芥川賞作家火野葦平の実名大河小説『花と龍』 劇団文化座が舞台化 カンフェティでチケット発売

劇団文化座公演166『花と龍』が2024年2月23日 (金・祝) ~2024年3月3日 (日)に俳優座劇場(東京都港区六本木4-9-2)にて上演されます。
チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて発売中です。

カンフェティにてチケット発売中
http://confetti-web.com/bunkaza

劇団文化座公式ホームページ
http://www.bunkaza.com/

火野葦平の『花と龍』―戦前の北九州若松を舞台にした実名大河小説を舞台化、正義を貫き愛を育てた玉井金五郎とマン夫婦の痛快エンターテイメント作品!

企画にあたって 佐々木愛コメント

「エデンの東」などで知られ、かつてアメリカ映画の巨匠と呼ばれたエリア・カザン監督は、移民として十代でアメリカ大陸に渡った祖父の実像を「アメリカアメリカ」という作品に実らせた。最下層の港湾荷役労働者で働き通した男は、家族を持ち、子供たちに教育を与えた。そして、その孫がエリア・カザンだ。
「花と龍」の原作者・火野葦平もまた、港湾荷役労働者からたたき上げた両親のもと、北九州の若松に生を受ける。早稲田大学文学部に進学し、従軍、若くして芥川賞作家となり、……そして戦後に筆を折り、公職追放も受ける。
やがて、日本が民主主義の国となり、再びペンを持つことが許された時、彼が挑んだのが父と母の物語「花と龍」であった。無類の演劇好きだった火野葦平は、私たち文化座に『陽気な地獄』と沖縄を舞台とした『ちぎられた縄』を書き下ろして話題となった。
戦時下、激戦地を巡って従軍作家として活躍した火野と、旧満州で抑留生活を経験した文化座の創始者・佐佐木隆は、演劇の場で感嘆し合い交流を重ねた。が、火野は1960年、日米安保条約が調印された五日後に死を選んだのだった。
「父や母のように美しく生きられないかもしれないが……」と、語っていた火野の言葉と、火野の甥で祖母マンに育てられた中村哲医師がアフガニスタンで凶弾に倒れたことを考えると、玉井金五郎一家の夢と野望は今もなお脈々と息づいているように思える。私たちは今、その続きの時代を生きているのだ。

あらすじ

広い世界が見たい! 共にめっそうもない野望を抱いた男と女が、北九州若松の港にたどり着く。
持ち前の度胸と正義感で波止場の暴力と闘い、めきめきと頭角を現す男、玉井金五郎24才。 曲がったことが大嫌い、男勝りで誰にでも遠慮のない、タバコを吸う小娘、谷口マン19才。 男は支那大陸を、女はブラジルを目差して肉体を酷使する。 時は明治の終り頃、最下層の港湾労働者、ゴンゾウの世界から、地廻り、ヤクザの権力抗争を背景に、仲間の労働者たちの近代化を目差して闘う二人。 なぜか、男の背中には昇り龍と菊の花の入れ墨が……。 火野葦平が両親を実名で登場させる、玉井一族のはじまりのものがたり。

劇団文化座とは

戦時下の1942(昭和17)年2月、井上正夫演劇道場のメンバーであった演出家の佐佐木隆、女優の鈴木光枝らによって結成され、同年4月第1回公演梅本重信作「武蔵野」で旗揚げした。1945年、日本の現代演劇を紹介する目的で旧満州(中国東北部)に渡り、そこで敗戦を迎えた。 創立期には日本の現代演劇史に大きな足跡を残す劇作家三好十郎との深い結びつきによって三好作品を連続上演し、戦時下の厳しい条件のもとで演劇の良心の灯をともし、以来、底辺に生きる人々に光を当てた作品の上演を続ける。
近年も、その創造の方向性はますます多岐に渡る。戦争を体験した数少ない劇団として「戦争と日本人」というテーマに立った『ビルマの竪琴』や、『命どぅ宝』に代表される沖縄関連作品、財産演目である『炎の人』の再上演、劇団の本道とも言える佐々木愛の主演作『母』などの作品群に加え、『若草物語』などの海外の原作作品、現代社会を取り扱った『しゃぼん玉』、そして『旅立つ家族』などに代表される従来の劇団のイメージを覆すようなエンターテイメント性を持つ作品も発表している。
【地から湧いた演劇】という劇団の創立以来のモットーを堅持しつつも時代に合わせた作品を上演し続けている。

公演概要

劇団文化座公演166『花と龍』
公演期間:2024年2月23日 (金・祝) ~2024年3月3日 (日)
会場:俳優座劇場(東京都港区六本木4-9-2)

■出演者
藤原章寛【玉井金五郎】 大山美咲【玉井マン】 髙橋美沙【お京】
津田二朗 青木和宣 鳴海宏明 佐藤哲也 米山実 沖永正志 白幡大介 高橋未央
井田雄大 為永祐輔 兼元菜見子 岡田頼明 萩原佳央里 早苗翔太郎 田中孝征 若林築未
岩崎正芳 桑原泰 市川千紘 深沢樹 神﨑七重 泉建斗 阿部由奨 小佐井修平
五十嵐芹架 石川嶺 川越司 廣田晴紀 小出菜々子 /佐々木愛【島村ぎん】

<演奏>
芳垣安洋 高良久美子

■スタッフ
原作/火野葦平 脚本/東 憲司 演出/鵜山 仁

美術/乘峯雅寛 衣裳/岸井克己 照明/古宮俊昭
音楽/芳垣安洋・高良久美子 音響/齋藤美佐男
擬斗/渥美 博 舞台監督/金安凌平 宣伝美術/司 修
演出助手/姫地実加 制作/国広健一

■公演スケジュール
2月23日(金/祝) 17:00
2月24日(土) 14:00
2月25日(日) 14:00
2月26日(月) 14:00 ※アフタートーク(劇団創立記念日)
2月27日(火) 14:00
2月28日(水) 14:00/19:00
2月29日(木) 19:00
3月1日(金) 14:00
3月2日(土) 14:00
3月3日(日) 14:00

※開場は、開演の30分前です。

■チケット料金
前売 一般:5,500円
   友の会:4,500円 ※友の会&サポーターズ入会者のみ
   Uシート:5,000円 (ステージの一部が見切れのある座席です)
   30才以下:3,000円
   高校生以下:2,000円
当日 一般:6,000円
(全席指定・税込)
※Uシート・30才以下・高校生以下は、文化座電話受付のみでの取り扱い (03-3828-2216)

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