映画『ロマンチック金銭感覚』9月20日・24日・26日に テアトル梅田にてレイトショー上映とトークイベント開催! 監督の緑茶麻悠が描き下ろしたアート作品を展示販売
平素よりお世話になっております。まちのレコードは、202年9月20日(金)、24日(火)、26日(木)にテアトル梅田にて今作品のレイトショー上映とトークイベントを行います。また、上映期間中の劇場ロビーにて、監督の緑茶麻悠が描き下ろしたアート作品を映画館で最も高いグッズとして展示販売します。
「お金って、なんだろう?」法定通貨で隠されてしまった本来の「価値」を問い直す新感覚映画『ロマンチック金銭感覚』。2023年に東京ドキュメンタリー映画祭長編部門準グランプリ、第17回田辺・弁慶映画祭フィルミネーション賞を受賞した本作が、田辺・弁慶映画祭セレクションの上映期間中に、テアトル梅田にて3日間上映します。期間中は日替わりでゲストを招き、監督2人とのトークイベントを実施します。
『ロマンチック金銭感覚』上映スケジュール
9月20日(金)20:30~ ゲスト:未定
24日(火)20:30~ ゲスト:新井和宏(非営利株式会社eumo代表取締役)
26日(木)20:30~ ゲスト:竹下しんいち(劇団ザ・ドクターイエロー主宰)
『ロマンチック金銭感覚』グッズ販売
上映期間中の劇場ロビーではパンフレットやTシャツ販売の他に、本作のために作られた1点ものの絵画も展示販売します。25cm×25cmの円形のキャンバスに、映画の中で描かれる自然の象徴としての抽象的なモチーフが描かれています。多彩なテクスチャーに幾何学模様風のミクストメディアで表現された美術品を劇場ロビーにて20万円(税込)にて販売します。
田辺・弁慶映画祭セレクション 2024
毎年和歌山県田辺市で開催されている田辺・弁慶映画祭において受賞した作品の特集上映を、テアトル新宿とテアトル梅田にて「田辺・弁慶映画祭セレクション」として開催しています。昨年は過去最多の188作品の応募があり、その中から「ロマンチック金銭感覚」を含む4作品が受賞し、8月23日から3週間、テアトル新宿で始まる「田辺・弁慶映画祭セレクション 2024」(弁セレ)内にてレイトショー上映されました。東京の3週間では弁セレ歴代史上最高の動員となりました。
作品へのコメント
田辺・弁慶映画祭で私が一番翻弄され愛した映画「ロマンチック金銭感覚」。「お金」を通して答えの出ない問いかけを続ける先に、きっとあるさ夢の理想郷。かつてない必見の楽しさ。
犬童一心(映画監督)
マルクス曰く、商品価値と使用価値とは異なり、橋本治が言うには、貧乏と貧乏くささは別のものである。幸田文は、金には「しろうとの金」と「くろうとの金」がある、と綴り、この頃僕は、友だちに支払う金と企業に毟り取られる金とは、つくづく別物だと痛感している。
それなのになぜわれわれは価値を判断するためにひとつの物差ししか与えられていないのか。本作が部分的にフィクションを導入せざるを得なかったことに、想像力に科せられた足かせの重さを思い知る。
堀部篤史(誠光社 店主)
本作はミヒャエル・エンデが晩年に残した「エンデの遺言」から着想を得ているとのことだが、そのメッセージ、そして作品の構造自体、エンデの「はてしない物語」を彷彿とさせる。物語の内と外、虚と実がやがて一体となり、グルーヴを生み出し、観客も巻き込むセレブレーション。
人間を喜ばせたり、不安がらせたり、「お金」ってなんだろう。
身近にあって常に関心を持っているのに、なぜか大抵の人はよくわかっていない。
そんなお金の本質に、軽やかに、ロマンチックに迫るこれまでに観たことがない壮大な実験作。「自分の踊りを踊れば良いんだよ!」そんなメッセージを受け取って、未来をスキップして進む気分になった。
佐々木誠(映画監督/映像ディレクター)
