3Dモデルの生成から共有までトータル提供
5G時代はECサイトやカタログにも“三次元”の体験を 10月からサービス開始
ICTソリューションのテックファーム株式会社(所在地:新宿区)は、3D(三次元)モデルのデータ生成から表示・共有できるWebサイトの利用までを一貫したサービスを、10月から事業者向けに開始します。利用者は3D化したい物を送るだけでよく、生成された3DデータはECサイトへの掲載やMR(複合現実)デバイスでの表示も可能です。高いスキルやコスト、専用ソフトなどが不要で、簡単に3Dを導入できます。サービスを気軽に利用してもらうため、当面は3D生成が5アイテム10万円~、共有は無料版Webサイトを提供します。将来的には3Dモデルをスマートフォンで自作できるアプリも開発予定で、3Dモデルがより手軽に扱えるようになることを目指します。
5Gで需要は増加するも、3D活用のハードルは高い
今春から商用サービスが始まった次世代通信規格「5G」では、大容量の3Dデータもスムーズにやりとりできます。また、新型コロナウイルス感染拡大の影響でEC市場が急速に拡大する中、商品イメージをよりリアルに伝えられる3Dが注目されつつあり、大手ECプラットフォームの中には商品の3D掲載をサポートする機能を提供しているところもあります。こうした状況を踏まえると、今後3Dモデルの需要はさらに高まると考えられます。
しかし、3Dデータの生成や共有にはいずれも高いハードルがあり、誰もが手軽に扱える環境はまだ整っていないのが現状です。一般的に、生成には1体3万円~数十万円の費用が必要とされ、自作する場合でも専門的なスキルが求められたり再現精度が低くなったりするという課題があります。また、3Dデータを表示・共有するには専用のソフトやビューアが必要になりますが、数少ない既存のソフトを利用するか独自で開発するかなど選択肢が限られています。さらに、生成から共有までを一貫してサポートするサービスはほとんど存在しません。
そこでテックファームは、3Dモデルを誰もが手軽に扱えるようになり、産業での活用が進むことを目指して、生成から共有までトータルで提供するサービスを開始します。
ECサイトやカタログの体験を三次元に
3Dモデルの生成は、グループ会社の株式会社ギャラクシーズ(所在地:豊島区)が新たに開発した独自の装置を使用します。専用スタジオで撮影するので、利用者は3D化したい物を送るだけで高精度の3Dモデルが出来上がります。
生成した3Dデータは、Webサイトに埋め込んで表示したり、URLやQRコードで共有したりすることが可能です。データを一箇所に集約することで、PCやスマートフォン、MRデバイスなどさまざまな方法で簡単にアクセスできます。360度あらゆる方向から確認できるので、商品の質感や細部の形などが2Dよりリアルに伝わります。
将来的には、3Dモデルをスマートフォンで自作できるアプリを開発予定です。
3Dモデルのユースケース
1.ECサイト
自社のECサイトに3D表示機能がなかったとしても、共有用Webサイトで発行されるタグを埋め込むだけで表示が可能に。AR(拡張現実)モードに切り替えれば、家具などの設置イメージもスマートフォンで確認できます。
2.紙のカタログや図鑑
共有用Webサイトで発行したQRコードを印刷。読み込むだけでWebサイトから3Dモデルを表示可能で、自社ECサイトへの誘導もできます。
3.試作品の確認
URLを共有することで、海外などで作られた試作品を輸送することなく離れた場所で確認できます。専用アプリをインストールすればMRデバイスでも表示でき、別々の場所にいる人が同時に見ながら議論することも可能です。
サービスを気軽に活用してもらうため、当面は3Dモデルの生成が5アイテム10万円~、共有は無料版Webサイトを提供します。MRデバイス「Magic Leap」でも見られるように、専用のアプリも用意しています。3年後に1万アイテムの登録を目指して、3Dモデルの効果分析や共有用Webサイトの改善を行いながら、産業における3Dを活用した新たなサービスの創出を支援していきます。
サービスを実現する技術
新しい3Dモデル生成装置を開発したギャラクシーズは、サイエンティスト・エンジニア全員が博士号を持つ物理学者集団です。研究者ならではの独創的な装置開発により、安価で高精度な3Dモデル生成を可能にしました。
共有用Webサイトを開発するテックファームは、これまでPC・スマートフォンなどデバイスを問わずさまざまなアプリを開発した実績があります。URLやQRコードでの共有はもちろんMRデバイスでの表示も可能なのは、以前から「Magic Leap」の研究にも取り組んでおり、MRデバイス専用のアプリを開発することができるからです。3Dモデルが幅広く活用されるためにはこうしたマルチデバイス対応が必要不可欠であり、それを実現できるのがテックファームの技術力です。
テックファームについて
1998年に創業し、NTTドコモ「iモード」のシステム開発をはじめとして、モバイルの発展と共に成長。社名の由来は、創業者がシリコンバレーで活躍する弁護士の高いプロ意識と専門知識に感銘を受け、「テクノロジーにおけるローファーム(弁護士事務所)になる」という発想から。
2015年に持ち株会社制へ移行し、テックファームホールディングスのグループ会社となる。
企業概要
会社名:テックファーム株式会社
所在地:東京都新宿区西新宿3丁目20番2号 東京オペラシティタワー23F
代表者:代表取締役社長 千原 信悟
設立:2015年
資本金:100百万円(2020年8月末現在)
URL:https://www.techfirm-hd.com/
ギャラクシーズについて
立教大学・宇宙物理学の教授が立ち上げたAI・データサイエンスのスタートアップ。サイエンティスト・エンジニア全員が博士号を持つ物理学者の集団で、AI・データサイエンスの質に直結する「サイエンティスト」としてのキャリアの長さが、一番の強み。
2019年にテックファームホールディングスのグループ会社となる。
企業概要
会社名:株式会社ギャラクシーズ
所在地:東京都豊島区南池袋1-1-11 カドラービル 202
代表者:代表取締役社長 内山泰伸
設 立:2018年
資本金:1,730万円
URL:https://www.galaxies.co.jp/
※ 記載の商品名、サービス名及び会社名は、各社の商標または登録商標です。