【大阪会場開幕】深堀隆介展 水面のゆらぎの中へ 世界に一つ!“金魚酒“新作を特別販売!
会期/2025年7月5日(土)~9月7日(日) 会場/あべのハルカス美術館
2025年7月5日(土)~9月7日(日)、大阪・あべのハルカス美術館にて「深堀隆介展 水面のゆらぎの中へ」を開催いたします

開幕前日の2025年7月4日(金)にプレス内覧会を行い、本展出品作家の深堀隆介氏が出席し、展覧会と作品の魅力を語りました。
【深堀隆介氏コメント】

「飼っていた金魚の美しさに魅せられて以来、金魚を描き続けてきました。独自の技法を模索していく中で辿り着いたのが、『2・5Dペインティング』です。樹脂と絵の具の層を何度も重ねることで、羽衣のようなヒレや透明感といった金魚の美しさを表現しています。升の中に金魚を描いた代表作の『金魚酒』シリーズを数多く展示しているので、次第に技術が上がってどんどん立体的になっていく変遷を見てもらえます。その他にも、絵画やインスタレーションなど幅広い作品が展示されています。これほど大規模な個展は大阪では初めてですので、ぜひ楽しんでご覧ください」

深堀隆介展 水面のゆらぎの中へ
金魚に魅せられ、創作を続ける美術作家・深堀隆介。透明樹脂にアクリル絵の具で何層にも重ねて描く「2.5Dペインティング」とも称される斬新な技法により立体感のある金魚を作り出してきました。その作品は、まるで目の前に水があり、命のある美しい金魚が泳いでいるかのような迫真性を観る者に与えます。水面の揺らぎの中にあるのは虚か実か、幻か現(うつつ)か。深堀は自身の作品をまるで生きているかのように「見せる」一方で、それが命を持たない絵の具の積層であるという事実に正面から対峙します。深堀の作品には、幻影と物質の同居というリアリズムにおける根源的な命題が横たわっているのです。本展では初期の立体作品から、絵画、映像、大規模なインスタレーションなど新作を含む作品約300点を一挙ご紹介。深堀が一貫して取り組んできた金魚の造形にあらためて光をあて、描くこと、リアルであることに対する作家の思想に迫る展覧会です。
虚実の狭間をたゆたうように私たちを誘う、〈金魚繚乱〉の世界をご覧ください。

“金魚酒“新作を特別販売!
本展のため特別に制作された新作作品の抽選販売が決定!8月10日(日)まで、あべのハルカス美術館ミュージアムショップにて展示中です。

作品名:《金魚酒 命名 美籠(みこも)》
制作年:2025年
サイズ:高さ5.5cm×幅8.5cm×奥行8.5cm
料金:2,750,000円(税込)
展示構成
第1章 夜明け前 -金魚救い以前
深堀隆介は1973年、愛知県名古屋市に生まれた。愛知県立芸術大学美術学部在学中に制作した課題作品《自己像》では、自然木を用いて人体骨格を表現し、首のない骸骨の姿を通して、自己の内面や人間がもつ「死への願望」について向き合った。卒業制作では制作に行き詰まり一旦は全てを破棄。かつて制作した《自己像》の木の枝が魚の骨に見えたことから、幼少期の魚への畏怖を思い出し、「自分の原点には魚があった」と気付き、《Fishbone》を作り上げた。深堀が金魚を一生のテーマと決めた転機は、作家として独立後に自信を失い美術をやめようと考えたときに訪れたという。飼っていた金魚からインスピレーションを得て再起した深堀はこの経験を「金魚救い」と呼び深く胸に刻んでいる。この章では、「金魚救い」以前の粗削りな初期作品を紹介する。

第2章 金魚酒 -2.5Dペインティングの誕生
「金魚救い」の体験以来、深堀は金魚を表現する独自の技法を模索していた。失敗を重ねる中、以前勤めていたディスプレイ会社で出合った樹脂を作品に取り入れることを思いつく。2002年、固まった樹脂の上にアクリル絵具で金魚を描き、さらに樹脂を流し込む独自の技法「2.5Dペインティング(減面積層絵画)」を誕生させた。以来、深堀は実物の金魚の姿を写し取るのではなく、日々の飼育や観察を経て蓄積された記憶を昇華し、架空の金魚の姿を器の中に落とし込んでいる。この章では手のひらに収まる酒桝の中の小さな世界を細密に描き出す「金魚酒」シリーズを紹介する。


