2016年には世界の特殊シリカ需要が270万トンに到達
株式会社グローバル インフォメーションは、The Freedonia Groupが発行した報告書「WORLD SPECIALTY SILICAS (世界の特殊シリカ産業:産業予測)」の販売を開始しました。
ゴム工業の強力な景気回復が特殊シリカの消費を押し上げ
ゴム工業は世界的に2008年から2009年にわたる不況により大きな打撃を受けましたが、たくましく立ち直りを見せており、シリカの需要に対する追い風となっています。2016年まで量的に最速の伸びを見せるのはフュームドシリカで、これは、工業ゴム用途向けのシリコンゴム生産が経済回復に伴って立ち直ることによります。沈殿法シリカの需要もタイヤ以外のゴム製品生産の伸びにより増大します。
「グリーンタイヤ」の採用が進み、特殊シリカの価値と量的需要が増大
価値の面でもまた量的な面においても市場の要求量を押し上げる主たる要因は「グリーンタイヤ」の採用でしょう。グリーンタイヤは、転がり摩擦を低減し自動車の燃費を改善するために沈殿法シリカを使用します。西欧では既に一般的となっていますが、消費者が環境に優しく、また燃料効率の良いタイヤを求めるのに伴い、「グリーンタイヤ」は世界の他の地域でも勢いを増し始めています。西欧では燃費効率やその他の特性評価に基づくラベリング制度が施行されることから、西欧における市場成長も継続するでしょう。しかしながら、欧州の「グリーンタイヤ」市場が成熟して行くのにつれて、今度は北米や日本、また開発途上国で大きな需要の伸びが見られるようになるでしょう。こういった国々でもタイヤのラベリング制度が検討されています。「グリーンタイヤ」市場の規模から見て、2016年までは沈殿法シリカが市場における最重要製品の地位を保つことになるでしょう。
半導体研磨が工業用加工処理製品市場を牽引
工業用加工処理製品市場は穏やかな成長を示すでしょう。しかしその中で半導体研磨分野ではより急速な成長が見られるでしょう。半導体デバイスの密度が高まるにつれ、化学的機械研磨(CMP)液に、より砥粒サイズが小さく、また凝集しにくいシリカゾルが用いられるようになるからで、このことがシリカゾルの急速な成長をもたらす要因です。先進国では、化粧品や猫砂といった用途は既に成熟市場となっており、ゲル状シリカの市場成長は停滞しています。
市場調査レポート: 世界の特殊シリカ産業:産業予測
WORLD SPECIALTY SILICAS
http://www.gii.co.jp/report/fd120989-specialty-silica.html
出版日: 2012年07月
発行: 出The Freedonia Group
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