仮想通貨情報コミュニティーサービス「TSUDOI」が2024年6月の 業界動向を発表 アルトコインの支配率が一時的に約10%に上昇
株式会社SIGMA(本社:東京都渋谷区)が運営する仮想通貨の情報コミュニティーサービス「TSUDOI」は、2024年6月の業界動向をまとめました。
2024年5月末から6月末にかけての仮想通貨市場は下落傾向となりました。5月末の時価総額は約406兆円(2.58兆ドル)でしたが、6月末の時価総額は約362兆円(2.25兆ドル)となり、市場全体で12.79%の下落となりました。
一方、仮想通貨市場全体を引っ張る基軸通貨として、その価格動向が常に注目されるビットコイン(BTC)ですが、約68,360ドルから、60,788ドルで推移。下落幅は約11.07%で、仮想通貨市場全体の下落幅と比較して、1.72ポイント下落が抑えられた結果となりました。
仮想通貨の市場動向として、ビットコインの価格が下落する際には、アルトコインがビットコインの下落幅を上回る例が多いとされており、一般的な論調を裏付けた結果となりました。
仮想通貨の情報コミュニティーサービス「TSUDOI」では、2024年6月のビットコイン価格が下落傾向になった背景には、大きく二つの要因があると分析しています。
まず一つ目は、ドイツ連邦刑事警察庁(BKA)が、2024年1月に押収したビットコインの一部(約670億円相当分)を、市場に移動させたことが挙げられます。
二つ目は、東京都に拠点を置くビットコイン取引所のMt.GOXが、2024年7月から、ビットコインとビットコインキャッシュの弁済を開始すると発表したことも挙げられます。この計画は、2014年に大量のビットコインが盗まれたハッキング事件から続いている破産計画の一環でもあり、仮想通貨市場に一時的な動揺を与えたと考えられます。
市場支配率動向 ビットコインの市場支配率が一時的に約50%に。その他の通貨が約10%に上昇。
また、「ビットコイン(BTC)」「イーサリアム(ETH)」および「この両銘柄を除くTOP50銘柄」「TOP50銘柄以降のその他の仮想通貨」の4つに分類して、それぞれの市場支配率の推移(ドミナンス推移)をみると、6月24日にMt.GOXが返済の開始を発表したことを受けて、ビットコインの市場支配率が一時的に50.20%になり、同じタイミングで、「イーサリアム」と「TOP50銘柄」の市場支配率も下落したため、相対的に、「その他の仮想通貨」の市場支配率が、9.22%と、10%近くに上昇しました。その後、ビットコインの市場支配率は、6月26日に53.07%に回復しています。
大手VCの出資実績 総額は約2,200億円と4月と同規模を維持。VC出資プロジェクト数も横ばい
TSUDOIでは、業界の最新状況や革新的な技術進歩などを調べるため、大手ベンチャーキャピタルの出資実績をまとめています。2024年6月1日~6月27日までの期間の資金調達総額は約2,200億円となりました。前月は、債券融資の形で1兆円近い資金を集めたプロジェクトに注目が集まりましたが、今月は、目立った案件が乏しいとはいえ、4月と同規模で投資資金が動いています。
また主な資金調達プロジェクトの数は105社で、前月の124社と比較し19社のマイナスでした。このうち投資資金の大きいVC(TOP20社)からの出資を受けたプロジェクトは34社と、こちらは前月の34社と同数となりました。
調達の案件数はやや減少傾向にあるものの、VC(TOP20社)が出資したプロジェクトは、横ばいとなっていることから、投資への期待値は依然として高い実情となっています。
分野別にみると、依然として業界インフラストラクチャー分野のプロジェクトが多くの資金を集めています。次に、Web3分野に特化したプロジェクトへの資金流入が続いていて、業界内のさまざまなインフラ分野に資金が集まっています。
「TSUDOI」トップ銘柄・新規銘柄の独自分析 注目銘柄7銘柄のうち3銘柄で価格が上昇
一方、仮想通貨の情報コミュニティーサービス「TSUDOI」では、トップ銘柄(時価総額の上位50銘柄を週次でピックアップ。ビットコインも含む)を独自にまとめて分析しています。2024年6月は、3週目までの注目銘柄として7銘柄を発表しましたが、このうち3つの銘柄で価格が上昇しました。さらに、ビットコインの上昇を上回る高いパフォーマンスを記録した銘柄が、この中で5銘柄ありました。
5月とは一転して、6月は仮想通貨の時価総額やビットコイン価格が下落に転じましたが、より高いパフォーマンスを出す銘柄は引き続き上昇を持続しており、丁寧な情報収集がポイントになることを改めて裏付けています。
仮想通貨の情報コミュニティーサービスTSUDOIでは、週次でのリポートサービスも提供しており、できるかぎりリスクを抑えるためにも、情報サービスの活用を促進しています。
専門家のコメント
SIGMA代表:武藤 浩司
5月に上昇したビットコインが、6月は一転して下落に転じたが、その要因は明確に分析できる。また過去のデータとして半減期後の価格推移を振り返ったところ、短期的な下落傾向が見られる中でも、長期的な上昇トレンドを冷静に見据えることも重要なポイントとして考えられる。6月は仮想通貨市場への新たな不安をもたらすトピックがあった一方で、これは将来の価格動向に対する関心が高まっている裏付けでもある。TSUDOIとしては、正しい情報発信へのニーズに応えるため、分析の精度向上により尽力していくことが必要だと認識している。
「TSUDOI」リサーチ責任者:中森(NAKAMORI)
