【名城大学】講演会「リトアニアと岐阜の絆を紡ぐ」で都市情報学部の稲葉千晴教授らが登壇
岐阜大学が主催 岐阜県ゆかりの杉原千畝とリトアニアへの理解を深める
岐阜大学グローカル推進機構主催の「リトアニアと岐阜の絆を紡ぐ」と題した講演会が1月29日、岐阜市のOKB岐阜大学プラザで開催されました。本学都市情報学部の稲葉千晴教授らが登壇し、来場した学生や教職員ら約30人が第二次世界大戦下のリトアニアの当時の首都カウナスでユダヤ難民に「命のビザ」を発給した岐阜県ゆかりの外交官・杉原千畝やリトアニアについての理解を深めました。
カウナスの大学のアジア研究センター長で本学の招聘研究員も講演
登壇したのは、杉原千畝を研究する稲葉教授のほか、カウナスにあるヴィータウタス・マグヌス大学のアジア研究センター長で、2025年1月から3月末までの予定で招聘研究員として本学を訪れているアルヴィダス・クンピスさんと、妻で同センター研究員のシモナ・クンペさんで、2人はそれぞれ日本とリトアニアの歴史的なつながりや杉原千畝を通して育まれた友好関係などについて講演しました。
シモナさんは、福沢諭吉が文久遣欧使節の一員として1892年にカウナス駅を訪れて周辺を散歩したことを記録していることや、日露戦争終結後の1906年に日本についてリトアニア語で書かれた初めての本が出版されたことなどを説明。アルヴィダスさんは、日本とリトアニアの友好を深めようとリトアニアで開催されている「杉原ウイーク」などの杉原千畝関連のイベントなどを紹介しました。
稲葉教授は「杉原だけでは難民を救えない リトアニアの貢献」と題して、ユダヤ難民に当時のリトアニアがどのような支援をしたのかを解説。リトアニアに逃れたユダヤ難民約3万人のために難民キャンプ6か所を設け、食料や衣服、医療などを提供したことや、パスポートの代わりに「安全通行証」を発行したことを説明し、稲葉教授は「だからこそ千畝は『命のビザ』を発給することができた」と力を込めました。