ポータブル型AGE測定機器「TruAgeスキャナー mini」 前腕部の測定値と実年齢の強い相関を確認 第18回日本抗加齢医学会総会で発表
モリンダ ワールドワイド インク(本社:米国ユタ州アメリカンフォーク、社長:ケアリー・エイシー、以下 モリンダ)は、AGE研究の世界的権威である久留米大学の山岸 昌一博士(久留米大学医学部糖尿病性血管合併症病態・治療学講座教授)との共同研究により、AGE(終末糖化産物/Advanced Glycation End Products)のポータブル型測定器「TruAgeスキャナー mini」(Diagnoptics社、オランダ)の測定値の検討を行いました。
その結果、前腕部の測定値と実年齢に強い相関があることがわかり、2018年5月25日~27日に開催された第18回日本抗加齢医学会総会にて発表しました。
老化の原因物質であるAGEは、ある波長の光に反応し蛍光を発する性質があり、蛍光(皮膚自家蛍光)の強さを機器で計測することで、AGEの蓄積量を定量的に評価することが可能となります。
近年、前腕部の皮膚自家蛍光値(SAF:skin autofluorescence)が、血中や皮膚の蛍光性および非蛍光性のAGE量と相関することが明らかにされてきました。これまで、SAF測定機器は前腕部の測定用に開発されてきたため、他部位の測定は困難でしたが、今回、新たに「TruAgeスキャナー mini」が開発されて他部位の測定が容易となったため、前腕部の他に手のひら、首部分での測定も行い、それらの相関について評価しました。
さらに、「TruAgeスキャナー mini」の性能を評価するため、既に実績のある「TruAgeスキャナー」(Diagnoptics社、オランダ)との比較検討も行いました。今後は、「TruAgeスキャナー mini」を用いて各部位のSAFと相関する因子を検討していく予定です。
「前腕・首・手のひらの皮膚自家蛍光値によるAGEs量の評価」研究概要
発表者 :モリンダ ワールドワイド インク
勇 史行、上家 明美、阿部 友美、
久留米大学医学部糖尿病性血管合併症病態・治療学講座教授 山岸 昌一
被験者 :一般健常者118名(平均年齢46.9±14.4 男性:23名、女性:95名)
調査方法:
I.「TruAgeスキャナー mini」を用いた部位ごとの測定
「TruAgeスキャナー mini」を用い、前腕部・首・手のひらのSAFを測定し部位ごとの相関を評価。
結果
・前腕部と首の測定値にはやや相関が認められた(相関係数0.48)。
・前腕部と手のひら、手のひらと首の測定値にはほとんど相関がなかった。
→SAFの蓄積は皮膚部位により異なることが明らかになった。
・両機の前腕と「TruAgeスキャナー mini」での首のSAFは年齢と相関したが(相関係数は順に0.65, 0.61, 0.54)、手のひらは相関しなかった。
II.「TruAgeスキャナー mini」と「TruAgeスキャナー」の測定値の比較分析
被験者にインフォームドコンセントを得た後、「TruAgeスキャナー」で前腕部SAFを測定し、「TruAgeスキャナー mini」では、前腕部・首・手のひらのSAFを測定。いずれも3回ずつ測定し、平均を分析に用いた。
結果
・両機の前腕部SAFには、かなり強い相関が認められた(相関係数0.70)。
TruAgeスキャナー mini
TruAgeスキャナー
論文
J Int Med Res. 2018 Mar;46(3):1043-1051.
Association of advanced glycation end products, evaluated by skin autofluorescence, with lifestyle habits in a general Japanese population.
AGE(終末糖化産物)とは
AGEとは終末糖化産物(Advanced Glycation End Products)のこと。タンパク質が糖と結合してできる老化の原因物質。
モリンダ ワールドワイド インクについて
モリンダ インク(本社:米国ユタ州アメリカンフォーク、1996年創業)は、「ノニ(学名:モリンダ・シトリフォリア)」の健康への恵みを世界に初めて紹介した研究主導型企業です。世界中の人々がより健康で生き生きとした生活をおくれるよう、ノニをはじめとする有用植物を世界中から厳選し、健康・美容関連製品の研究・開発・製造を行っています。モリンダ ワールドワイド インクは、モリンダ インクの製造する製品の輸出入・販売業務を行っています。詳細は http://morinda.com をご覧ください。