邦楽バンド(1960~2010年代)に関するアンケートを実施! 楽器店員が選ぶ、推しバンドが決定

2020-02-28 12:00

世代を超えて人気なのは「スピッツ」「サザンオールスターズ」「ミスチル」!

島村楽器株式会社(本社:東京都江戸川区、代表取締役社長:廣瀬 利明)は、当社の20代~50代の従業員に対して好きな邦楽バンドに関する調査を実施し、383名から回答を得ました。

【邦楽バンドに関する調査:注目トピックス】

①好きなバンドの上位は「スピッツ」「サザンオールスターズ」「Mr.Children」「東京事変」!
②邦楽のロック・ポップスが、最も盛り上がっていたのは「1990年代」!
③邦楽ロック・ポップスの魅力「親しみやすい」「歌詞が日本語なので、ダイレクトに伝わる」「メロディーが良い」

【調査概要】
・対象  :島村楽器株式会社従業員(アルバイト含む)
      20代~50代 383名
      (20代164名、30代123名、40代・50代96名)
・調査時期:2019年12月
・調査手法:インターネット調査(島村楽器調べ)

【今回の調査結果について】
邦楽ロック・ポップスで、好きなバンドは「スピッツ」「サザンオールスターズ」「Mr.Children」が選ばれました。これらのバンドは世代を問わず、上位になっています。名曲を多く生み出しつつ、現在も精力的に活動しているのが全年代に支持されている要因だと思われます。
邦楽ロック・ポップスが最も盛り上がっていたと思う年代を聞いたところ、全ての世代で「1990年代」がトップとなりました。1990年代は、「魅力的なバンド・ミュージシャンが多かった」、「優れた楽曲が多かった」という意見が多数あり、また「邦楽のオリジナリティがあるかどうか」という質問に対して、「ある」の割合が最も高い年代になりました。
「1990年代」は、多くの魅力的なミュージシャンによって良質なメロディーやサウンドが生み出され、リアルタイムで経験していない世代にも憧れの邦楽ロック・ポップスの黄金時代だったといえるかもしれません。

【調査対象のバンド選定について】
今回の調査では、年代を「1960年代〜1970年代」「1980年代〜1990年代」「2000年代〜2010年代」の3つに区分し、以下のデータ・書籍を参考にして邦楽史上で重要だと考えられるバンドを選定しました。

・レコチョク年代別ヒット曲でランクインしているバンド
 https://recochoku.jp/special/100212/
・ミュージック・マガジン増刊 ミュージック・ガイド・ブック(1960年代〜1990年代)
・YouTube等動画サイトで1,000万回以上の再生PVがあるバンド
から重要だと思われるバンドをピックアップ

1960年代〜1970年代の対象バンド
1980年代〜1990年代の対象バンド
2000年代〜2010年代の対象バンド

【調査結果】

<1960年代〜1970年代編>

①好きなバンド、トップは「サザンオールスターズ」、続いて「YMO」「オフコース」!

Q. あなたが好きな邦楽バンドをお答えください。(複数回答)
(全体: n=383、20代:n=164、30代:n=123、40代・50代:n=96)

好きな邦楽バンド(1960年代〜1970年代)

1960年代~1970年代から活動している(活動していた)好きな邦楽バンドは、「サザンオールスターズ」がトップとなり、続いて「YMO」「オフコース」となりました。

「サザンオールスターズ」の好きな理由としては「曲がいつまでたっても色褪せない」「メロディーや歌詞が独特・斬新」といった曲の良さの評価と「桑田さんの声が良い」「桑田さんのセンス」といった桑田佳祐さんの魅力で好きになったという意見が多数ありました。また20代は「両親が好きでよく聴いていた」「父親がよくカラオケで歌っている」等、親の影響で好きになったという意見がありました。

「YMO」が好きな理由としては「日本人離れの演奏技術とセンス」「今聴いても先進的といえるサウンドメイキングと卓越したアレンジメント」「日本人ながら先進的な音楽で新しい音楽の世界を作り出した」等のように、音楽の革新性が評価されているようです。また、中高年世代以上にとって「YMO」は、音楽面にとどまらずファッションやライフスタイルにまで影響を及ぼすトレンドになったことが記憶にあるかもしれません。

「オフコース」は「歌声が好き」「声がきれい」と小田和正さんのボーカルと「メロディアスな楽曲が魅力的」等のメロディーを評価する意見が多く見られました。

世代別の傾向を見ると、「YMO」「オフコース」は40代・50代と比較して、20代と30代はやや低めになっていますが、「サザンオールスターズ」は20代・30代にも支持されています。
若い世代にとっては、「サザンオールスターズ」は現在も精力的に活動しているバンドであり、また上記のように親の影響で好きになる人が多いことが影響しているかもしれません。

<1980年代〜1990年代編>

②好きなバンド、「スピッツ」「Mr.Children」「B'z」が上位に!

