＜開催レポート＞「スポーツの価値」を基盤とした授業づくりワークショップ　実践例の共有とカリキュラムマネジメントの観点から授業づくりの検討

2018-02-05 17:30

公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構(所在地：東京都北区、会長：鈴木秀典、以下 JADA)は、スポーツ庁委託事業「スポーツの価値を基盤とした授業づくりワークショップ」を、2018年2月3日(土)、国立スポーツ科学センターにて開催いたしました。

今回で3回目の開催となる本ワークショップでは、約40名の教職員・教育関係者の方々にご参加いただき、「スポーツの価値を基盤とした授業」を実施している先生方による実践例の共有を通じて、具体的な授業イメージを持って頂くとともに、グループワークでは、カリキュラムマネジメントの観点から、「スポーツの価値を基盤とした授業」の展開や具体的な授業内容の検討を行いました。

佐藤豊教授(桐蔭横浜大学)の講演では、スポーツを「する人」だけではなく、「みる人」・「支える人」それぞれの『スポーツインテグリティ(スポーツの誠実性、健全性、高潔性)』を育てる必要性や、「スポーツの価値」を基盤とした教育の可能性が話され、グループワークでは、具体的な授業内容の検討・議論が活発に展開されました。

参加者からは「スポーツを知り、好きになることで、より大事にしたい、価値を守りたいと思うのでは」「スポーツの価値」は国や習慣でも異なり、正解は1つではないと感じた。子どもたちにどう伝えていくかが課題」といった意見・感想があがりました。

●スポーツの価値を基盤とした授業づくりワークショップ　開催概要
■日程：2018年2月3日(土)10:15～16:30
■会場：国立スポーツ科学センター
　　　(東京都北区西が丘3丁目15-1)
■主催：スポーツ庁／JADA
■講師：佐藤豊(桐蔭横浜大学教授)

内容

講演　　　：学校教育における「スポーツの価値を基盤とした教育」の可能性
　　　　　　桐蔭横浜大学教授・佐藤豊
実践例発表：・福岡県立早良高等学校　教諭草場太郎
　　　　　　・岡山県立倉敷南高等学校　教諭臼井正徳
　　　　　　・神奈川県立市ケ尾高等学校　教諭菅澤悠
　　　　　　・山形県立山形中央高等学校　教諭佐藤若
　　　　　　・山形県庁全国高校総体推進課　主査田村崇

グループワークおよびプレゼンテーション

グループワークでは以下の4つのテーマについて、テーマごとにグループに分かれカリキュラムマネジメントの観点から授業展開や具体的な内容について検討を行いました。最後に各グループからプレゼンテーションが行われ、各テーマの展開案が共有されました。

グループワークテーマ

・保健体育(小学校／中学校)×スポーツの価値
・保健体育＜体育理論・保健＞(高校)×スポーツの価値
・保健体育×他教科×スポーツの価値
・特別活動や課外活動×スポーツの価値
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佐藤豊教授による講演の様子／実践例発表の様子(山形県立山形中央高等学校　教諭佐藤若)

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参加者によるグループワークおよびプレゼンテーションの様子

●スポーツの価値を基盤とした授業に関して
平成29年3月に文部科学省より発表された第二期スポーツ基本計画では、その1つのキーワードとして、「スポーツの価値」が掲げられています。そして、そのスポーツの価値を通して、自分自身の人生や社会へ良い影響を与えること、世界とつながること、未来を創造していくことが記載されています。

さらに、我が国の高等学校学習指導要領には、平成25年度よりスポーツの価値という視点からの「オリンピックムーブメントとドーピング」の項目が明記され、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向け、スポーツの価値に基づいた教育の実践について、世界からも注目を集めています。