単独校でGoogle認定教育者資格を20名が取得!! 関東第一高等学校の「教育デジタルイニシアチブ」とは?

新カリキュラムと同時にスタートダッシュを切った名門校の布石に迫る。

「守屋育英学園 関東第一高等学校」は、東京都江戸川区松島に位置する、2094名の生徒が通う、男女共学の普通科の高校だ。1925年に実務教育を主眼とした「関東商業学校」として創立され、「知育・徳育・体育」を建学の精神に、「貫行」を校訓とし、教育理念「英知・聡明・平和を尊び社会に敏感に反応し、国際社会で活躍し、生涯学び続ける生徒の育成」のもと教育が展開されている。創立100周年に向け、より深い教育を展開するために、ICTの活用や探究学習に力を注ぐ。同校でICT活用トレーニングを担当する弊社田中が、教頭の加藤雅子先生、教務部長の三原直也先生に詳しく話を聞いた。

生徒の「本気」に合わせた「関一(カンイチ)」オリジナルの教育とICT

JR総武線「新小岩駅」から徒歩15分に位置し、広範囲から生徒が集まる「関東第一高等学校」は、アクティブなクラブ活動は誰もが知る所であり、また、子どもたちの個性に合わせた教育に力を入れている。2022年度から始まった新カリキュラムでいち早く変化に対応できたのは、計画されたICT活用の布石があったからだ。

2019年より実証実験を繰り返し、その有用性から一人一台の導入を決めた「 Chromebook」。

一人一台のChromebookを活用することで、生徒自身が自分のペースで学習の幅を拡げる可能性を生むことが期待できます。
特に学び方の選択肢が増え、生徒自身が取捨選択できるようになったことは大きな成果です。
また、生徒と教員の新たな対話のスタイルが誕生しました。
全ての先生が、存分にこの「Chromebook」を活用し、各生徒に適したコミュニケーションを取れるようになることを期待しています。

と語る三原先生。
実際にChromebookとGoogle Workspaceを活用し、どのような変化があったのかをお聞きした。

ほぼ全ての授業でChromebookの活用が常態化している関東第一高等学校
ほぼ全ての授業でChromebookの活用が常態化している関東第一高等学校
これまでは、Microsoft社のofficeを活用した業務が主流であり、Googleドキュメントやスプレッドシートなどを使用することに対して、一定数の抵抗は、当初確かにありました。
例えば、「保存」という概念がタイムリーに自動で行われることや、共有性が高い機能に対する不慣れさはその典型でした。
一方で、キーボードを使用したドキュメント作成、特に英作文や小論文などの添削指導は、即時共有性が高まり、明らかに大きな成果がありました。

また、管理者として嬉しいのは、アプリのアップデートの煩わしさも少なく、運用負担が減ったことは非常に重要な点でした。

と三原先生は語る。
関東第一高校は、2019年度の「特別進学コース」「進学Aコース」での実証実験から順当に活用の事例創出を続け、各教科でのChromebook活用経験値を蓄積してきた。「進学Gコース」「スポーツコース」へと順当にChromebook活用を拡大し、新型感染症が流行した2020年度は、オンライン授業への移行は「スムーズ」だったと言う。

GoogleWorkspaceやChromebook活用の常態化を示す数々のデータ
GoogleWorkspaceやChromebook活用の常態化を示す数々のデータ

生徒人数と教員人数で高止まりする、Google Classroomの「週間アクティブユーザー数」を見ていただければお分かりのとおり、関東第一高校の教育活動ではほぼ毎日、Classroomでのオンライン教材を用いた教育が展開されている。

なぜ関東第一高校は、新型感染症以前から、「ICT活用促進」の意識を高めていたのか。

ICT機器をツールとして、学びの先にあるものを「追求」できる創造性ある人物を育てたい。
そう考えた時に、Chromebookをはじめとするテクノロジーの活用は、時代に合った学びのチャンス創出に、必須と言える条件でした。
そのためには、もちろん、教育者もICTを駆使して創造的な授業を展開するトレーニングをしなければならなかったのです。
教頭 加藤雅子先生
教頭 加藤雅子先生

と語るのは教頭の加藤先生。
学びが止まっていた学校が数ある中、布石を打っていた学校だけが、柔軟に教育活動を変化させ、そのノウハウを洗練させていた。
関東第一高等学校では、まだ新型感染症が猛威を振るう中、驚くべきマイルストーンを設定されていた。

1年で20名の先生方がGoogle認定教育者資格を取得するタフなチャレンジ目標を達成!

Google認定教育者資格とは、Googleが指定の書式でテストを行い、パスした人に「授業で Google のツールを使いこなすスキルがあること」が証明される資格です。

関東第一高校は2020年の4月から約50名の先生方がGoogle活用の基礎トレーニングを開始し、その中でも特に素養やモチベーションが高い先生方20名が、このテストで合格を勝ち取った。
主要5教科はもちろん、全ての教科がその対象であった。
難易度は高く、「付け焼き刃では中々合格しないテストである」とおっしゃる先生もいた。

20名の合格を出すことは、難しいことはわかっておりました。
しかし、分かりやすい目標数値を掲げることは、組織体として、スピーディにICT活用を進めることにつながると確信しておりました。

と、加藤教頭先生は語る。
ただでさえ、安全管理に気を配るコストが高まっている中、夏休みも、冬休みも、春休みも、勤務時間の中で空きを見つけ、柔軟に学び続けた関東第一高等学校の教職員の皆様には、まさに、新時代の適用力の根源を見た。
教育デジタルイニシアチブとも言える、ICT活用の恩恵を受ける裏には、まさにスピード感溢れる「リーダーシップ」があったのだった。

ICT活用の先のビジョンとは?

本校では、探究授業に力を入れています。
学力向上はもちろんですが、外部の企業や学校関係者との繋がりを持ち、表現の場を持ちたいと考えています。そのためのツールとしてGoogle WorkspaceやChromebookに注目し続けます。
ビジネスや教育現場で、シーンごとに必要となる情報を、スピーディかつ柔軟に共有し、皆で仕事を進めている感じが持てることが強みだと感じています。
教職員だけでなく、子どもたちにもこの共有性の高さに慣れてほしいと考えています。
(左)教務部長 三原直也先生  (右)教頭 加藤雅子先生
(左)教務部長 三原直也先生  (右)教頭 加藤雅子先生

と、加藤教頭先生は語る。
教科学習に留まらず、学校独自の教育活動が、場所や時間の制約を飛び越えて、テクノロジーの土台の上で展開されていく時代がすでに到来している。

関東第一高等学校様の加藤教頭先生、三原先生のお話を伺い、教科学習を飛び越える「本物の個別最適化」は、戦略的に布石を打つ学校にのみ訪れると筆者は今回の取材で確信した。
これからも関東第一高等学校のチャレンジに注目をしたい。

スクールエージェント株式会社概要

 「良い学び場をつくろう」を理念に、学校様の教育DXを推進する企業です。Google Workspaceを基軸にした訪問型研修・オンライン研修、コンサルティングや教育ICT研究授業サービスを展開しています。
 先生方のお強みや、教育活動の目的にぴったりな活用の提案を強みとしており、確実な変容をお届けします。

所在地:〒160-0023 東京都新宿区西新宿三丁目3番­13号 西新宿水間ビル6階
代表者:代表取締役 田中 善将
WEBサイト:https://schoolagent.co.jp/


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