数学日本一を決める「数学甲子園2018」 栄光学園高等学校(神奈川県)が初優勝 ~関東の学校が優勝するのは7年ぶり2度め~
公益財団法人日本数学検定協会(所在地:東京都台東区、理事長:清水 静海)は、「数学甲子園2018(第11回全国数学選手権大会)」(後援:文部科学省)の本選を、2018年9月16日(日)、東京都内の会場で開催し、栄光学園高等学校「数学界のTouristチーム」(神奈川県)が優勝しました。栄光学園高等学校は、本大会に7度めの出場で念願の初優勝となり、「文部科学大臣賞」を受賞しました。
「数学甲子園2018」公式ホームページ
https://www.su-gaku.net/events/koshien/
全国から278校610チーム2,425人の数学の猛者が参加した「数学甲子園2018」
本大会は、全国の中学校・高等学校・中高一貫教育校・高等専門学校の数学日本一を、チーム(3~5人)対抗戦によって決めるものです。本大会の特長は、たんに数学の問題を解くだけではなく、自分たちで問題を創作し、その問題についてプレゼンテーションを行うなどの競技を通じて、「数学力」「創作力」「問題解決力」「チームワーク力」「プレゼンテーション力」を育むことにあります。優勝チームには「文部科学大臣賞」が授与されます。全国各地で開催した「数学甲子園」の予選には、278校610チーム2,425人が参加しました。予選の結果、各チームの平均点上位24チームと、全国12ブロックの各ブロック最上位12チームの合計36チームが、本選への出場権を得ました。
初優勝を果たし「文部科学大臣賞」を受賞した栄光学園高等学校「数学界のTouristチーム」
栄光学園高等学校は、本大会には7回出場、本選には6回出場を果たしており、2016年大会では優勝にあと一歩及ばず準優勝。2年ぶりに出場した今大会で、初めての優勝を飾りました。また、関東の学校が優勝したのは7年ぶり2度めのことです。
提示されたテーマに沿って事前に創作した数学の問題をプレゼンテーションし、その評価を競う「Math Live」では、任意の大きさの部屋において、ある大きさをもつ動物小屋の置き方についての問題を発表しました。日常の生活シーンに近づけたワードを用いて創作した問題は、組み合せの問題でありながらも図形的考察を取り入れていることから、総合的な数学力が求められる点で高く評価されました。
優勝した「数学界のTouristチーム」のリーダーである永野 寛さん(高校2年)は、「2年前、栄光学園高等学校が準優勝した時、自分はその先輩たちを超えたいと思いました。その思いがかない、優勝できたことはとても光栄です」と感極まりながらも喜びを語りました。
準優勝は前回優勝校の灘高等学校(兵庫県)、敢闘賞(3位)は愛知県立明和高等学校(愛知県)
入賞チームは以下のとおりです。
【優勝】栄光学園高等学校「数学界のTouristチーム」(神奈川県)
【準優勝】灘高等学校「棒棒鶏チーム」(兵庫県)
【敢闘賞(3位)】愛知県立明和高等学校「明和Aチーム」(愛知県)
【4位】広島大学附属高等学校「ラビット球児チーム」(広島県)
【5位】桐蔭学園中等教育学校「せんちゃんずチーム」(神奈川県)
【6位】滝高等学校「ケアレ・スミスチーム」(愛知県)
【7位】開成高等学校「開成高1Sチーム」(東京都)
【特別賞「日本公認会計士協会賞」】甲陽学院高等学校「チームgauss」(兵庫県)
【特別賞「林家久蔵賞」】西大和学園「しゅらばチーム」(奈良県)
「数学甲子園」は全国の中学生・高校生・高専生が団体戦で数学力を競い合う大会で、今年2018年で11回めを迎えました。世界的にはSTEM(Science,Technology,Engineering and Mathematics)教育の推進が重要視され、国内でも次期教育課程で新科目「理数探究基礎」「理数探究」が高等学校に新設されるなど、理数教育の充実が指摘されるなか、当協会は、中・高・高専生が一堂に会して数学力を競う本大会の内容をさらに充実させ、次年度も開催する予定です。
「数学甲子園2018」本選開催要項
大会名称 : 数学甲子園2018(第11回全国数学選手権大会)
主催 : 公益財団法人 日本数学検定協会