ビットコイン価格が下落する中で、上昇傾向にある銘柄が散見されることは、仮想通貨市場全体で見るとポジティブな傾向。新規銘柄への投資資金の流入は変わらず続いているため、TSUDOIとしても、投資資金の流れは、今後も注視していきたい。数多い銘柄から、注目銘柄をピックアップする分析作業を強化することで、仮想通貨市場全体の透明性の確保、健全化につながると考えている。
※このリリースでは、日本の消費者に分かりやすく市況環境を伝えるため、月初段階でのドル円レートを元に、「円」ベースでの表記を原則としています。(一部、例外あり)。
このため前月比較などの際、「円」による比較では実数との差異が出る場面も想定されます。
レートの変動によるもので、より正確な数字をお求めの際は、直接アプローチください。
TSUDOI
株式会社SIGMAが運営する仮想通貨情報コミュニティーサービス。仮想通貨業界のプロが情報を取捨選択し、日本語で分かりやすくリアルタイムで情報発信している。ニュース配信や銘柄毎の解説など、プロ視点でのプロジェクト評価が確認できることが特徴。また初心者向けの勉強コンテンツも数多く公開している。
仮想通貨業界は、詐欺まがいや誤った情報も多いと言われ、リアルタイムで貴重な情報を入手し続けるのが難しい。さらに新しい情報は、英語記事がベースになっている情報がほとんどのため、日本の仮想通貨投資ニーズに対応したサービスの拡充を進めるため2022年10月にサービスを開始した。
主な特徴
・約1万規模の銘柄情報を「(1)トップ銘柄分析」「(2)中堅銘柄分析」「(3)新規銘柄発掘分析」の大きく3つの視点で注目の優良銘柄をピックアップしてリポート。
特に、アルトコインの投資を目的としたレポートに強みを持つ。ねらい目の銘柄や大穴銘柄を独自にピックアップして紹介する仮想通貨情報コミュニティーサービスとしては唯一無二といえる。
・「24時間サポートチャット」「リサーチリクエスト」「マニュアルリクエスト」「Zoom面談」など、情報を配信するだけではなく、仮想通貨業界の専門家へ直接質問ができる環境を整えている
運営会社 : 株式会社SIGMA
所在地 : 東京都渋谷区
代表取締役: 武藤 浩司
URL : https://www.sigmainc.co.jp
【TSUDOIのリポート形式の特徴 (1)トップ銘柄分析 (2)中堅銘柄分析 (3)新規銘柄発掘分析】
1 トップ銘柄分析
時価総額の上位50銘柄を「トップ銘柄」と定義。TSUDOIでは約1万規模の銘柄から、毎週木曜日時点のレー
トを元にトップ銘柄を確定し、週次リポートで分析している。5銘柄から10銘柄が、週毎に入れ変わる傾向にある。このトップ銘柄の中から、期間中にトークン価格が最も高騰した銘柄をさらに深掘りして調査することで、仮想通貨市場の最新情勢を把握する手掛かりとなる。
2 中堅銘柄分析
時価総額の上位51位から400位に位置する銘柄に焦点をあてて、注視すべき銘柄をピックアップしている。検索トレンドを元に分析しているため、将来的に市場をリードする可能性がある銘柄の発掘に役立つ情報提供につなげることができる。
3 新規銘柄発掘分析
将来的に市場をリードする可能性を秘めた銘柄を先んじてピックアップするため、ふたつの分析手法でリポートしている。
ひとつめは「時価総額ランキングで51位から200位の中で新しくランクインした新規銘柄」
もうひとつは「大手VCのポートフォリオの中で、期間中に時価総額の順位を上げている新規銘柄」
比較的初期段階から注目銘柄としてリポートし動向を注視することで、継続的な調査につなげる。これにより、新規銘柄への投資リスクをできるかぎり低減して、将来的な成長銘柄を確保する情報提供につなげる。
SIGMA代表:武藤 浩司
2012年から仮想通貨業界に参入した日本のアーリーアダプターの一人。
2013年には現在の暗号資産の時価総額2位のEthereumをはじめ、8位のCardanoなど数多くの暗号資産の初期投資家として活動。黎明期から日本のみならず、中国やシンガポールなどのアジア諸国で仮想通貨の啓蒙活動を行い、多くの仮想通貨長者を誕生させた。
2017年4月の資金決済法改正にともない、株式会社Xthetaを創業し、近畿で3番目となる速さで同年2017年12月に金融庁登録を受ける。(2021年3月に社名をサクラエクスチェンジビットコインに変更)。2022年11月 Binanceへ事業譲渡し執行役員兼、新規事業開拓の責任者として従事。
その後、日本最大の暗号資産、会員制情報配信プラットフォームを目指し、SIGMA社を立ち上げ「TSUDOI」サービスをリリース。
「TSUDOI」リサーチ責任者:中森(NAKAMORI)
ブロックチェーン業界での幅広い経験を活かし、TSUDOIのリサーチ部門を牽引。2014年から仮想通貨業界の業務に従事し、初期はトークン発行プロジェクトの資金調達関連業務に関わる。その後、2017年からは、仮想通貨関連のスタートアップ企業支援をスタート。アドバイザリーやコンサルティングを手掛け、資金調達を成功させたプロジェクトは10社を超える。
2020年以降は、EthereumやCardanoなど主要仮想通貨のステーキングへの移行を見据えたステーキングプロバイダー事業の立ち上げを支援。同時期には、分散型ウォレットの開発支援や日本市場でのマーケティング戦略を推進し、世界のトップ10ステーキングプロバイダーとしての実績に貢献した。
投資家への有益な情報発信の必要性を認識し、リサーチ部門のリーダーとして、TSUDOIに参加。自らの豊富な専門知識と経験を活用し、信頼性の高い情報を投資家に届け、賢い投資判断のサポートをすることを目標に情報収集に努めている。