【年末年始はウイスキーで贅沢はいかが?】お酒のプロが教えるウイスキーを愉しむ作法

【年末年始はウイスキーで贅沢はいかが?】お酒のプロが教えるウイスキーを愉しむ作法
【年末年始はウイスキーで贅沢はいかが?】お酒のプロが教えるウイスキーを愉しむ作法

食料品の値上げが家計を圧迫している昨今ですが、年末年始くらいは贅沢したい、という方も多いのではないでしょうか。
年末年始は、クリスマスチキンやおせちなど、楽しみなごちそうがいっぱい。
ごちそうに合わせて、お酒も愉しみたいところですよね。

そこで今回は、『ビジネスエリートが身につける教養 ウイスキーの愉しみ方』http://www.asa21.com/book/b547888.htmlの著者で40年以上ウイスキーと関わる橋口孝司さんに、芳醇な香味で飲む人を虜にするウイスキーを愉しむための、大人の作法を紹介してもらいました。

※以下、本書より一部抜粋

ウイスキーの魅力は味わいと種類の豊富さ

よくウイスキーの印象について尋ねてみると、「アルコール度数が高いから苦手」「種類がたくさんあってわかりにくいし、選びにくい」「価格が高そう」といった声を多く聞きます。

私はこういう方にこそウイスキーの魅力をお伝えしたいです。

ウイスキーに対してあまりよくない印象を持っている人こそ、ウイスキーを好きになっていただける可能性がたくさんあるからです。

実際にウイスキーについて学んでから、ウイスキーファンになった方もたくさんいらっしゃいます。

ウイスキーの魅力の1つは、「種類がたくさんある」ということです。

つまり、「さまざまなバリエーションを愉しめる」という魅力があるのです。

そのため、ビジネスの社交場で、ワインが好きな人にはほんのりワインの風味を感じられるワイン樽で熟成したウイスキーをおすすめする。

華やかな香りが好きな人にはフルーティーな香りのウイスキー、燻製料理が好きな人にはスモーキーなウイスキーといった、さまざまな切り口で提案ができるのです。

ウイスキーを体系的に理解していただければ、豊富な商品の中から、シーンや相手に合ったものを選ぶことができるようになるでしょう。

ただし、このようなウイスキーの魅力である味わいや香りを存分に愉しみ、同席したゲストの方にも喜んでいただくためには、作法を知っておくことも大切です。

次の5つのポイントを押さえておくといいでしょう。

1 ゲストの味の嗜好性を知る

ウイスキーを愉しむにあたっては、「味の嗜好性を知ること」が大切です。

味の嗜好性とは、甘いものが好きなのか、スモーキーなものが好きなのかなどの好みです。

味の好みをもとにいくつか試していただいて、「おいしい」と感じる1杯と出会う場をつくっていただくといいでしょう。

私がバーテンダーだったとき「おまかせで」という注文をされる方が多くいらっしゃいました。

常連のお客様の場合は問題ないのですが、はじめて来店されたお客様の場合は何をお出ししたらよいか迷ってしまいます。

そんなときに、スマートにご自身やゲストの好みを伝えてくださる方はとても助かりました。

2 シーンを見極めて選ぶ

昼なのか夜なのか、どんな場所なのか、どんな相手と愉しむのか、といったシチュエーションによって、適するウイスキーは異なります。

たとえ同じウイスキーでも、飲む順序はもちろんのこと、飲む場所の環境、1人で飲むのか複数で飲むのかによっても、味わいは異なるのです。

そのため、「あのときおいしかった」という自分の記憶ばかりに頼ると、失敗してしまうこともあります。

また、ウイスキーの商品紹介には、よく「香味」について記載されていますが、その香りや味わいをすべての人が必ず感じるわけではありません。

商品に書いてある説明は、一定の方向性というくらいに捉えておくといいでしょう。

これらをふまえたうえで、飲んだとき自分自身がどう感じたのかを記録しておくと、後日参考になります。

3 順序を決めて飲む

複数のウイスキーを愉しみたい場合は、香味の薄いものから濃いもの、熟成年数が短いものから長いもの、アルコール度数の低いものから高いものという順序を意識することが大切です。

