一般社団法人茶の湯住宅推進機構 設立
茶の湯文化の継承と海外への情報発信のため、資格育成団体を創設
愛媛県松山市で内閣府認可一般財団法人職業技能振興会の「古民家鑑定士」資格の教本「古民家の調査と再築」を長年執筆している川上幸生(ケイズデザイン主宰、一般社団法人住まい教育推進協会会長、愛媛インテリアコーディネーター協会相談役)が2023年1月30日新たに一般社団法人茶の湯住宅推進機構を設立した。
当団体では2023年夏を目処に仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡などの各地で設計者、施工者向けの茶室、数寄屋の住宅の造り方が学べる「茶の湯住宅プロデューサー」資格を運営していく。
背景
茶道指導者や、学校の部活動での活動を除いた茶道人口は、昭和51年から5年毎に実施の文化庁の「社会生活基本調査」によると平成28年時点で176万人。住宅における和室の減少などと併せ残念ながら衰退している。減少の理由として生活様式の変化もあるが、茶道を学べる場所が見つからない、不足しているのも要因として大きい。
文化庁地域文化創生本部事務局発行の令和2年度 生活文化調査研究事業(茶道)報告書によるとこれまでに経験したことがないという回答が66.3%あり、経験できる場を提供できれば興味を持つ人は多く、茶道を習っている人は「お茶(抹茶)を飲んで楽しめる」 「集中力を高める、心を落ち着けることができる」、「伝統的な日本文化への理解を深めることができる」と生活を豊かにす長く続ける趣味と回答している。
茶道は住宅で日常的に楽しめる日本の伝統文化であり、そこには日本人らしいおもてなしの心がある。住宅業界の作り手側として日本の伝統文化の衰退に歯止めをかけたいと思っているものは多い。茶道の点前の仕方や、有名な茶室の解説をした書籍は多いが、造り方について知識を得る情報がほとんど無いことに危機感を覚え、茶室の施工経験をもとに広く作り手に学んで欲しいとの思いで今回の団体設立に至った。
茶の湯住宅プロデューサー資格の特徴
茶室を造る上で大切なのは、その茶室で何がおこなわれるのかを理解することである。抹茶を点てることが茶道だと多くの方が思われるが、抹茶を点てるのは茶事と呼ばれるお客様をお招きしおもてなしする流れの中のひとつであり、茶事は手書きの手紙のやり取りから始まり、懐石料理を召し上がっていただき、濃茶、薄茶を飲んでいただく一連の流れとなる。これはお客様に喜んでいただきたいというおもてなしの心の表現である。
作法や流れも無論大切だが、日本人らしい心を学び、どういうふうにお客様をもてなすかという視点で実際の施工方法について体験をもとに説明していく。
伝統として大切に守り継いでいく施工の方法や、エアコンなどの現代の設備の取り入れ方や露地と呼ばれる庭について幅広く、茶道の流派にこだわらない知識を習得し、資格取得後も設計や施工、材料のサポートも実施していく予定。茶室の新築、リフォーム、再興
をおこなうことで、地域の空き家問題の解決、地域活性化、インバウンドに向けた観光立国の一助として貢献していけると考えている。
資格概要
名称:茶の湯住宅プロデューサー資格
開始予定:2023年7月頃 仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡で開催
資格取得費用:講習18,000円 試験5,000円 テキスト2,200円 合計25,200円 講習試験はセット、試験だけの受験は不可
申込方法:受講受験願書に必要事項記入の上、費用を振込申込
申込のWEBサイトについては現在準備中
団体概要
商号:一般社団法人茶の湯住宅推進機構
代表理事:川上幸生
所在地:愛媛県松山市西垣生町486番地2
設立:2023年1月30日
URL:https://1510.or.jp/
お問い合わせ先
お問い合わせ先
電話番号:089-910-5679
E-mail:kawakami@ksdf.info
担当:川上幸生