GLMが独自開発中の「800Vシステム対応次世代SiCインバータ」　プロトタイプ完成を発表

2020-07-09 13:00

　電気自動車(EV)の開発・販売を行う「GLM(株)」(本社：京都市)は、本年2月にローム(株)との開発開始を発表したSiCパワーモジュール搭載の「800Vシステム対応次世代SiCインバータ」の2年後の量産を目指し開発を進め、この度プロトタイプの完成に至りました。

　当製品はパワー素子にSiCを採用しており、EVシステムに大きな利益をもたらす新しい800Vシステムへの最初のステップとなります。

　パッケージとしてはインバータ2機とPDU(Power Distribution Unit)を統合した3 in 1パッケージとしています。これにより、従来と比較し、更なる小型化、軽量化、高出力化を実現します。また、800Vシステムに対応することで、EV車両として車重低減や大容量バッテリの充電における充電時間短縮に貢献します。

　本インバータの開発は、GLM(株)独自の新EVシステムに大きな進歩をもたらすこととなり、今後、当製品を中核としたEVシステムにより、新車種の展開及びEVシステムの供給を軸としたプラットフォーム事業の更なる拡大を図ります。本プロジェクトは、モーターメーカーやバッテリーメーカーの協力のもと、世界で最も先進的なEVパワートレインを一貫した技術サービスで提供し、2022年春に量産開始を目指して参ります。

　2030年に世界の電気自動車(EV)市場は26,951,318台に達し、2019年推定3,269,671台比で年成長率(CAGR)21.1％との予測がある中で(*1)、GLM(株)と親会社Apollo Future Mobility Groupは、この市場成長がわが社にとって絶好の好機ととらえ、日々技術開発を進めて参ります。
※GLMの親会社“WE Solutions Limited”は2020年3月に“Apollo Future Mobility Group”へと社名を変更しております。
(*1) https://www.marketsandmarkets.com/Market-Reports/electric-vehicle-market-209371461.html