②好きなバンド、「スピッツ」「Mr.Children」「B'z」が上位に!
Q. あなたが好きな邦楽バンドをお答えください。(複数回答)
(全体: n=383、20代:n=164、30代:n=123、40代・50代:n=96)

好きな邦楽バンド(1980年代〜1990年代)

1980年代~1990年代から活動している(活動していた)好きな邦楽バンドは、「スピッツ」が1位となり、続いて「Mr.Children」「B'z」となりました。

「スピッツ」の好きな理由としては「曲が良い」「はじめて聞く曲でもどこか聞いたことのある感じがする」「歌詞がいい」等の楽曲の良さと「ボーカルの声質が好き」「歌声が最高!」と草野マサムネさんのボーカルが好きという意見が多数となりました。また、「楽曲に癒される」「曲がやさしい」といった癒し系的な側面も評価されているようです。

「Mr.Children」は「歌詞の世界観が豊かで独特」「歌詞が良い」や「曲調が良い」「メロディーが良い」「今も新しい楽曲を作り出していて色あせない」等、独特の世界観を持つ歌詞を評価する意見とメロディーを評価する意見が多く見られました。

「B'z」は「ギターとボーカルが神!」「稲葉さんの歌詞に松本さんの作曲がまさに絶妙」等ギタリストの松本孝弘さんとボーカリストの稲葉浩志さんの唯一無二のコンビネーションが素晴らしいという意見が多数ありました。中には「B'zの英才教育を受けた」「自分の音楽のルーツだから」といった意見もあり、「B'z」の洗礼を受けて音楽を始めた人も多いことをうかがわせる結果となりました。

世代別で見ると「スピッツ」「Mr.Children」「B'z」はどの年代も高くなっており、比較的どの年代にも支持されていることが分かります。
しかし、4位以下を見ると、世代による差が大きく出ています。例えば「L'Arc〜en〜Ciel」は30代が高くなり、「ポルノグラフィティ」は20代が高くなっています。「L'Arc〜en〜Ciel」は、邦楽バンドの中でも個性が強く熱狂的なファンが多いバンドですが、個性的なあまり、90年代からの活動をリアルタイムで経験していない若い世代にはやや敷居が高いのかもしれません。一方、「ポルノグラフィティ」は「名探偵コナン(劇場版)」「僕のヒーローアカデミア」「BLEACH」等のアニメやドラマの主題歌に起用されている楽曲が多数あり、その点が20代に親しまれている要因かもしれません。
また、「BOØWY」と「UNICORN」は40代が突出して高くなっています。どちらも80年代にデビューし、邦楽のロック史に残るバンドですが、40代は当時強烈な音楽体験をしたことがうかがえる結果となっています。

<2000年代〜2010年代編>

③好きなバンド、トップは「東京事変」、続いて「BUMP OF CHICKEN」「ASIAN KUNG-FU GENERATION」!

Q. あなたが好きな邦楽バンドをお答えください。(複数回答)
(全体: n=383、20代:n=164、30代:n=123、40代・50代:n=96)

好きな邦楽バンド(2000年代〜2010年代)

2000年代~2010年代から活動している(活動していた)好きな邦楽バンドは、「東京事変」が1位となり、続いて「BUMP OF CHICKEN」「ASIAN KUNG-FU GENERATION」となりました。

「東京事変」の好きな理由としては「椎名林檎さんが好き」という意見が圧倒的に多く、椎名林檎さんの魅力が大きいと思われます。また、「各パートそれぞれがエキスパート」「全メンバーの演奏技術が高い」「演奏力の高さとオリジナリティ」等があり、日本を代表するベーシストである亀田誠治さんをはじめとするメンバーの技術力が評価されています。
「BUMP OF CHICKEN」は「曲の世界観が好き」「曲が素晴らしい」等の曲の良さが評価されていますが、「4人の関係性がとても好きだから」「メンバーが幼馴染同士で仲が良い」「メンバーの仲が良いので見ていて笑顔になれる」等のメンバーの関係性の素晴らしさがバンドの魅力と考えているようです。
「ASIAN KUNG-FU GENERATION」は「ギターリフがかっこいい」「楽曲が魅力」「メロディーが好き」等、曲の良さが評価されている結果となりました。
世代別に見ると「東京事変」は30代が高くなっています。2020年から再活動をしていますが2012年に一度、解散しており、8年のブランクがあるので20代はあまり馴染みがないのかもしれません。
上位の3バンド以外に20代に人気が高いバンドとしては「Official髭男dism」「RADWIMPS」となっています。「Official髭男dism」は今、最も旬なバンドの一つであり、「RADWIMPS」は、思春期のメッセージを代弁してくれる日本を代表するバンドですので、若年層に特に人気があると思われます。
また、「Superfly」は他の世代よりも40代・50代が最も高くなるという面白い結果になっています。他のバンドと異なってブラックミュージックの影響が強いバンドプロジェクトですので、その点が中高年世代にも人気がある要因かもしれません。

<全年代(1960年代から2010年代)>

④全年代のトップは「スピッツ」、続いて「サザンオールスターズ」「Mr.Children」!

