軍用レーダーの世界市場:防衛予算は削減されてもレーダー機器は引き続き最優先事項
株式会社グローバル インフォメーションは、市場調査会社Strategic Defence Intelligenceが発行した報告書「The Global Military Radar Market 2013-2023 (世界の軍用レーダー市場)」の販売を開始しました。
世界経済の停滞は全世界の防衛予算、特に欧州の防衛予算に大きな影響を与えましたが、米国やアジアでは新技術の迅速な開発と配備に資金を振り向けており、また、BRIC諸国のような高成長市場では、継続してレーダー機器の調達計画を進めていることもあり、軍用レーダーの世界市場は今後10年間にわたり、1.58%の年平均成長率(CAGR)で成長を続ける見通しです。
世界規模の経済危機により、非常に多くの国々が緊縮政策を実施し、特に防衛予算はその中でも厳しく削減されがちでしたが、軍用レーダー市場は、欧州におけるCAGRでは2.01%のマイナスという落ち込みが見込まれていますが、比較的良好に進行するものと予測されています。
これは、防衛予算の削減とは関わりなく、レーダー技術が世界的に最優先事項と考えられていることによります。北朝鮮やイランから核攻撃を受ける可能性があるとの認識から、米国では機器の調達量を増加せざるを得ないとして、航空機や船舶、また、ミサイル防御用の探知機器の調達を促進しています。これにより、米国では今後10年間にわたり最新型レーダー機器に対する支出額が大幅に増大するものと予測されます。自国を防衛しようという熱意と、世界に強力な駐留部隊を持つこととが相まって、米国では2013年から2023年の間にレーダー機器に対して414億米ドルの支出がなされる見込みです。
さらに、アジアにおける軍拡競争が軍用レーダー機器の調達を促進するものと見られ、中国、インド、韓国およびオーストラリアが主要調達国となる見込みです。この結果、アジア太平洋地域の軍用レーダー市場は、今後10年間にわたり4.40%のCAGRで拡大を遂げる見通しです。広範囲にわたる国際的緊張や、自国民を守ろうという各国の取り組みの他にも、数々の需要促進要因や成長刺激要因があることから、今後10年間にわたり軍用レーダー世界市場は成長を続けて行くものと予測されます。
市場調査レポート: 世界の軍用レーダー市場
The Global Military Radar Market 2013-2023
http://www.gii.co.jp/report/sdi278916-global-military-radar-market.html
出版日: 2013年08月20日
発行: Strategic Defence Intelligence
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