【名城大学】アントレプレナーシップ醸成へ 農学部の「農学特別講義2」でアイデアをプレゼン
農学部で「農と食」をテーマとした製品・サービス創造論、アントレプレナーシップ、マーケティング、事業創造のノウハウを学ぶ「農学特別講義2」が6月17日、今年度の講義の最終日を迎えました。
この授業は新商品・新サービスの開発や起業など、自分で何かを実現する事に興味のある学生を対象に開講され、これまで農学部の応用生物化学科が対象だったものを、今年度から農学部3学科のすべての学生が履修できるように拡大。1日の授業日で3コマを連続で実施する集中講座型の選択科目で、2年生を中心に3・4年生も含め55人が履修しました。
授業では、企業の第一線で新規事業開発をしてきた講師から、社会の現状、事業開発のステップ、課題と提供価値、アイデア創出方法などを学んだ上で各自のテーマに展開。最終日のこの日は、5~6人のチーム(計10組)が検討してきたアイデアをアドバイザーの前で発表しました。
海外で日本酒が人気となっている現状を踏まえ、若者にカフェで気軽に日本酒に親しんでもらう「日本酒への招待券」や、ウニによる藻場の減少でアワビの漁獲量が減っている解決策として、繁殖力の高い藻を開発し、海の森を復活させることで温暖化への貢献も視野に入れた「藻場を増やして漁師さんを笑顔にする計画」など、ユニークなアイデアが披露され、これまでの学習の成果を発揮しました。
この科目の担当教員である農学部の加藤雅士教授は「農学部学生は商品開発などに興味あるものの、マーケティングや起業などの知識を得る機会はほとんどなかった。課題やニーズを的確に捉え、アイデアを考えるような経験は、社会に出てからもきっと役に立つ。これをきっかけに、研究室等にある多様な知財の活用や、企業と共同しながらの社会実装にも繋げていってもらいたい」と今後の展望を話しました。