「パンデミックによって質屋の機能が見直された!?」 Meiji.net インフォメーション vol.274

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「パンデミックによって質屋の機能が見直された!?」
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概要
昔は街中でよく見かけた質屋ですが、最近はあまり見かけなくなりました。庶民の生活を助ける質屋は、約100年前に大流行したスペインかぜのときには利用が増加したと言います。コロナによるパンデミックのいまは当時と似た状況ですが、質屋は活用されているのでしょうか。この話題について詳しく解説します。

ポイント
■「近代日本における零細金融・健康・感染症・人口動態に関する実証研究」を研究分野とする井上達樹専任講師が執筆。
■庶民のための金融機関として発展した質屋について解説。ヨーロッパでは慈善事業のような形で質屋の制度が生まれたように、質屋の仕組みには福祉活動的な側面があると論述。様々な社会保障制度が整備され、質草の内容も安価な品物からブランド品に変わり、近年質屋の数は減少しているものの、自分の持ち物を必要なときに現金化できる質屋の機能は今後も有効であると指摘。

記事構成

パンデミックによって質屋の機能が見直された!?
●安価な質草でもお金を貸してくれた質屋
●100年前のパンデミックのときには庶民の生活支援に貢献
●質屋の機能は廃れない?

執筆講師プロフィール
井上 達樹(明治大学 商学部 専任講師)
■研究分野:計量経済史、日本経済史
■研究テーマ:近代日本における零細金融・健康・感染症・人口動態に関する実証研究

主な著書・論文

『健康・公衆衛生と経済発展 : 近代工業化期における日本の経験 (特集 「歴史データ×経済学」の可能性)』(『経済セミナー  =
The keizai  seminar』(724),29-34頁・日本評論社・2022年)
「The  role of pawnshops in risk coping in early twentieth-century Japan.」(Financial History Review
28(3),pp.319-343・2021年)

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