暮らしと経済、そして家族。緑茶麻悠監督と佐伯龍蔵監督は、これから須要となるであろう社会の在り方を、都会から離れた視点を用いながら多角的な提言を試みている。重要なのは、ふたりが被写体となっている点だろう。それは、フィクション性とドキュメンタリー性を伴わせながら、映画のジャンルをも横断させ、虚構と現実とを曖昧にさせてゆく由縁でもある。そして、社会における現在進行形の問題における論点をも曖昧にさせてゆくことで、観客の脳裏に問題意識を芽生えさせてゆくという仕掛けまで為されていることは、何ともアッパレだ。
松崎健夫(映画評論家)
税金やら決算やらクソ忙しい春の終わりに、りゅうぞう君からこの映画が届いた。
支払い、振込、手数料。
自由でいたいと思っているのに気づくと「お金」にせき立てられ、がんじがらめに縛られている。そんな時こそ、一服してりゅうぞうくん達と一緒に「お金」の事を考えてみるのも悪くない。
相澤虎之助(空族)
私はもう十年以上、お金の仕組みのおかしさを伝え続け、映画やドラマなど、何らかのストーリー仕立てにした方が伝わりやすいのではないかと考えていましたが、これがとても難しくて、実現はなりませんでした。それが今回の「ロマンチック金銭感覚」、フィクションとドキュメンタリーを合わせた独特の手法で、現代のお金のおかしさを伝える野心的な作品として誕生しました。普段から違和感を感じている方もそうでない方も、是非ご覧になってお金について何かを感じていただければと思います。
大西つねき(政治家)
当たり前に存在するものを疑わなくなったのはいつからだろう。いつ誰がこれに価値があると決めたのだろう。お金が交換の道具ならば、なぜ誰も使い方を教えてくれないのだろう。この映画がフィクションならば、お金も実は虚構の産物なのかもしれない。効率や便利さを重視し、単なる道具に振り回され、忙しさの中で本質を見失いがちな私たちは、同時に大切な何かを失いつつあるのかもしれない。
池田義文(ギブミーベジタブル)
資本主義社会のレギュラーメンバーをめざさない若者にぜひ観てほしい映画だ。
ぼくは大学4年のときに偶然手にしたレイモンド・マンゴー著『就職しないで生きるには』(晶文社/1981年)を読んで生き方を決めた。ひょんなことで新しい人生の幕は開く。佐伯龍蔵と緑茶麻悠の『ロマンチック金銭感覚』には「僕の前に道はない。僕の後ろに道はできる」的な世界が広がっている。
代島治彦(映画監督)
日本銀行券が、ただの紙に見えてくる。
厚紙の通貨が、至極の宝石に見えてくる。
お金に疲れた人々に捧ぐ地域通貨冒険記。
ようこそ、草木虫魚本位制の国ジパングへ。
藤原辰史(歴史学者)
ほんとうに美しい映画でした。
2024年、これ以上の日本のインディーズ映画はないと思う。
出町光識(映画祭プログラマー)
監督プロフィール
緑茶麻悠(りょくちゃまゆ)
佐伯龍蔵(さえきりゅうぞう)
関西在住の映画作家の2人。今までは個々で作品を監督していたが、本作を共同監督作として初めて手掛ける。過去の作品として佐伯は長編映画「あそびのレンズ」(2020年)、緑茶は短編映画「wind chime」(2017年)などがある。『ロマンチック金銭感覚』は東京ドキュメンタリー映画祭2023 長編部門で準グランプリ、第17回田辺・弁慶映画祭でフィルミネーション賞を受賞。
「ロマンチック金銭感覚」作品情報
ストーリー
映画監督の龍蔵と麻悠は、働けど働けど常にお金がない貧乏監督コンビだ。理由は売れない自主映画を作り続けているから。生活費も底を付いたある日、二人は自分たちを苦しめている「お金」について考え始める。そして「地域通貨」というロマンチックな経済圏に足を踏み入れた二人は、その中で暮らす人々に会いに行くことに決める。それは「法定通貨」を使っている私たちがいつの間にか忘れていた、大切なことを思い出すための壮大な旅の始まりだった…
スタッフ
監督・脚本・編集:緑茶麻悠、佐伯龍蔵
撮影:加藤アラタ、栗原徹、西岡空良、高木陽春
協力:廃材エコヴィレッジゆるゆる、非営利株式会社 eumo
出演
緑茶麻悠、佐伯龍蔵
湯山大一郎、傍嶋飛龍、江頭一晃、新井和宏、武井浩三
上映時間:115分
(C)まちのレコード
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