Q. あなたが好きな邦楽バンドをお答えください。(複数回答)
(全体: n=383、20代:n=164、30代:n=123、40代・50代:n=96)

好きな邦楽バンド(全年代1960年代〜2010年代)

全年代のトップは「スピッツ」となり、次に「サザンオールスターズ」「Mr.Children」となりました。この3バンドはどの世代も支持が高いので、このような結果になったと考えられます。この3バンドに共通しているのは、「名曲を多く生み出している」「どの世代も親しめる音楽である」「現在も精力的に活動している」でこれらの点が強く支持される要因だと思われます。ここでの順位を見てみると、ほぼ現役のバンドがランクインしている中、解散した(または実質的には現役のバンドではない)「THE BLUE HEARTS」「BOØWY」「YMO」が入っているのは興味深い点です。これらのバンドは、当時の人気も多大なものがありましたが、その後の音楽シーンに大きな影響を与えており、現在も愛されているバンドだと言えるでしょう。

⑤邦楽ロック・ポップスの魅力「親しみやすい」「歌詞が日本語なので、ダイレクトに伝わる」「メロディーが良い」!

Q. あなたが思う邦楽のロック・ポップスの魅力をお答えください。(複数回答)
(全体: n=383、20代:n=164、30代:n=123、40代・50代:n=96)

邦楽ロック・ポップスの魅力

邦楽のロック・ポップスの魅力は「親しみやすい」「歌詞が日本語なので、ダイレクトに伝わる」が上位となり、日本発の音楽で親しみやすさが大きな要因になっていると考えられます。世代別に見ると「メロディーが良い」「歌詞が良い」「洋楽とは違ったオリジナリティがある」は20代が他の世代よりも高くなっており、20代は邦楽を楽曲やオリジナリティの側面で積極的に評価している様子がうかがえます。
この他の邦楽の魅力としては「ジャンルや編成等多様化しており聴いていて楽しい」「歌詞が深いものが多く、日本独特の良さがある」「最近の進化はすごい」「日本だからこそ生まれたバンドが多い」「日本にしかない抒情的な表現や歌詞が魅力」等の意見がありました。

⑥邦楽ロック・ポップスが最も盛り上がった年代は「1990年代」!理由は、「魅力的なバンド・ミュージシャンが多かった」「優れた楽曲が多かった」

Q.邦楽ロック・ポップスが最も盛り上がったと思う年代をお答えください。(単一回答)
(全体: n=383、20代:n=164、30代:n=123、40代・50代:n=96)

邦楽ロック・ポップスが盛り上がった年代

邦楽ロック・ポップスが最も盛り上がった年代を聞いたところ、トップは「1990年代」となりました。どの世代も「1990年代」が最も高くなっています。
そこで「1990年代が最も盛り上がった」と回答した回答者にその理由を聞いたところ、以下のような結果になりました。

Q. 「1990年代」が盛り上がったと思う理由をお答えください。(複数回答)
(全体: n=191)

1990年代の邦楽ロック・ポップスが盛り上がっていたと思う理由 

その結果、「魅力的なバンドが多かった」「魅力的なミュージシャンが多かった」「優れた楽曲が多かった」等が挙げられました。

さらに、「1980年代以前」「1990年代」「2000年代以降」で、洋楽に対して邦楽のオリジナリティがあったかどうかを聞いたところ、以下の結果になりました。

Q. 各年代について邦楽のオリジナリティがあったと思うかどうかをお答えください。
(単一回答) (全体: n=383)

邦楽のオリジナリティがあったと思う割合

その結果、最もオリジナリティがあったのは「1990年代」となりました。

以上の結果を見てみると「1990年代」は「魅力的なバンド・ミュージシャンが多かった」「優れた楽曲が多かった」年代であり、かつ「オリジナリティ」が高い年代だったといえるでしょう。「1990年代」は「J-POP」という言葉が普及し、日本独自のポップスが多くの人に意識されはじめた年代になります。また、多くの音楽ブームが起こり、CD売上のミリオンセラーも多く、小室哲哉さんやつんく♂さんのような個性的なプロデューサーが活躍した時代でもあります。
音楽機材の発達による影響も大きいと思われますが、多くの魅力的なミュージシャンによって、この年代は、現在も愛される良質なメロディーやサウンドが生み出され、楽曲や演奏技術が飛躍的に洗練されていった邦楽ロック・ポップスの黄金時代だったといえるでしょう。リアルタイムで経験していない世代にも支持されているのはそれらに対する憧れがあるのかもしれません。

■報道関係者様からのお問い合わせ窓口■
島村楽器株式会社 広報チーム 大深(オオフカ)・伊地(イジ)・金井(カナイ)
Tel:03-3613-4152  E-mail:press@shimamura.co.jp

■会社概要
社名 : 島村楽器株式会社
代表者: 代表取締役会長 島村 元紹
     代表取締役社長 廣瀬 利明
設立 : 昭和44年3月(創業:昭和37年1月)
売上高: 370億円(2019年2月)
従業員数:2,190名(2019年2月末)
URL  : www.shimamura.co.jp

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