アーモンドの効果、食べるタイミングによって異なることが明らかに

・健康な韓国人成人を対象に、
アーモンドを食べるタイミングが体に与える効果を調査  
 
・健康な若い韓国人成人を対象に、食事に関する調査を行った結果、
食前にアーモンドを摂取すると体脂肪が減少し、
食間にアーモンドを摂取するとコレステロール値が低下することが明らかに
 
・目的に合わせてアーモンドを食べるタイミングを決めることが
アーモンドの効果的な摂取の鍵に

※このプレスリリースは2018年4月25日に韓国で発表された資料の抄訳版です。

世界最大のアーモンド生産地である米国カリフォルニア州の約6,800のアーモンド生産農家ならびに100を超える製造加工業者で組織される「カリフォルニア・アーモンド協会」(本拠地:米国カリフォルニア州モデスト)の出資により、韓国の淑明女子大学とICAN(Institute of Cardio  metabolism and Nutrition)が行った研究によると、日常においてアーモンドを食べるタイミングにより、健康な成人の脂質プロファイルと体組成への介入効果が異なることが示唆されました。
 
この研究は、「Nutrition Research and  Practice」(NPR)誌(2017年12月号1)、および 「Journal of Medicinal Food」(JMF)誌(2018年4月号2) に掲載されています。
 
アーモンドは、一価不飽和脂肪酸、食物繊維、植物性タンパク質など、11種類もの必須栄養素を摂取できる天然の健康食品です。そのため、アーモンドが人体に与える効果についてはさまざまな研究が行われ、詳細に調査されています。本研究もその一つですが、研究対象者がアーモンドを12週間以上の長期にわたって摂取し、反復測定を含まない無作為の臨床試験を行ったといった点で、他の研究と一線を画しています。
 
この研究では、無作為に選ばれた健康な成人を対象に、アーモンドの摂取による総コレステロール値とLDLコレステロール値を含む脂質プロファイルの変化、および体組成の変化を調査しました。特に、アーモンドを摂取するタイミングによる結果の相違に重点を置きました。
 
NRP誌に掲載されたこの研究は、健康な韓国人成人169名を対象に行われました。参加者を無作為に3つのグループに分け、体脂肪率と血中コレステロール値の変化を16週間測定しました。1つのグループは毎日食前にアーモンド(56g)を摂取し、もう1つのグループは毎日間食としてアーモンド(56g)を摂取、最後のグループは高炭水化物・等カロリーの制限食を摂取しました。
 
その結果、食前にアーモンドを摂取したグループの体脂肪率は平均0.35%(0.01±1.26kg)減少し、間食として摂取したグループは平均0.17%(0.17±1.53kg)増加しました。
 
また、食前にアーモンドを摂取したグループは制限食のグループに比べ、体脂肪率、内臓脂肪量、総脂肪が減少し、体組成が全般的に改善されました。
 
さらに、アーモンドを摂取する前の総コレステロール値とLDLコレステロール値と比較すると、間食として摂取したグループは総コレステロール値が16.55mg/dL(±20.50mg/dL)、LDLコレステロール値が16.02mg/dL(±28.52mg/dL)と大幅に減少しました。食前にアーモンドを摂取したグループの総コレステロール値とLDLコレステロール値も減少しましたが、コレステロール値が10.84mg/dL(±20.33mg/dL)、LDLコレステロール値が9.05mg/dL(±17.75mg/dL)と大きな差がありました。
 
「この研究は、日常生活の中で、どのタイミングでアーモンドを摂取するかによって、その効果が異なることが確認された点で意義があります」と、キム・ヒョンスク博士(淑明女子大学校)とパク・ヒョンジン博士(ICAN)は述べています。「この研究は、自身の健康状態に合わせて体脂肪を減らし、コレステロール値を改善するために、最適なアーモンド摂取のタイミングを判断するのに役立つと考えています」
 
JMFに掲載された後続の論文では、さらに4週間、毎日56gのアーモンドを摂取したグループと、等カロリーの制限食を摂取したグループの脂質プロファイルと体脂肪率の相違が分析されました。
 
その結果、アーモンドを20週間継続して摂取したグループは、等カロリーの制限食を摂取したグループに比べて、アーモンド摂取前より血中コレステロールが10.1%、LDLコレステロールが10.7%減少しました。韓国人の参加者を対象としたこの研究は、アーモンドの継続的な摂取によって、脂質プロファイルが改善されることを示唆しています。
 
「韓国の伝統的な食事は栄養バランスが優れていますが、パンや菓子などの炭水化物の割合が高い間食には問題があります。間食の習慣をわずかに変えるだけで健康状態を改善できるので、間食の見直しを広く奨励しています」と、キム・ヒョンスク博士(淑明女子大学校)とパク・ヒョンジン博士(ICAN)は述べています。
    
 
研究の概要:
日常的なアーモンド摂取のタイミングが健康な成人の体組成と血中脂質プロファイルにもたらす効果
(「Nutritional Research and  Practice」誌2017年12月号)
 
研究:健康な成人参加者を3つのグループに無作為に割り当てました。1つは食前にアーモンドを摂取するグループ(PM)、もう1つは間食にアーモンドを摂取するグループ(SN)で、それぞれアーモンド56gを摂取しました。最後のグループは制限食を摂取するグループ(CL)で、高炭水化物・等カロリーの制限食を摂取しました。測定は8週目と16週目に行われました。
 
