シルバー透明導電体市場は2016年までに5億4,000万ドルを上回る規模に
株式会社グローバルインフォメーションは、米国の調査会社ナノマーケッツが発行した報告書「Markets for Silver-Based Transparent Conductors - 2011 (銀ベース透明導電体市場:2011年)」の販売を開始しました。
本報告書では、タッチスクリーンディスプレイの開発につながるシルバーインクおよびシルバー膜に対する需要を分析しています。ナノマーケッツによるとその技術は従来型のフラットパネルディスプレイ(FPD)にも応用できるとのことです。更に、有機発光ダイオード(OLED)および電子ペーパーディスプレイ、有機発光ダイオード照明、薄膜および有機太陽光発電、帯電防止剤およびEMI/RFI シールド、といったものにもシルバー透明導電性材料が応用できると見込んでいます。
本調査レポートの趣旨
タッチスクリーンディスプレイ事業はシルバー透明導電体事業を始めるに際しては手頃な分野であり、「トランスペアレントシルバー」を扱うほとんどの企業がマーケティング戦略の対象としている市場です。しかし、NanoMarketsとしてはタッチスクリーンの長期的な収益の可能性は限られていると見ています。本報告書ではタッチスクリーンセンサーはシルバー透明導電体市場において、2016年までに6,540万ドルの収益しか見込めないと予測しています。
NanoMarketsによると、本報告書で扱っている導電性材料が大きく売上を伸ばすためには、同材料を取り扱う企業が、主要なFPD関連企業が示すITO切り替えへの抵抗に打ち勝たねばならないと述べています。幸いにも、その最初の兆候が見え始めていると報告書は示唆しています。とは言え、ディスプレイ市場への参入を阻む大きな障壁が無くならなければ、シルバー透明導電体がニッチ産業以上になる可能性が閉ざされるとも指摘しています。
一方、従来型のディスプレイ業界がシルバー透明導電体に対して門戸を開くのであれば、同市場は新たな形態の材料の供給が必要となってきます。大型ディスプレイのメーカーが取っているITOスパッタリング加工と同じ方法で、将来はディスプレイ各社が独自のトランスペアレントシルバー導体を加工することができます。これは、現在はインクが主力であるシルバー透明導電体市場におけるシェアが極めて小さくても、優位に立っている企業に取って代わり急速に伸びる可能性があるということです。NanoMarketsはまた、ガラス基板のシルバー透明導電体市場も成長すると予測しています。
銀ベース透明導電体市場:2011年
Markets for Silver-Based Transparent Conductors - 2011
http://www.gii.co.jp/report/nan210194-markets-silver-based-transparent-conductors-2011.html
出版日 2011年09月
発行: ナノマーケッツ
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