常石造船 ベストセラー船型「KAMSARMAX」をモデルチェンジ ~環境性能を高めた次世代型モデルへ~
常石造船株式会社(本社: 広島県福山市沼隈町常石1083、代表取締役社長:河野健二)は、当社ベストセラー船型のパナマックス型ばら積み貨物船「KAMSARMAX BULK CARRIER」(以下、カムサマックス)を、環境性能と運行採算性などを向上させた新船型にモデルチェンジします。
新型カムサマックスは、従来型の優れた点を踏襲しつつ、お客さまの使い勝手をさらに向上させることを基本コンセプトに開発しました。
― 環境性能の向上 ―
地球温暖化や海洋汚染等の環境問題がクローズアップされ、低燃費を含め環境性能の高い船舶のニーズが高まるなか、国際ルールのNOx排出3次規制(※1)および目標指向型新造船構造基準GBS(※2)に対応する、次世代の環境規制をクリアしたモデルとなります。
― 燃費性能と輸送効率の向上 ―
独自の省エネ技術として、推進効率を向上する省エネ付加物のMT-FAST(※3)や、最適設計されたプロペラTOP-GR(※4)を採用。また、波浪抵抗の少ない船体形状、風圧抵抗の少ない居住区形状を追及することで燃費性能の向上を図り、さらに高い積載能力を備え、輸送効率も向上しています。
カムサマックスは2005年のデビューから13年、これまで多くのお客さまに支えられてきました。10年足らずで累計200隻の竣工を達成し、2008年以降に竣工した世界の6万5,000トンから10万トン未満のパナマックス型ばら積み貨物船のカテゴリーにおいて、世界のトップシェア(※5)を誇る船型にまで成長しました。さらにカムサマックスに加え、新たな国際ルールに対応した主力船型のばら積み貨物船やタンカー等の次世代型モデルの開発も完了しています。
常石造船は今後も、お客様のニーズをくみ取り、環境性能や輸送効率に優れた、お客さまのビジネスに有益な船造りを続けていきます。
※1 NOx排出3次規制: 2016年1月1日以降の建造船がECA(Emission Control Area:北米・カナダの沿岸200海里内及びカリブ海海域)海域を航行する際に適用される規制。(2021年1月1日以降建造船の場合、北海・バルト海もECA海域指定が決定)本規制は、1次規制比80%のNOx削減が必要となるもの。
※2 GBS: 船体の構造基準に一定の目標を定めて国際的な要件が設定された、目標指向型の新造船船体構造基準
※3 MT-FAST: プロペラ前部に複数のフィンを取り付けることで水流を整え、推進効率を約4%向上させる
ことが可能な省エネ付加物。日本郵船グループの株式会社MTIと共同で開発。
※4 TOP-GR: コンピュータによる緻密な計算とシミュレーションを重ねることで、翼数、直径、翼断面の形状、翼幾何分布を最適化設計し、高効率で低振動の省エネ型プロペラを実現。
※5 2008年~2017年に竣工した世界の6万5,000トンから10万トン未満のばら積み貨物船における建造実績:Clarksonデータを基にした当社調べ
■ 常石造船株式会社について
2017年に100周年を迎えた当社(広島県福山市)は、造船・海運業を中心に事業展開する常石グループの中核会社です。国内の常石工場(本社)とフィリピン、中国、パラグアイの海外3工場を製造拠点に、3万トン~18万トン級のばら積み貨物船、コンテナ船、タンカー、客船などを建造しています。
URL:http://www.tsuneishi.co.jp/
代表取締役社長:河野 健二
事業内容:船舶の建造、修繕
創業:1917年(大正6年)7月
資本金:1億円
従業員:880人(2017年12月時点)
事業拠点:常石工場(広島県福山市)
造船事業関連会社:
TSUNEISHI HEAVY INDUSTRIES (CEBU), Inc.(フィリピン・セブ島)
http://www.thici.com/
常石集団(舟山)造船有限公司(中国・浙江省)
http://www.tsuneishi-zs.com/
ASTILLERO TSUNEISHI PARAGUAY S.A.(パラグアイ・セントラル州ビリェタ市)
http://www.glocal-japan.com/southamerica/
株式会社三保造船所(静岡県静岡市)
http://www.mihozosen.co.jp/
常石鉄工株式会社(広島県福山市)
http://www.tsuneishi-iw.jp/
常石商事株式会社(広島県福山市)
http://www.tsuneishi-trading.co.jp/
常石エンジニアリング株式会社(広島県福山市)
http://www.tsune-e.com/
- 本件に関するお問い合わせ先 -
ツネイシホールディングス株式会社
マーケティングコミュニケーション部
pr@tsuneishi.com
TEL:084-987-4915