結果:227名の参加者のうち169名(男性77名/女性92名)は、2014年6月から2015年6月まで研究に参加しました(nの値はPMは58、SNは55、CLは56)。3つのグループのうち、体脂肪量の減少が最も多かったのはPMグループ、最も少なかったのはCLグループでした。また、食前にアーモンドを摂取したPMグループでは、体重の変化は見られませんでしたが、体脂肪、体脂肪率、内臓型肥満が減少しました。一方向ANOVAの分析(分散分析)では、SNグループはCLグループとPMグループに比べ、16週間でLDLコレステロール値が大きく減少しました。
 
研究の限界:制限食のグループが摂取した等カロリーの食事には、アーモンドより高い割合で炭水化物が含まれ、アーモンドの主要栄養素の構成とは一致しません。また、アーモンドから生成される栄養素と生物活性物質の代わりに、炭水化物が使用されました。二重エネルギーX線吸収測定法または、他の画像技術(CT、磁気共鳴画像法)を用いた体組成の評価も実施されませんでした。
 
結論:食前にアーモンドを摂取すると、体脂肪率が大きく減少し、アーモンドを間食として摂取すると血中脂質プロファイルが改善されました。食前にアーモンドを摂取すると、高炭水化物の食事の習慣的な摂取が抑制されます。一方、アーモンドを間食として摂取すると、血糖と脂質代謝が改善する可能性があります。
    
 
研究の概要:
食事制限のない健康な成人の脂質プロファイルと体組成の変化における
日常的なアーモンド摂取のタイミングと介入の効果
(2018年4月)
 
研究:参加者は前述3の研究にも参加しています  。169名のうち85名が追加の4週間の調査に引き続き参加しました(0週目、8週目、16週目に20週目を追加)。この研究では、参加者は2つのグループに分けられました。1つのグループはアーモンド56gを毎日摂取し(n = 57)、もう1つのグループはアーモンド56gとカロリーが同じ高炭水化物の制限食を摂取しました(n  = 28)。参加者は調査中、通常通りの食事を摂取し、通常通りの運動を行い、ナッツやナッツ製品を追加で摂取しないように指示されました。
 
結果:アーモンドを摂取したグループの参加者は、1日56gのアーモンドを20週間摂取した結果、トリグリセリド(TG)、総コレステロール(TC)、低比重リポタンパク質コレステロール(LDL-C)、および非高比重リポタンパク質(非HDL-C)などの血中脂質プロファイルが改善しました。20週目、アーモンドを摂取したグループの参加者は、等カロリーの制限食を摂取したグループの参加者に比べ、TC、LDL-C、非HDL-C、TG、体脂肪量、およびウエスト・ヒップ比が大きく減少しました。
 
研究の限界:等カロリーの制限食にはアーモンドに比べて高い割合の炭水化物が含まれ、アーモンドの主要栄養素と一致しません。主要栄養素と脂肪酸組成が一致する制限食を使用して、さらに調査する必要があります。また、アーモンドはアーモンドホール、制限食はクッキーを提供したため、参加者に食品を非公開にすることはできませんでした。さらに、参加者のコンプライアンスが80%を下回った時点で中止となったため、治療意図(ITT)解析を行うことができませんでした。時系列測定を適用し、無作為の対照臨床試験を並行して1年以上行えば、アーモンドの日常的な摂取についてより多くの貴重な情報が得られるものと思われます。
 
結論:経時的反復測定を使用した場合、アーモンドの摂取で異なる効果が見られ、脂質プロファイルの変化も異なる時点で見られました。アーモンドを20週間連続して摂取すると、健康な若年成人の血清脂質プロファイルと体組成が改善する可能性があります。
    
  
1 Liu Y, Hwang HJ, Ryu H, Lee YS, Kim HS, Park H.  The effects of daily intake timing of almond on the body composition and blood  lipid profile of healthy adults. Nutritional  Research and Practice 2017; 11(6): 479-486.
2 Liu Y, Hwang HJ, Kim HS, Park  H. Time and Intervention Effects of Daily Almond Intake on the Changes of Lipid  Profile and Body Composition Among Free-Living Healthy Adults. Journal of Medicinal Food J Med Food 00  (0) 2018, 1-8
3 Liu Y, Hwang HJ, Ryu H, Lee  YS, Kim HS, Park H. The effects of daily intake timing of almond on the body  composition and blood lipid profile of healthy adults. Nutritional Research and  Practice 2017; 11(6): 479-486
 
 
カリフォルニア州のアーモンドについて 
カリフォルニア州のアーモンドは、ビタミンEとマグネシウムが特に豊富で、一握りのアーモンド(28g)には、タンパク質6g、食物繊維4gが含まれる栄養豊かで健康によい自然食品です。カリフォルニアのセントラルバレーでは6,500人以上がアーモンド栽培に従事しています。アーモンドはカリフォルニア州の農作物の中でも第2位という高い販売額を誇り、世界のアーモンドの80%がカリフォルニア産です。
 
カリフォルニア・アーモンド協会について
カリフォルニア・アーモンド協会は、米国農務省の監督下にあるアーモンド生産者・加工業者を代表する組織として1950年に設立されました。国内外におけるアーモンドに関する知識の普及と品質管理を使命として、マーケティング、生産過程や環境への取り組みに関する研究、食品の品質・安全性に関する各種プログラムの推進、業界全体に関する各種データの分析と情報提供を主な活動としています。毎年、出荷可能なアーモンドの重量に基づき、生産者からの出資を得て、活動しています。詳細はwww.almonds.jp(英語)をご覧ください。  

カリフォルニア・アーモンド協会 画像
画像・ファイル一覧
ニュースのシェア:
カリフォルニア・アーモンド協会
Bv9bWwj2WM
カリフォルニア・アーモンド協会
会社の詳しい情報を見る
NC動画生成サービス
Copyright 2006- SOCIALWIRE CO.,LTD. All rights reserved.