Webとモバイル向けサービスの新規開発をより迅速かつシンプルに実現する「MySQL Cluster 7.3」
2013年6月18日 カリフォルニア州レッドウッドショアズ発
Web、クラウド、ソーシャル、モバイル向けサービスの革新が加速する中で、新たに一般提供された「MySQL Cluster 7.3」により、可用性と拡張性に優れた耐障害性を持つリアルタイム・データベースを利用するアプリケーションの開発がよりシンプルかつ迅速に行えるようになります。
オラクルは本日、「MySQL Cluster 7.3」の一般提供開始を発表しました。
新たにnode.js向けNoSQL JavaScriptコネクタを装備した「MySQL Cluster 7.3」を利用することで、さまざまな汎用的なハードウェアを使用して構築されるサービスを、最小限の工数でよりシンプルかつ迅速に作成できます。
外部キーのネイティブ・サポート、ブラウザベースの自動インストール機能、新しい接続スレッドの拡張性などの新機能により、次世代のWeb、クラウド、通信サービスの高可用性データベースにおける課題を解決することができます。
さらに、「MySQL 5.6」のサーバーを統合し、「MySQL 5.6」を基盤にしたアプリケーション内で「InnoDB」と「MySQL Cluster」のストレージ・エンジン*を結合できます。
*ストレージ・エンジン:RDBMSでデータのアクセスや排他処理などを制御する部分のこと
「MySQL Cluster」はオープンソース、自動データ分散、リアルタイム、ACID準拠のトランザクション・データベースであり、単一障害点がありません。次世代のWeb、クラウド、ソーシャル、モバイル・アプリケーション向けに設計されています。
「MySQL Cluster 7.3」は、公開先Webサイト(http://dev.mysql.com/downloads/cluster/)からダウンロードできます。ご利用には諸条件と制限が適用されます。
■使いやすさだけではなく、妥協のない可用性と拡張性
「MySQL Cluster 7.3 GA」は、開発プロセスの段階で製品をプレビュー、テストし、フィードバックを返すことができる一連の開発マイルストーン・リリースに基づいて開発されています。最新の主な強化点は次の通りです。
-node.js向けNoSQL JavaScriptコネクタ:クライアントからサーバー、さらにデータベースに至るまでJavaScriptを再利用できるようにすることで開発を簡略化します。SQLに変換することなく「MySQL Cluster」に直接問い合わせて結果セットを受信できるネイティブな非同期JavaScriptインターフェースを備えたnode.jsを提供し、シンプルなクエリーによって応答時間の短縮に貢献します。node.js向けJavaScriptコネクタは、Memcached、Java、JPA、HTTP/RESTなど増え続けている「MySQL Cluster」向けNoSQLインターフェースの一つとして、NoSQLとSQLが同じデータ・セットにアクセスできるようにします。
-外部キーのサポート:異なるデータ分散先、異なるノード、異なるデータセンターに配置された異なるテーブル間に自動的に参照整合性を適用することで、アプリケーション・ロジックを簡略化し、データ・モデルを強化します。高度なRDBMS機能と、シェアード・ナッシング・クラスタ全体に外部キーを強制する拡張性に優れたリアルタイム分散データベースを組み合わせ、ACID保証とシャード間でのJOINの実行能力を維持することで、大容量OLTPとリアルタイム分析の両方をサポートします。外部キーは、クラスタとの間でSQLとNoSQLの両方のコネクタを利用するアプリケーション全体に適用されます。InnoDBの外部キー実装に基づいて設計されており、現在のMySQLのスキルをそのまま利用できます。
-MySQL Cluster自動インストール機能:開発と運用のチームは、ワークロードと環境に合わせて自動的にチューニングされる運用グレードのクラスタを、ブラウザから直接、短時間でグラフィカルに設定およびプロビジョニングできます。
-「MySQL Server 5.6」との統合:SQL層は最新リリースの「MySQL 5.6 GA」をベースとしており、開発と運用のチームは、このリリースの強化された処理性能とサーバー間でのデータ複製機能の強化によるメリットを活用できます。最新版の「MySQL 5.6」では、単一アプリケーション内でInnoDBと「MySQL Cluster」のストレージ・エンジンを組み合わせることができます。
-接続スレッドの拡張性:「MySQL Cluster」のデータ・ノードへの接続あたり1.5倍からで7.5倍のスループットを提供し、クラスタの全体的な対応容量と拡張性を向上させます。内部接続API内で相互排除処理の単位を分割することにより、改善されます。アプリケーションに対して完全に透過的であり、オンライン操作で「MySQL Cluster 7.3」にアップグレードするだけで高いスループットのメリットを活用できます。
■本発表に向けたコメント
オラクルのMySQLエンジニアリング担当バイスプレジデントであるトマス・ウリン(Tomas Ulin)は、次のように述べています。「最新リリースの『MySQL Cluster 7.3 GA』は、Webやモバイルなどの新しいアプリケーション・ワークロードに必要な俊敏性、パフォーマンス、拡張性と、RDBMSプラットフォームのみが提供するデータの整合性、高可用性を融合します。これは、最大数の開発者とユーザーの優先度を反映することで実現した組み合わせです」
Big Fishのデータベース・アドミニストレーション担当シニアディレクターであるショーン・シギゾラ(Sean Chighizola)氏は、次のように述べています。「リアルタイムのWebレコメンデーションで『MySQL Cluster』を選択した当初の理由は、現在のワークロードだけでなく、将来のニーズにも対応できる能力に期待したためです。『MySQL Cluster 7.3』は魅力的なアップグレードです。新しい機能を評価し、当社のより多くのサービスで『MySQL Cluster』を利用する予定です」
■参考資料
・オラクルとMySQL
http://www.oracle.com/jp/products/mysql/overview/index.html
・MySQL Cluster
http://www-jp.mysql.com/products/cluster/
・MySQL Connect, September 21-23, 2013*
http://www.oracle.com/mysqlconnect/index.html
・MySQL Cluster Community Edition
http://dev.mysql.com/downloads/cluster/
・MySQL ClusterのYouTubeデモ*
http://dev.mysql.com/downloads/cluster/
・MySQL Cluster 7.3:新機能のホワイトペーパー*
http://www.mysql.com/why-mysql/white-papers/mysql-cluster-new-features-whitepaper/
・MySQLのブログ*、Twitter、Facebookページ*
https://blogs.oracle.com/mysql/
https://twitter.com/mysql_jp
https://www.facebook.com/mysql
*英語のみ
●オラクルについて
オラクルは、クラウド環境と皆様のデータセンターの両方においてハードウェアとソフトウェアが連携して稼働するよう設計します。オラクル(NASDAQ:ORCL)に関するより詳細な情報については、http://www.oracle.com をご覧ください。
■本件に関するお問い合わせ先
日本オラクル株式会社 広報室 石川
Tel: 03-6834-4837 / Fax: 03-6834-6129/ E-mail: pr-room_jp@oracle.com
プレスルーム http://www.oracle.com/jp/corporate/press/
- OracleとJavaは、Oracle Corporation 及びその子会社、関連会社の米国及びその他の国における登録商標です。文中の社名、商品名等は各社の商標または登録商標である場合があります。本文書は情報提供を唯一の目的とするものであり、いかなる契約にも組み込むことはできません。
(本資料は米国2013年6月18日にオラクル・コーポレーションより発表されたプレスリリースの抄訳です)