膜濾過の世界市場が2018年までに26億米ドルに到達の見込み
株式会社グローバル インフォメーションは、市場調査会社BCC Researchが発行した報告書「The Global Market for Membrane Microfiltration (世界の精密ろ過膜市場)」の販売を開始しました。
世界の膜濾過市場は2013年には16億5000万米ドル規模に達する見込みです。同レポートでは、この市場が今後5年間にわたり10.0%のCAGRで拡大を続け、2018年には全体の市場規模が26億4000万米ドルに達すると予測しています。
メンブレンは、天然または合成素材から成る多孔性の薄いシートや表面皮膜で、小さな分子なら通過できても、大きな分子は通り抜けることができない膜です。メンブレンは基本的に濾過器に用いられ、その膜を通過させた液体中から個体成分を分離します。
膜濾過用メンブレンは、上下水および工業用水等の処理、食品や飲料の加工処理、半導体やエレクトロニクス機器の製造、医薬品やバイオ医薬品の製造、また化学や石油化学、その他の製造工業における分離工程に用いられます。
メンブレンを用いた精密濾過市場の成長を促している要因として、法的規制、工業規格、消費者からの要求、そしてまた、老朽化したり時代遅れとなった既存機器を交換する必要性などがあります。こういった促進要因の他にも、政府機関が課した環境上および健康上の規制も、さらなる市場の進化と成長を促しています。また同時に、水不足が課題となってくるにつれ、製造工場などでは水への依存度を下げる態勢を強化しつつあります。
メンブレン産業は大まかに言って、工業向けとバイオ医薬品製造向けという2つの収益源を持っています。単位量あたりの価格や、交換用フィルター価格の点で最も高い利益が得られる分野は、バイオ医薬品製造用および研究施設用のフィルターです。これは、こういった分野では高いレベルの純度が必要とされること、世界的に顧客が増加していること、ならびに常にフィルターを交換する必要に迫られていることによります。
2番目の収益源は、工業用のフィルターですが、メンブレン産業はここでは難しい課題に直面しています。同レポートには、この収益源は最もコストに左右され易く、ほとんど政府のインフラ向け支出額や経済力次第であると記されています。また、この分野ではメンブレンの期待寿命が長く、このため交換用のフィルターで得られる収益は、新設工場での新規フィルター導入で得られる収益よりはるかに低いものとなっています。
メンブレン業界はまた、発電所やその他の水の純度がシステム性能に直接関連する産業向けの分野で成長を遂げると予測されています。同レポートが特定したその他の成長分野としては、半導体およびエレクトロニクス機器製造産業や、食品および飲料産業などがあります。食品および飲料業界では、乳製品の加工処理にメンブレンを用いた精密濾過を業界標準の処理法として採用しています。
市場調査レポート: 世界の精密ろ過膜市場
The Global Market for Membrane Microfiltration
http://www.gii.co.jp/report/bc117623-membrane-microfiltra.html
出版日:2013年07月05日
発行:BCC Research
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