメディアととても相性が良いと言われる、マーケットにおける最重要/最も需要のあるターゲットがF20-34です。
    reachが高い=テレビ・PCタブレットからのインターネット・検索エンジン、affinityが高い=映画鑑賞・音楽イベント・ブログ、reachとaffinity両方高い=携帯スマホからのインターネット・SNSでした。
    「携帯スマホからのインターネット・SNS」はreachとaffinity共に極めて高く、マーケティング上完全必須アイテムと言わざるを得ません。リーチを広げる必要が無ければ、これに「映画鑑賞・音楽イベント・ブログ」周りで更に彼女らに共感度の高いコミュニケーションを図ることで、有効なマーケティングが達成できるのではないでしょうか。
    最重要マーケティングターゲットであるからこそ、勿論リーチの為には最小限テレビも必要でしょうが、それ以上に親和性・エンゲージメント最大化に向けてaffinityの高いメディアでの丁寧なコミュニケーションが望まれます。
6 F20-34
  1. F35-49
    主婦層、あるいは主婦でなくともある程度の所得と自由時間・自主性を持っている層がF35-49であり、F20-34と同様重要なマーケティングターゲットでもあります。
    この層においては、reachが高いメディア=affinityも高い、という特徴があります。
    reachとaffinity両方高い=テレビ・PCタブレットからのインターネット・検索エンジン、affinityだけが高い=ブログ・携帯電話からのインターネット・芸術文化系イベント、でした。
    そのため、テレビと王道のインターネット関連を基本通り使用すればかなりの接触効果が期待でき、スパイス的にブログや芸術文化系イベントの活用を検討、という方向で外れの無いマーケティングが実施できそうです。逆に言えば、メディア戦略では競合との差が出難く、物量勝負に持ち込まれるということになりがちとも考えられるでしょう。
7 F35-49
  1. F50+
    今迄よりも更に “アクティブでセカンドライフを楽しむ”というdefinitionで語られるようになってきた/マーケターにもそう定義付けされてきている、F50+です。
    reachが高い=テレビ・PCタブレットからのインターネット・検索エンジン、affinityが高い=芸術文化系イベント・新聞、reachとaffinity両方高い=無し、という結果でした。
    メディア接触状況は、M50+とF35-49の中間を取るような感じであり、テレビ・王道のインターネット・新聞の組み合わせでかなり効果的なコミュニケーションが可能、芸術文化系イベントを上手く組み合わせると更に良好になる可能性がある、と言った所でしょうか。
8 F50+

本来マーケティングコミュニケーション/メディアプランを構築する際は、まず「各企業・ブランド・時期等」ごとの戦略があります。それに即して、性年齢だけで無く“年収、価値観&ライフスタイル、家族構成”等も加味してメディアターゲットを設定し、これを地区別で分析してエリアマーケティングまで落とし込んでいきますので、実際にはこのようにシンプルにはなりません。
当社に分析やプランニングを御依頼いただいた場合は、SCSによりそういった条件も加味しての分析とインサイトの提供をさせていただいております。
しかしながら今回は、そういった条件を組み込みすぎると“公表し、皆様の分析やメディアプランに役立てていただく”という目的から外れてしまうので、一般的な性年齢ターゲットにて分析を行いました。

今後も様々な角度で、SCSを活用した分析を公表していく予定です。

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例:株式会社エスピーアイの分析によると~…

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株式会社エスピーアイについて

エスピーアイは、テレビCMを始めとした広告の価格妥当性調査、宣伝活動や広告キャンペーンの投資効率計測、競合メディア露出量分析(広告&広告以外)、コミュニケーションやメディアに関するコンサルティングやアドバイザー業務、消費者インサイトや商品・ブランドに関する分析等を通じて広告宣伝やマーケティングの投資効率把握と改善を行う、日本の広告業界では草分け的なコンサルティング会社です。
独自データベース、テレビ視聴率データ、高度な統計手法等を駆使して、科学的・数値的なアプローチを基にしたサービスを展開しています。

社名: 株式会社エスピーアイ
本社: 〒101-0003 東京都千代田区一ツ橋2-4-4 一ツ橋別館3F
代表: 代表取締役 道端 智之
設立: 2014年(1995年設立の同名会社を承継)
    日本アドバタイザーズ協会、日本マーケティング協会
URL : http://www.spi-consultants.com/ja/

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