アラジール症候群の実態を医師へ!

〜クラウドファンディングでのご支援をもとに、患者実態調査を実施中〜

●日本アラジール症候群の会について

 10万人に1人と言われる、希少難病「アラジール症候群」。乳幼児期に、長引く黄疸や血液検査での異常、心雑音などをきっかけに発見されることが多い病気です。肝臓の中の「胆管」が減少することによる胆汁うっ滞や、心血管系の異常など複数の症状をあわせ持つことが多く、肝移植が必要になることもあります。【日本アラジール症候群の会】は、通院や検査による負担、胆汁うっ滞による皮膚のかゆみなど、さまざまな悩みを抱えながら成長する患者とその家族が互いに支え合うため、2007年に発足した団体です。

●「実態調査書」を全国の医療者へ届けるメリット

 アラジール症候群は非常に希少な疾患であるため、医師でも「知らない」「診たことがない」という方が多くおられます。2023年7月9〜11日、名古屋国際会議場で開催された『第59回日本周産期・新生児医学会学術集会』にブース展示をした際に、集まった医学生や医療者の方々にアンケートを行いました。

 アンケートには202名の方がご協力してくださり、「現在患者を診ている」が9名、「過去に患者を診たことがある」が37名、「病名は知っているが患者は診たことがない」74名、「病名を初めて知った」82名という結果になりました。この結果からも、まだまだ医療者の方にも知られていない実態が明らかになっています。病名だけでなく症状についても知っていただき、現場で活用していただくために、「患者実態調査書」が必要だとますます痛感しています。

 当会ではこの「患者実態調査」の実施と、全国の医療者への結果送付のために必要な費用をまかなうため本年4月13日〜6月11日まで、クラウドファンディングを実施しました。有難いことに目標金額を上回る208万円のご支援をいただき、無事、予定通りに患者実態調査を始めています。

●専門医のご声援も力に

 全国の肝臓専門医の先生方からも、実態調査を待ちわびる応援メッセージをお寄せいただいています。

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 アラジール症候群は、先天性の病気であり、患者数がとても少ない希少疾病であります。また国から指定難病や小児慢性特定疾病に指定されています。
 これまでに原因遺伝子が同定されるなど病気に対する理解は進みましたが、アラジール症候群の特徴的な症状がどのようなメカニズムで現れるのか、症状の現れ方や病気の重さに開きがあるなど、解明すべき課題もまだまだたくさん残されています。
 そのような中、日本アラジール症候群の会は、最初は患者さんやご家族による小さな活動から始められましたが、地道に活動を続けてこられた結果、会員数も増え、昨年15周年を迎えました。そしてこの度、アラジール症候群の患者さんやご家族一人一人が、実際に困っていること(病気のことから生活のことまで)が十分理解できていないのではという思いから、今回の実態調査を企画されました。
 患者ご家族の生の意見は貴重であり、この調査の意義は非常に大きいものと考えております。

    (近畿大学奈良病院小児科 近藤宏樹先生より)

近藤宏樹先生
近藤宏樹先生

 難病を抱えながら日常生活をどのように感じながら過ごしておられるか、私たち医療者も患者さんの想いを共有できれば、診療や臨床研究などの場面でお役に立てることが増えるのではないかと考えています。
 医療者も患者さんも一人一人の力は小さいものですが、皆で力を合わせれば大きなものが実り、生み出せるものがあると信じています。
    (筑波大学附属病院小児科 今川和生先生より)

今川和生先生
今川和生先生

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 6月12日にスタートした「患者実態調査」は9月30日までを予定しています。終了後は結果を集計し、全国の医療機関へ発送いたします。
 実態調査実施の情報拡散と、アラジール症候群の病名周知のため、メディア関係者の皆さまのご協力をよろしくお願い申し上げます。

【本リリースについてのお問い合わせ先】
日本アラジール症候群の会
TEL:090-9693-9600 MAIL:alagille@alagille.jp
ホームページ:http://alagille.jp/


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