日本オラクルと日立、最新のITインフラ基盤構築に向けたデータベースサーバ統合で協業
日本オラクル株式会社(代表執行役社長 最高経営責任者:遠藤 隆雄、以下 日本オラクル)と、株式会社日立製作所(執行役会長兼執行役社長 :川村 隆、以下 日立)は、このたび、日本オラクルのデータベース・クラスタリング技術「Oracle Real Application Clusters (RAC)」と日立のブレードサーバ「BladeSymphony」を活用し、既存のサーバ環境の効率的な集約を実現するデータベース統合の検証を完了しました。
検証完了を受け、「日立-Oracle DB統合センター」を日本オラクルの「オラクル・グリッド・センター」内に本日付で開設します。本センターにおいて、両社は検証で得られたノウハウを活用し、データベース統合に関するアセスメントや、移行における支援サービスの提供を開始します。さらに今後、データベース環境設計や安定稼働の支援を含めた、データベースのシステムライフサイクルをサポートするサービス群の提供に向けて、両社で協業していくことで合意しました。
昨今、増えすぎたサーバ数を減らして集中管理をすることで、運用・保守コストを減らしたいというニーズの高まりとともに、既存のサーバ環境をプライベートクラウドや次世代型データセンターへ移行する検討を始めるユーザーが増えてきています。
これらのニーズに応えるため、日本オラクルと日立は、既存のデータベース環境を、データベース・クラスタリング技術「Oracle Real Application Clusters」を利用し、高性能・高信頼な「BladeSymphony」ならびに日立のエンタープライズ向けストレージ「Hitachi Universal Storage Platform V」に集約・統合するデータベース統合サービスの検討を進めてきました。
サービス提供に向けて、両社はまず、「オラクル・グリッド・センター」において、データベースの集約・統合におけるサーバ集約率ならびに処理性能への影響に関し、共同検証を実施しました。今から5年前に構築したMicrosoft® Windows Server®環境のシステムを「BladeSymphony」の小型高集積モデル「BS320」上の「Oracle Database 11g」に集約するシナリオ(*1)をモデルケースとして検証を実施した結果、PCサーバ24台で構成していたシステムを、処理性能はそのままで3枚のサーバブレードに統合でき、1/8に集約できることを確認しました。
*1 日立のPCサーバ「HA8000/270」と「Oracle Database 9i」を利用して構成したシステムを、「BS320」(09年4月発売モデル)と「Oracle Database 11g」によるシステムへ集約
■両社による検証内容の詳細について
ハードウェアの更新サイクルは、一般的に5年程度とされています。そこで、今から5年前に構築したシステムを「BS320」上の「Oracle Database 11g」に集約するシナリオをモデルケースとして検証を実施しました。集約後のシステムは、ユーザーが個々のサーバで行っていた業務を「Oracle Real Application Clusters」上で、それぞれ別の「サービス」として仮想的に稼働させるデータベースシステムで、データの暗号化など、複数サービス環境で重要となるセキュリティ要件も備えています。
検証の結果、PCサーバ24台で構成していたシステムを、処理性能はそのままで3枚のサーバブレードに集約できることを確認しました。また、既存のデータベース統合環境に、新たに別のデータベースを追加する場合にも、既存のサービスの処理性能に影響を与えることなく、品質が確保できることも確認しました。さらに、ユーザーが最適なデータベースサーバの統合ができるよう、実例を基にしたデータベース統合手順の確立や、「Oracle Real Application Clusters」へ業務システムを集約するベストプラクティス、そのチューニング手法についても確認しました。
■今後の協業について
このたび新設した「日立-Oracle DB統合センター」において、以下のサービス提供に向けた検討を行っていきます。
データベース統合に関するテクニカル・サービス
両社の検証において蓄積されたデータベース統合特有のノウハウに基づき、データベース統合環境のハードウェアならびにオラクル・データベースの設計・構築を行う統合環境設計サービス、ユーザー環境の旧バージョンからのバージョンアップやデータ移行を支援するマイグレーション・サービス、また稼働後の安定稼働のためのデータベース稼働診断サービスなど、両社による一連のサービス提供に向け、検討を進めます。付加価値サービスの提供
日本オラクルの最新データベース製品である「Oracle Database 11g Release 2」によるデータベース統合環境でのマルチテナント(*2)に求められるデータベース・セキュリティやサービス処理の速度保証、「Hitachi Universal Storage Platform V」のボリューム容量仮想化機能を活用したリソース管理の効率化について共同検証を実施し、サービスの提供に向けて取り組んでいきます。
*2 マルチテナント:複数のユーザー企業に対して、同じサーバやデータベースを共有しつつ、かつその企業ユーザー間を分離する仕組み
■セミナーのご案内
11月25日に両社で実施するセミナー『クラウド時代のデータベース基盤はこうなる!仮想化によるITインフラコスト削減実現手法』において、今回の検証の詳細や統合ソリューションを紹介します。
『クラウド時代のデータベース基盤はこうなる!仮想化によるITインフラコスト削減実現手法』
日時:2009年11月25日 14:00 - 16:30
場所:東お茶の水ビル 日立製作所 大会議室
申込みURL:http://www.oracle.com/goto/jpm091125/
■関連情報
・今回の検証結果概要ならびに技術資料
http://www.hitachi.co.jp/Prod/comp/soft1/oracle/news/index.html#20091026
・「オラクル・グリッド・センター」
http://www.oracle.co.jp/solutions/grid_center/
・「Oracle Real Application Clusters」
http://www.oracle.com/lang/jp/database/rac_home.html
・日立 統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」
http://www.hitachi.co.jp/bds/
・日立ストレージソリューション
http://www.hitachi.co.jp/storage/
■商品名称等に関する表示
・Oracleは、米国オラクル・コーポレーション及びその子会社、関連会社の米国およびその他の国における商標または登録商標です。
・Microsoft、Windows、Windows Serverは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標または登録商標です。
・その他の名称は、それぞれを保有する各社の商標である場合があります。
■本件に関するお問い合わせ先
OracleDirect 電話:0120-155-096
[受付時間9時から12時、13時から16時(土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く)]
株式会社日立製作所 日立-Oracle DB統合センター 電話:03-5471-2982
[受付時間9時から17時(土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く)]
E-mail: oraconsoli@ml.itg.hitachi.co.jp
■報道機関からのお問い合わせ先
日本オラクル株式会社 広報室 玉川・鈴木
Tel: 03-6834-4833 Fax: 03-6834-6144 E-mail: pr-room_jp@oracle.com
プレスルーム http://www.oracle.co.jp/press
株式会社日立製作所 情報・通信システム社 広報部 [担当:大井]
〒140-8572 東京都品川区南大井六丁目27番18号 日立大森第二別館
電話:03-5471-8900(ダイヤルイン)
E-mail:koho@itg.hitachi.co.jp