<自転車の安全利用促進委員会レポート> 山口県初開催  教育委員会主催『令和5年度 防犯教育・学校事故対応研修会』にて 県内教職員等約110名が自転車の安全指導について学ぶ

自転車の正しい利用方法や安全安心な自転車の選び方、メンテナンスの重要性を啓発する自転車の安全利用促進委員会と一般社団法人自転車協会は、山口県教育委員会主催のもと、2023年8月17日(木)に山口県庁職員ホール(厚生棟3階)で行われた『令和5年度 防犯教育・学校事故対応研修会』にて、効果的な自転車の安全指導セミナーを実施し、山口県内の幼・小・中・高・特別支援学校の管理職及び教職員等、市町教育委員会指導主事などの学校安全担当者約110名が参加されました。

当日の様子1
当日の様子2

講演では、山口県内の自転車事故の特徴や事故データに触れ、全国の自転車通学指導事例や年齢に合わせた指導法を紹介しました。また、見落とされがちな自転車自体の安全性(BAAマークについて)の大切さについて解説しました。講師の遠藤 まさ子(自転車の安全利用促進委員会メンバー/自転車ジャーナリスト)は、「近年、子どもたちは、親世代に比べ自転車に乗る機会が減り、運転が下手になってきている傾向にあるため、自転車の運転技術の向上や、正しい自転車の乗り方について学ぶ、実技や実地指導を取り入れることは大切です。また、成人に比べ車の運転免許を持っていない中学生、高校生は道路標識等を正しく理解できておらず、道路交通法を前提とした指導が必要です。」と強調し、「万が一事故が起きた際には、ヘルメットの着用有無が被害の大きさの分かれ目になり、保険加入の有無がその後の生徒や家族の人生を左右します。事故に遭わない・起こさないための教育のほか、事故に遭ってしまった・起こしてしまった時のことを考え、自転車保険の加入、またヘルメット着用はしっかりと指導していきましょう」と伝えました。
また、自転車も「乗り物」だということを自覚し、BAAマークなどの安全マークが付いた自転車を選び、定期的にメンテナンスをすることの重要性について解説いたしました。
夏休みは、自転車のメンテナンスをしっかり受けるのに良いタイミングです。ルール・マナーだけでなく自転車の車体自体の安全性についても改めて理解いただき、他県の指導事例を参考に教職員の皆様が自転車通学の安全指導について考える機会となりました。

参加した教職員の感想

・自転車のメンテナンスやBAAマーク等の安全マークが大切だという視点が今までなかったので勉強になりました。
・具体的な事例を提示していただき、指導する際に活用できる内容が多く参考になりました。

参考資料

講師略歴

遠藤 まさ子
自転車の安全利用促進委員会メンバー/自転車ジャーナリスト
自転車業界新聞の記者や自転車専門誌の編集などを経てフリーランスへ転向。自転車・育児用品を中心に取材を行い各誌に寄稿。自転車の中でも子ども乗せ自転車、幼児車、電動アシスト自転車を得意とし、各種メディアで自転車の利活用、安全指導等解説を行う。

遠藤 まさ子氏

自転車の安全利用促進委員会

自転車の安全利用促進委員会とは、一般社団法人自転車協会の協力を受け、安全安心な自転車利用のための啓発活動を行う団体です。自転車の利用者の方々に快適な自転車生活を送っていただくため、購入時に知っておくべき自転車の選び方から購入後のメンテナンス、正しいルール・マナーなどの情報発信を行っています。また、活動の一環として教職員や学生を対象とした、自転車通学指導セミナーも全国で開催しています。
http://jitensha-anzen.com/

BAAマーク

BAAマークは、一般社団法人自転車協会が定める自転車安全基準に適合した自転車に貼られています。自転車安全基準には全部で約90項目の検査項目があり、ブレーキ制動性能、フレーム・駆動部の強度、ライトの光度、リフレクターの反射性能などの検査に合格する必要があります。

BAAマーク1
BAAマーク2
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