個性を育むオランダ流の教育モデル「イエナプラン」を もっと日本に!オンライン講座を4月28日から開催
株式会社ほんの木(所在地:東京都千代田区、代表取締役:高橋 利直)は、オランダで50年以上の実績がある教育モデル「イエナプラン」のオンライン講座を、2023年4月28日(金)から7月28日(金)にかけて計9回開催いたします。
開催の背景
今の日本の学校の課題
今の日本の学校での評価軸は筆記試験の結果によるところが多く、算数や国語などが苦手な子は、例え体育や音楽が得意でも「できない子」と評価されることがあります。勉強を苦手と感じてしまった子どもたちは、一人ひとりの理解度や習熟度に合わせることが難しい画一的な一斉授業にますますついていけなくなり、自分に自信を持てなくなってしまっているのが現状です。
「好き」ならみんな頑張れる 好きなことを伸ばして自信をつける
しかし、すべての教科が得意な子はあまりいません。また、すべての教科が苦手という子もいないでしょう。
人はそれぞれ違って当たり前。算数や国語が好きな子も、音楽や体育、絵を描くのが好きな子、料理を作るのが好きな子だっています。その「好き」を伸ばしてあげれば、一人ひとりの自信に繋がるはずです。
オランダでの「イエナプラン」
1924年にドイツにあるイエナ大学のペーター・ペーターセンがイエナプランを始めました。オランダでは50年以上の実績があり、現在、オランダのオルタナティブ教育の学校の約3割がこのイエナプランを導入しているとのことです。
●オランダでのイエナプランの紹介するの1分20秒の短い動画を視聴いただけます。
イエナプラン オランダ編
動画リンク https://youtu.be/7bX2bRjo0_Y
日本での「イエナプラン」の実際
2019年4月、長野県に廃校を活用して日本初のイエナプランを導入した私立「大日向小学校」が開校しました。2022年4月からは「大日向中学校」、また2022年4月には広島県に公立初の小学校「常石ともに学園」が開校しました。岐阜市や名古屋市、日本各地でもイエナプランのコンセプトを導入している学校が広がりを見せています。
最近では、2022年12月の富山市教育委員会定例会で教育長が「イエナプラン教育の理念やエッセンスは、本市が目指す子どもの育成像に合致するところがあり、その効果も大きいのではないか」と発言して話題になりました。
(富山市教育委員会12月定例会 資料16~17頁)
https://www.city.toyama.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/011/279/r412shiryou.pdf
「イエナプラン」の特徴
イエナプランは、一人ひとりの子をその子らしく、最大限の可能性を引き出して育てることを目指した子育てのビジョンです。
イエナプランでは、子どもたちを異年齢のグループで活動させることで、お互いが異なる存在であることを知り、学び合い、助け合い、共に生きることの大切さを学べるように促します。
また、1日の流れを、対話・遊び・仕事(学習)、催しという4つ基本活動を循環させて日課にしています。私たち大人の日常生活においても、人と話をし、仕事に従事し、遊びの時間を持ち、他者と共にお祝いをしたり悲しみを共有したりすることは、欠かせないものだからです。
グループ全員でサークルになって毎日少なくても3回行う対話の時間では、それぞれが意見や思いを言い合い、尊重し合い、共有することで、学校が過ごしやすく安心した場になっていきます。
仕事(学習)においては、答えを見つけるのではなく、なぜそうなるのかと問い、それを探求していく過程を重視し、教科書など紙に書かれた概念を用いるだけでなく、可能な限り周りにあるホンモノの事物を学びの対象にすることを大切にしています。
「イエナプラン」小学校の一日
イエナプラン小学校では、1~3年生と4~6年生の異年齢の子どもたちで構成したクラスを、クラスと呼ばず「ファミリーグループ」と呼びます。年少・年中・年長の子どもたちの関係を、弟子・熟練者・師匠の関係と同じように考え、それぞれの役割を持たせているのです。また、教室をリビングルームと考え、居心地が良い空間づくりを大切にしているのもイエナプランの特徴です。
一日の始まりは、子どもたちが近況などを報告し合う「サークル対話」。その後、「ブロックアワー」と呼ばれる時間では、算数や国語、地理などの基礎学力を自分の学習ペースに沿って自分で計画した学習を個別に行います。教員は子どもたちにインストラクションやアドバイスを行います。午後は、身近な出来事や社会問題をテーマに「ワールドオリエンテーション」という探求学習を行ったり、音楽や図工、演劇、プレゼンテーション、クラス会議など協働的な学びの時間となります。そして、1日の終わりは「サークル対話」で締めくくります。
