株式会社リクルート 進路指導専門誌『キャリアガイダンス』が、 高校進路指導担当者の「キャリア教育」に関する意識調査を実施
株式会社リクルート(本社:東京都中央区 代表取締役社長:柏木斉)の進路指導専門誌『キャリアガイダンス』は、2004年10月、全国の国・公・私立高校の進路指導部を対象に進路指導の実態について調査を実施しました。
本調査では、昨年文部科学省から提言された「キャリア教育」に関する設問を用意し、進路指導担当教諭がどんな意識で「キャリア教育」を受け止めているかを探りました。
調査結果の概要
■「キャリア教育」の印象は、「期待感」が過半数で概ねポジティブな受け止め方(P3)
キャリア教育に対しての印象は、「期待感」が51.2%と過半数に上り、次いで「責任感」(32.5%)、「使命感」(27.1%)と続く。当事者としてポジティブな受け止め方をしている進路指導担当者が『キャリアガイダンス』誌の予想以上に多いことがわかった。
■「キャリア教育」の影響は、「生徒にとって有意義」との回答が過半数(P4)
キャリア教育の影響については、「生徒にとって有意義」(52.6%)、「望ましい進路指導を実現できそうな期待がある」(32.7%)と、その意義を評価する一方、「学校現場で浸透するかは未知数」「教員の負担は相当大きくなりそう」との回答もそれぞれ37%に上り、今後への不透明感や負担感もうかがえる。
■高校生の「課題設定できない」「選択・決定できない」「将来計画できない」状況を憂慮(P5)
進路指導の対象である高校生については、「自ら課題を設定しその解決に取り組むことができない」(49.4%)「主体的に選択・決定を行えない」(48.1%)「将来の目標に向けて計画・実行することができない」(46.8%)の3項目が突出。自分の進路を主体的に捉えられない高校生の現状に憂慮している実態が浮かび上がった。
■今後キャリア教育を推進するには「時間の確保が困難」との回答が9割(P6)
実際にキャリア教育を推進していくにあたって想定される課題を質問したところ、「キャリア教育のための教員の時間確保」について、「非常に困難」(55.8%)「やや困難」(36.8%)との回答が合わせて93%にも上り、進路指導現場の多忙さをうかがわせた。
■キャリア教育推進による変化は「仕事増」が8割と高いものの、「生徒の意欲増」も5割が予想(P7)
今後についての予測は、「進路指導部の仕事増」(82.4%)「教員の仕事増」(81.9%)がそれぞれ80%を超え、突出している。しかし、「生徒の意欲」(54.2%)「生徒の満足度」(48.0%)、さらに「保護者の満足度」(46.0%)」が増すと回答した割合も少なくないことが注目できる。
【調査概要】
●調査期間:2004年10月4日〜25日
●調査対象:全国全日制高校(一部定時制含む)の進路指導部
●調査方法:郵送法
●調査発送数:5255
●回収数:1268
●有効回答数:1122(有効回答率21.4%)
詳細はリンク先をご覧下さい[PDF書類 163kb]
http://www.recruit.co.jp/corporate/report/2005pdf/050106_career_kyouiku_chosa.pdf