建設分野に特化した生成AIの社内運用を開始
- 社内の技術ノウハウをAIに学習させ、技術伝承と業務効率化を実現 -
安藤ハザマ(本社:東京都港区、代表取締役社長:国谷 一彦)と、燈株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役CEO:野呂 侑希、以下、燈)は、燈の提供する、『AKARI Construction LLM』を導入し、安藤ハザマのデータベースに格納された施工計画書や技術文書などの社内ノウハウを取り込んだ、建設分野の専門知識を有する生成AIを開発し、技術伝承と業務効率化を目的として社内運用を開始しました。
安藤ハザマは、建設DXを推進する方法のひとつとして、文書や画像を対象にした生成AIの活用検討を進めています。文章生成AIについては、安全なネットワーク環境を整えた上で、2023年9月より全社で利用を開始しています。各々の業務に合わせて、書類の叩き台作成、アイデア出し、資料の要約など、幅広い用途で利用し、業務の効率化につなげています。
ただし、当初導入した文章生成AIは、インターネットから収集した汎用的な知識を基に回答文を生成するため、専門的な知識や自社の持つノウハウに関する質問に対しては回答の精度が著しく低いという課題がありました。
そこで、『AKARI Construction LLM』を導入しました。安藤ハザマのデータベースを活用し、施工技術や研究開発、営業などに関する独自のデータと、建設用語を効果的に参照できる『AKARI Construction LLM』を接続することで、長年蓄積してきたノウハウを踏まえた上で、質問に対して関係性の高い情報を抽出して的確な回答文を生成することができるようになりました。
これにより、建設分野の専門的な内容に関しても正確な情報を得られるようになります。また、昨今、活発な議論がされている情報発信元を明示する技術「オリジネーター・プロファイル(OP)」を念頭に置いて、回答の生成に用いた文書を明示する機能を備えているために、さらなる業務効率化や的確な業務判断が可能になります。
今後は、データベースをより充実させるために、手書き文書のデータ化を進めて、多くの文書の内容を学習させるようにしていきます。また、特許や論文、関係する法律など公開されている外部のデータベースとの連携や、設計や研究開発等でのクリエイティブ領域における過去実績を学習した画像・動画・音声の生成を行う、安藤ハザマ独自の生成AIの開発を進めることで、さらなるDX化を実現していきます。