「イエナプランを学ぶオンライン講座」を開催
講座の趣旨
教育の目的は、「子どもたちがよりよい人生を歩めるようにすること」といっても過言ではありません。
子どもたちが学びで得た力を人生に活かせるように、今の日本の教育が目指すのは「主体的・対話的な深い学び」「個別最適な学び」「協働的な学び」です。これはまさにイエナプランのビジョンに沿ったものだと言えるでしょう。
このイエナプランを、もっと広く普及させたいという想いで、この度イエナプランを学ぶオンライン講座を開催します。この講座では全9回を通して、イエナプランの概要が理解できる内容となっています。
「ワールドオリエンテーション」を実際に体験
特に、ワールドオリエンテーション(自分たちの周りにある本物の事象について自らが問いを立て、それに基づいて探究を行い、そのプロセスを仲間とともに学ぶ協働活動)を実際に体験してもらい、最後にお互いに成果発表をする時間を設けていることが、この講座の特徴です。
講師 リヒテルズ直子さんプロフィール
九州大学大学院修士課程(比較教育学)及び博士課程(社会学)単位取得修了。アジア、アフリカ、ラテンアメリカ諸国に歴住後、1996年よりオランダに在住。同国の社会事情や教育について研究をしてきた。特に、オランダのイエナプランを初めて伝えたイエナプラン教育の第一人者として、日本イエナプラン教育協会の設置と発展に貢献。現在同協会の「特別顧問」であり、オランダではイエナプラン教員の専門資格を持つと同時に、イエナプランの発展に貢献した人に贈られるエイル賞の受賞者でもある。
2011年以来、オランダで毎年数回、本講座で使用するテキストの著者二人とともに、日本人向けの各種の研修を企画し、指導と助言にあたってきた。著書多数。子どもたちの「対話力、考える力」を引き出す『てつがくおしゃべりカード』『てつがく絵カード』(以上ほんの木)日本語版訳者。
『応用編』受講生の声
講座では、他の受講者の方達と一緒に、ワールドオリエンテーションで問いを探究する過程を体験しました。大変刺激的で、最後の発表会では発表者の熱量に圧倒され、ワクワクドキドキが止まりませんでした。「探究的な学びをするとこんなことが起こるんだ!」と、その価値や教育効果を実感しました。また「サークル対話」を通して関係性が築かれた場は居心地が良く、自分が安心して発言する勇気が持て、対話も深まっていきました。今は受講して得たことをどのように実践していくか模索中。
いろんなことを相談できる「イエナの仲間」に出会えたのも受講して良かったことの一つです。
講座の概要
講座は、リヒテルズ直子さん訳書『共に生きることを学ぶ学校』(ほんの木)の第3章をテキストとして、イエナプランを実践していくための学びを深めます。また、この講座では対話の時間も多く含まれますので、受講者同士の関わりが深くなり、その後も「仲間」として繋がっていけるというメリットもあります。
定員 :30名
受講料:44,000円(税込)
●テーマ・開催日時
(1) 学校の形をペダゴジカルなものに 4月28日(金20時~22時)
(2) 共に成長するチャンスを学校に 5月12日(金20時~22時)
(3) 振り返りの会 5月26日(金20時~21時*)
(4) 自立的な学びと協働的な学び 6月16日(金20時~22時)
(5) 振り返りの会 6月23日(金20時~21時*)
(6) 学びの楽しさを知る 6月30日(金20時~22時)
(7) 問いを持ち仲間と共に探究する 7月 7日(金20時~22時)
(8) 問われている大人たちの協働 7月21日(金20時~22時)
(9) 探求の課題発表 7月28日(金20時~22時)
*振り返りの会に講師は出席しません。
*また、振り返りの会の開催時間は20時~21時です。
*テキスト:「イエナプラン 共に生きることを学ぶ学校」(ほんの木)
もっと講座を知りたい方へ
「イエナプランを学ぶオンライン講座」の詳細は、下記リンクでご覧いただけます。
https://www.honnoki.jp/blog_jena/archives/971
会社概要
商号 : 株式会社ほんの木
代表者 : 代表取締役 高橋 利直
所在地 : 〒101-0047 東京都千代田区内神田1-12-13 第一内神田ビル2階
設立 : 1986年6月
事業内容: 出版業、通信販売業、卸販売業
資本金 : 1,000万円
URL : https://www.honnoki.jp
本件のお客様からのお問い合わせ先
株式会社ほんの木
TEL : 03-3291-3011
お問い合わせフォーム: https://www.honnoki.jp/f/form_mailer