その日によって体調も違いますし、どんな食事をしたのかといった状況も異なります。

それぞれの状況にも合わせてウイスキーを選べるようになると、愉しみ方のバリエーションが増えます。

4 味覚と嗅覚をリセットする

ウイスキーを飲む順序によっては、感じなくなってしまう(慣れてしまう)香りや味があります。

そこで、さまざまなウイスキーを愉しみたい場合は、1杯ごとに味覚と嗅覚をリセットすることが大切です。

一番簡単なリセットの方法は「水を飲む」ことです。

また、「パンを食べる」という方法もお酒のテイスティングの際にはよく使われます。

噛むことでグルテンと唾液の作用で、嗅覚と味覚がリセットされるといわれています。

香り(嗅覚)をリセットするには「自身の服や肌のにおいを嗅ぐ」という方法も使います。

自分が着ている洋服の袖や手首などのにおいを嗅ぐことで嗅覚がリセットされるのです。

また可能であれば、その場を離れて空気の違う場所に移動する(屋内にいる場合は一度屋外に出てみるなど)方法もおすすめしています。

5 ウイスキーの状態を把握する

ウイスキーは状態によって、その香りや味わいは異なることがあります。

「発売年代」をチェックしたり、「抜栓時期」をメモしておくといいでしょう。

特に長期熟成ウイスキーなどは大切にするあまり、残り少なくなってもそのままにしている場合も少なくありません。

しかし、一度封を開けたらボトルの中には空気が入るので、ウイスキーは変わっていきます。

まれに古いウイスキーの場合は封を開けてから少しずつよい状態(ウイスキーが目覚めてくる感じです)になっていく場合もありますが、たいていの場合は悪くなっていきます。

なるべく早めに飲むことをおすすめします。


ウイスキーは教養人に愛され、ビジネスの社交場でもよく登場するお酒です。

ウイスキーの歴史、種類、愉しみ方を知って、その知識をもとに周りの人を喜ばせることができれば、ビジネスパーソンとして一目置かれるでしょう。

年末年始に、楽しみながらウイスキーの魅力や知識を身につけておけば、いざというときに役立つはずです。

著者プロフィール

橋口 孝司(はしぐち・ たかし)

著者:橋口 孝司
著者:橋口 孝司

ホテルバーテンダーから料飲支配人、新規ホテル開業、運営などを手がけ、26年間ホテルに勤務。2008年より、株式会社ホスピタリティバンク代表取締役。バー開業コンサルティングなどを手がけ酒類関係団体の顧問、理事を歴任し、国内外で講演、セミナーを行っている。
2015年からは「橋口孝司燻製料理とお酒の教室」を主催。
『ウイスキー銘酒事典』『ウイスキーの教科書』『カクテル&スピリッツの教科書』(以上、新星出版社)をはじめ、ウイスキーやスピリッツ、カクテルを中心に酒類に関する執筆・監修は26冊以上。
NPO法人FBO 評議員・公認講師、ビア&スピリッツアドバイザー協会顧問、スピリッツナビゲーター認定講師などを務めている。

※情報は刊行当時のものです。

書籍情報

表紙
表紙

タイトル:ビジネスエリートが身につける教養 ウイスキーの愉しみ方
著者:橋口 孝司
ページ数:256ページ 
価格:1,760円(10%税込) 
発行日:2020年12月25日
ISBN:978-4-86667-250-2
http://www.asa21.com/book/b547888.html

amazon:https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4866672501/asapublcoltd-22/
楽天:https://books.rakuten.co.jp/rb/16508639/?l-id=search-c-item-text-01

目次

Chapter 1 生産国・原料からウイスキーを理解する
Chapter 2 おいしいウイスキーを見つけるための「基礎知識」
Chapter 3 知っていると教養が深まる「ウイスキーの歴史」
Chapter 4 ビジネスエリートとして知っておきたい「お酒の基本」
Chapter 5 ビジネスエリートのための「ウイスキーの嗜み方」
Chapter 6 「ウイスキービジネス」を読み解く


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