台湾人が編集する特殊マンガ誌「キッチュ」が 時代劇劇画巨匠・平田弘史の総力特集号を発売
日本と台湾のクリエイターらが寄稿
スタジオキッチュは、台湾人マンガ編集者・嵯峨美術大学講師の呉(ゴ)ジンカンが責任編集する特殊マンガ誌「総合マンガ誌キッチュ」の最新号「総合マンガ誌キッチュワイズ出版第三号 平田弘史特集」を、2021年春にワイズ出版より発売しました。
「総合マンガ誌キッチュ」は呉(ゴ)が2009年に自費出版誌として創刊し、2016年よりワイズ出版で商業出版誌になった特殊マンガ誌です。最新号は時代劇劇画の巨匠・平田弘史を総力で特集。(2021年6月現在)84歳の平田弘史はデビューして以来緻密な作画と合わせた重厚な人間ドラマの作品で多くのクリエイターに影響を与えてきました。
同誌の表紙イラストには寺田克也、平田弘史特集の特別カラーイラストに松本次郎が寄稿。同じ特集に西島大介、新鋭漫画家・ムライ、そして台湾の人気漫画家・致怡+ZEI+(ジーイー)と、同じく台湾の人気漫画家・常勝らのマンガとイラストを収録。活字には責任編集で台湾人編集者・呉(ゴ)のほか、近代史研究者の竹本知行、文筆家の土居豊、編集家の竹熊健太郎、漫画家のすがやみつるらが作品分析から思い出まで、多視点で平田弘史の魅力を語ります。
なお同誌は過去(「総合マンガ誌キッチュ3.5復活号」2012年、自費出版)が掲載した短編作品『トラワレノヒト』の作者、漫画家の齋藤なずながのち発表した作品集『夕暮れへ』(青林工藝舎刊)が2019年に「第22回文化庁メディア芸術祭」優秀賞及び「第48回日本漫画家協会賞」優秀賞のダブル受賞を果たしています。
平田弘史(ひらたひろし)プロフィール
(平田弘史公式ファンサイト「平田弘史交遊会」より引用)
1937年2月9日、東京都板橋区生まれ。本名・弘。
1958年、一晩で処女作「愛憎必殺剣」を描き上げ、大阪の貸本漫画出版社・日の丸文庫に即採用され、デビュー。それまで漫画を一度も描いたことがなかったが、以後独学で修練し、貸本短編誌『魔像』を中心に作品を発表する。さらに、劇画ブームのさなか、瞬く間に時代劇画の第一人者となり、『コミックMagazine』『週刊少年キング』『増刊ヤングコミック』『週刊漫画ゴラク』『週刊ヤングマガジン』『月刊アフタヌーン』等の雑誌で活躍した。一方で、力強い毛筆による書も高く評価されており、大友克洋「AKIRA」の題字など数多く手掛けている。自宅に工房を持ち、趣味の機械工作はプロ級の腕前。シンセサイザー音楽の作曲、映写機の研究・製作を行い、自作のHPで公開中。
2013年、第42回日本漫画家協会賞文部科学大臣賞を受賞。2017年1月3日~3月26日まで初の原画展を東京・弥生美術館で開催。
総合マンガ誌キッチュワイズ出版第三号 平田弘史特集 内容
表紙
寺田克也
特集イラスト
松本次郎/致怡+ZEI+(ジーイー)/ムライ
特集マンガ
JOSIANE KELLER/常勝/西島大介
特集活字
呉ジンカン/すがやみつる/竹熊健太郎/竹本知行/土居豊
その他寄稿(マンガ・エッセイ・小説・小論・デザイン)
阿部洋一/榎屋克優/おがわさとし/勝見ふうたろー/加藤好紗/加部勇一郎/
業務連絡/紺野まこと/さそうあきら/關眼陣梧/瀬戸響生/沼原望/
ひさうちみちお/ヒノデ/ムライ/モツ子/もぷ子/百瀬ガンジィ/
森環/森雅之/吉村智樹
出版社:ワイズ出版(A5判並製)
発売日:2021年5月18日
言語 :日本語
本文 :258ページ
定価 :1,320円
全国書店およびオンラインショップで販売中。
関連リンク
総合マンガ誌キッチュホームページ
http://studiokitsch.info/
ワイズ出版ホームページ
http://www.wides-web.com/
『平田弘史交遊会』(平田弘史公式ファンサイト)
https://koyukai.hiratahiroshi.com/
呉ジンカン(総合マンガ誌キッチュ責任編集)Twitterアカウント
https://twitter.com/charatancomoy
齋藤なずな『夕暮れへ』「第22回文化庁メディア芸術祭」受賞情報
http://archive.j-mediaarts.jp/festival/2019/manga/works/To_dusk/
齋藤なずな『夕暮れへ』「第48回日本漫画家協会賞」受賞情報
https://www.nihonmangakakyokai.or.jp/?tbl=event&id=7818