<自転車の安全利用促進委員会レポート> 高校生の自転車事故件数第3位の愛知県にて、私学教員を対象に 文部科学省後援『自転車通学指導セミナー』を開催しました

自転車のルール・マナー等の正しい利用方法や安全安心な自転車の選び方、メンテナンスの重要性を啓発する「自転車の安全利用促進委員会」と「一般社団法人 自転車協会」は、2018年11月13日(火)に名古屋ガーデンパレスにて開催された、「第48回愛知県私学教育研修会 生徒指導部会」において、愛知県内の私立中学校・高等学校等の生徒指導担当教員を対象に、文部科学省後援『自転車通学指導セミナー』を実施いたしました。

遠藤 まさ子氏講演の様子

当日は、自転車の安全利用促進委員会メンバーである自転車ジャーナリストの遠藤 まさ子氏から、全国と比較しても件数の多い愛知県内の中高生の通学時自転車事故について解説したあと、具体的な指導方法について全国の自転車通学指導事例を用いて紹介いたしました。さらに、愛知県防犯登録協会・愛知県モーター商協同組合の高野 守夫(※)氏とのトークセッションでは、10代ならではの自転車利用特性とハード面の教育の重要性について話し合いました。安全に自転車通学するために欠かせない整備メンテナンスのポイントや自転車の選び方についても解説し、「事故を起こさないためには、“自転車を安全に保つこと”と“事故が起きにくい自転車を選ぶこと”が重要です。自転車選びの目安として、BAAマークが貼付された自転車を選びましょう。」と集まった教員の皆様にアドバイスしました。

(※)「高」は正式には「はしご高」です

愛知県は自転車事故件数が大阪・東京に次いで全国3位、通学中の自転車事故も中学生は第6位、高校生は第3位と、比較的に多く発生していることから、生徒一人ひとりが事故の被害者・加害者になる可能性が高いため、交通ルールやマナーを守り、自転車を安全に利用することが重要です。
出席校の自転車通学状況について事前にアンケートを実施したところ、イヤホン・スマホなどの“ながら”運転や並列走行などの生徒達のモラルに悩む一方で、自転車通学指導に力を注ぐ時間の確保が難しいといった声もあり、効率的に自転車通学指導を実施する方法などについても遠藤氏から紹介されました。また遠藤氏と高野氏への質疑応答では、各校の自転車通学指導上の悩みなどが質問として挙がり、学校ごとに個別にアドバイスする場面も見られました。

自転車通学指導セミナーに参加した教員の感想

・学校だけの指導でなく、家庭・地域・自転車店・学校の連携が重要だと感じた。生徒指導担当教員だけでなく、学校全体として自転車安全を取り上げていきたいと思う。
・配布された保護者向けの自転車安全に関する案内資料なども参考になった。学校での活用を検討したい。

遠藤 まさ子氏講演の様子

遠藤 まさ子氏講演の様子

遠藤 まさ子氏と高野 守夫氏のトークセッションの様子

遠藤 まさ子氏と高野 守夫氏のトークセッションの様子

熱心に聞き入る教員の方々

熱心に聞き入る教員の方々

参考資料

・“BAAマーク”とは

BAAマーク

BAAマークは、一般社団法人 自転車協会が制定し、同協会が定める自転車安全基準に適合した製品に貼られています。BAAマークの自転車安全基準は全部で約90項目もあり、安全・安心な自転車の目印として認知されています。

・平成28年の愛知県の中高生の自転車事故状況

グラフ

・遠藤 まさ子(えんどう・まさこ)

遠藤 まさ子氏

自転車の安全利用促進委員会メンバー、自転車ジャーナリスト。自転車業界新聞の記者や自転車専門誌の編集などを経てフリーランスへ転向。自転車・育児用品を中心に取材を行い、各誌に寄稿している。テレビ・新聞・雑誌などの各種メディアでコメンテーターとして登場する機会も多い。

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