第3章 存在と不在 -気配がもたらすもの
私たちは樹脂の中に積層された金魚を上から見て、まるで生きているかのようだと驚嘆する。 しかし、横から見ると絵具の層だけが見える深堀の表現手法は私たちの「見る」という行為を改めて考えさせる。この章ではリアルであること、存在を感じることの矛盾が葛藤に迫る作例として、東日本大震災で失われた命への哀悼と未来への希望が込められた《美愛》や、役目を終えたものの回復や再生を仄めかすような「金缶」シリーズなどを紹介する。

第4章 金魚繚乱 -妖しく、ゆらめく
突然変異の金色の鮒を起源とし、日本には室町時代渡来した金魚が庶民にも広まったのは江戸後期頃のこととされる。その後、世界中で品種改良が進み、現在では100種類以上の品種が存在する。深堀は、金魚を儚くも人間を蠱惑する魔性をうちに秘める存在として、卓越した色彩感覚で幻想的に描き出してきた。特にこの章で注目するような平面作品においては、金魚の鱗の下に深堀自身の心象風景が描き込まれることもある。


第5章 金魚百態
この章では、使用後は捨てられるフードトレイという意外性のある器に樹脂を流し込んだ、遊び心を感じさせる《しめじ丹頂》《納豆東錦》《カレールー和金》《ココナッツ出目サブレ》。時の流れを象徴する義母の嫁入り箪笥を、棚からあふれ出るたくさんの金魚で彩った《花嫁さえも》。2.5Dペインティングの技法を用いながらも平面性を強調し、コミカルな躍動が感じさせる《ララ金魚》などの作品を通じ、諧謔に富んだ深堀の側面を紹介する。
いずれの作品にも金魚というモチーフを共通項としながらも、多様な視点、素材、手法で制作を続ける深堀のユニークな発想と探求心を見ることができる。


第6章 我らは、水溜りに発生するコケ -新作インスタレーション
幼少期から釣りを好み、水に親しんでいた深堀によれば、水面は此岸と彼岸、生と死、現実と霊魂の境界線だという。本展初公開の新作《方丈ノ夢》では、金魚を樹脂の中から畳の上まで泳ぎ回らせることでその境界を越える試みがなされた。またここでは、日々の金魚の飼育で得た気づきから得た死生観や宇宙観を展示空間に展開し、金魚と人間の営みを重ねたインスタレーションとして構成される。



大阪マリオット都ホテルとのコラボレーション!
■観賞券付きプラン ※価格はすべて税込
・ケーキセット(19階「LOUNGE PLUS」)
料金:当日券3,600円
・ランチブッフェ(19階ライブキッチン「COOKA」 )
料金:当日券6,400円
・ ランチ(57階レストラン「ZK」 )
料金:7,100円
販売期間:販売中~9月7日(日)15:00

深堀隆介 ふかほりりゅうすけ

1973年愛知県生まれ、1995年愛知県立芸術大学美術学部デザイン・工芸専攻学科卒業。制作に行き詰まりアーティストを辞めようとした時、部屋で7年間粗末に飼っていた一匹の金魚に初めて魅了され、金魚を描きはじめる。独自の超絶技巧によって国内外で高い評価を受けている。
開催概要
展覧会名:深堀隆介展 水面のゆらぎの中へ
会 期:2025年7月5日(土)~9月7日(日)
会 場:あべのハルカス美術館(〒545-6016 大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16F)
開館時間:火~金/10:00~20:00 月土日祝/10:00~18:00(入館は閉館30分前まで)
休 館 日 :7月7日(月)
観 覧 料(税込) :一般/1,600円(1,400円)、大高生/1,200円(1,000円)、中小生/500円(300円)
※( )内は15名様以上の団体料金。
※障がい者手帳をお持ちの方は、美術館チケットカウンターで購入されたご本人と付き添いの方1名様まで当日料金の半額。
主 催:あべのハルカス美術館、読売テレビ、読売新聞社
協 賛:岩谷産業、大和ハウス工業
企画協力:北海道新聞社
お問い合わせ:06-4399-9050(あべのハルカス美術館)
美術館公式HP:https://www.aham.jp/
展覧会公式HP:https://fukahori-exhibit.jp/
※開催内容の変更や入場制限等を行う場合があります。最新の情報は美術館公式HP・SNSをご確認ください。
[チケット販売所]
あべのハルカス美術館ミュージアムショップ(美術館開館日のみ)、あべのハルカス美術館HP(オンラインチケット)、近鉄駅営業所、ローソンチケット、チケットぴあ、イープラス、セブンチケット、楽天チケットなど。
[インバウンド向け]Klook、楽天トラベル