後援 : 文部科学省
協力 : 日本公認会計士協会、東京電機大学、株式会社JTB
本選特別協力: 公益社団法人日本アクチュアリー会、株式会社新興出版社啓林館、
株式会社講談社、東京テアトル株式会社、大塚製薬株式会社
本選開催日 : 2018年9月16日(日)
本選会場 : 御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンター ソラシティホール
(東京都千代田区)
公式サイト : https://www.su-gaku.net/events/koshien/
※大会ルールなど、くわしくは公式サイトをご覧ください。
歴代優勝校
第1回(2008年)愛知県立時習館高等学校(愛知県)
第2回(2009年)愛知県立時習館高等学校(愛知県)
第3回(2010年)福井県立藤島高等学校(福井県)
第4回(2011年)明照学園樹徳中学校・高等学校「Aチーム」(群馬県)
第5回(2012年)海陽学園海陽中等教育学校「Dチーム」(愛知県)
第6回(2013年)東海高等学校「チーム今でしょ!」(愛知県)
第7回(2014年)灘高等学校「おめがチーム」(兵庫県)
第8回(2015年)神戸女学院高等学部「Primeチーム」(兵庫県)
第9回(2016年)滝高等学校「去年は予選落ちチーム」(愛知県)
第10回(2017年)灘高等学校「バンジー改チーム」(兵庫県)
実用数学技能検定について
「実用数学技能検定」(後援=文部科学省)は、数学・算数の実用的な技能(計算・作図・表現・測定・整理・統計・証明)を測る記述式の検定で、公益財団法人日本数学検定協会が実施している全国レベルの実力・絶対評価システムです。おもに、数学領域である1級から5級までを「数学検定」と呼び、算数領域である6級から11級、かず・かたち検定までを「算数検定」と呼びます。第1回を実施した1992年には5,500人だった年間志願者数は、2015年以降は35万人を超え、また、2016年以降は実用数学技能検定を実施する学校や教育機関も17,000団体を超えました。以来、累計志願者数は560万人を突破しており、いまや数学・算数に関する検定のスタンダードとして進学・就職に必須の検定となっています。日本国内はもちろん、フィリピンやカンボジア、インドネシア、タイなどでも実施され(累計志願者数は30,000人以上)、海外でも高い評価を得ています。※志願者数・実施校数はのべ数です。
【ビジネス数学検定について】(当協会の行うその他のおもな公益事業)
「ビジネス数学検定」は、ビジネスの現場で必要となる実用的な数学力・数学技能を測定する検定です。実務に即した数学力を5つの力(把握力・分析力・選択力・予測力・表現力)に分類し、ビジネスのシチュエーションを想定した問題で、これらの力の習熟度を測定します。インターネット上で受検できるWBT(Web Based Testing)方式を採用。2006年に第1回を実施し、現在では企業の採用試験や新人研修、管理職登用試験などに活用する事例も増加しています。
法人概要
法人名 : 公益財団法人 日本数学検定協会
所在地 : 〒110-0005 東京都台東区上野5-1-1 文昌堂ビル6階
理事長 : 清水静海(帝京大学教育学部教授、公益社団法人日本数学教育学会名誉会長)
会長 : 甘利俊一(理化学研究所 栄誉研究員、東京大学名誉教授)
設立 : 1999年7月15日
事業内容: (1)数学に関する技能検定の実施、技能度の顕彰及びその証明書の発行
(2)ビジネスにおける数学の検定及び研修等の実施
(3)数学に関する出版物の刊行及び情報の提供
(4)数学の普及啓発に関する事業
(5)その他この法人の目的を達成するために必要な事業
URL : https://www.su-gaku.net/
※「数検」「数検/数学検定」「数検/Suken」は当協会に専用使用権が認められています。
※「ビジネス数学検定」は当協会の登録商標です。
※「数学甲子園」は当協会の登録商標です。
数学甲子園に関するお問い合わせ先
公益財団法人 日本数学検定協会
TEL : 03-5812-8341
E-mail: koshien@su-gaku.net