ビジュアル書籍 『レッド・アトラス 恐るべきソ連の世界地図』
ソ連が密かにつくっていたレッド・アトラスは、 驚くほど正確で体系的、しかも美しい世界地図だった
日経ナショナル ジオグラフィック社(代表:中村尚哉、所在地:東京都港区虎ノ門)では、『レッド・アトラス 恐るべきソ連の世界地図』を2019年3月25日(月)に発行します。
分厚い鉄のカーテンが東西を遮っていた時代に、ソビエト連邦は西側に知られないまま、精緻な世界地図を作っていました。その秘密の地図「レッド・アトラス」は現在でもロシアでは閲覧できないといいます。ソ連崩壊時のどさくさで漏洩した一部の地図が知られているのみで、いまだに当事者が誰一人名乗り出ていないため、製作の実態は明らかになっていません。西側以上に詳細なソ連の地図はいかにしてつくられたのでしょうか?
本書では、英国の地図研究者がレッド・アトラスと英米の地図を突き合わせ、情報入手経路や地図化の手法を読み解き、その実態をミステリー小説のようにスリリングに暴いていきます。さらにレッド・アトラスを読み解くための記号やルールなども解説。後半には主要各都市の市街図58点を収録しています。レッド・アトラスの全体像に迫った初めての書籍です。日本語版には1966年版の東京地図16カ所を特別収録しています。
『レッド・アトラス恐るべきソ連の世界地図』
2019年3月25日発行/定価 2,350円+税/320ページ/ソフトカバー/A5判/ジョン・デイビス、アレクサンダー・J・ケント著/藤井留美 訳/発行:日経ナショナル ジオグラフィック社
目次
序文ジェームズ・ライゼン
はじめに
本書が推理小説である理由
第一章 戦争と平和
物語の背景ー ナポレオンのロシア遠征からソビエト連邦の崩壊まで
第二章 世界を紙に描き出す
ソ連がつくった世界地図の様式・内容・記号
第三章 策略と計画
表に裏にうかがえる地図作成者の工夫
第四章 復活
ソ連崩壊後の地図発見とその重要性
付記1主要都市地図
付記2 市街図の「基本情報(SPRAVKA)には何が書いてあったか
付記3 地形図の「基本情報」には何が書いてあったのか
付記4 記号と注解
付記5 用語と略語
付記6印刷コード
付記7 秘密保持と管理
日本語版特別付記東京
参考文献/索引
不気味なまでに精密な地図。本書はその実態を初めて明らかにした!
小泉悠(ロシア軍事評論家・東京大学先端科学技術研究センター特任助教)
ロシアでは今もなお機密扱いの「レッド・アトラス」の製作過程を、
まるで推理小説のようにスリリングに暴く!
300点もの地図・図版で、レッド・アトラスを細部まで味わい尽くす!
日本語版限定!1966年版の東京地図を特別収録!(上野/日本橋/池袋/新宿/
吉祥寺/渋谷/二子玉川ほか全16カ所)
著者紹介
ジョン・デイビス JohnDavies
英国陸地測量部による地図を研究対象とするチャールズ・クローズ協会の研究誌Sheetlinesの編集にたずさわる。ロンドン在住。
アレクサンダー・J・ケント AlexanderJ. Kent
英国カンタベリー・クライスト・チャーチ大学で教鞭をとる、地図製作および地理情報学の準教授。英国地図製作協会会長。今夏来日予定。