大阪府、日本オラクルの最新データベースで医療機関と薬局とのXMLデータ連携実験を開始
日本オラクル株式会社(本社:東京都千代田区紀尾井町4-1 代表取締役社長:新宅正明)は、大阪府(大阪市中央区大手前2丁目 知事:太田房江)が、XML(eXtensible Markup Language)を活用して、医療機関と薬局とのシステム連携実験を行うことを発表します。本実証実験は、患者に関する医薬品の処方情報を一括管理するものです。本実験では、日本オラクルのデータベースおよびネイティブXML機能が利用されます。
近年では、医療機関において医師が患者を診察した際に発行される処方箋に基づいて、外部の薬局が患者に薬を調剤する「医薬分業」の普及により、1人の患者が複数の医療機関や薬局を利用する機会が増えています。この場合、患者が他の医療機関や薬局で処方された薬の情報が共有されていないため、調剤に不具合がなくても、それらの薬と飲み合わせることで副作用を起こすリスクがありました。
こうした事態に対処するため、経済産業省のプロジェクトの一環として、2002年4月より、府下の病院や診療所などの医療機関と薬局とを連携するシステムの実証実験を行っています。大阪府が設立した、公共インターネットデータセンター「大阪府立インターネットデータセンター」(eおおさかiDC)において、電子化された患者の医療情報や過去の投薬情報の一元管理を行います。また、医療機関が提供する情報の管理や、これを閲覧する薬局との情報共有を行っています。
大阪府では、処方や調剤に関する情報のやりとりをXML(eXtensible Markup Language)で行うための実証実験を、2004年1月下旬から3月末まで開始します。実証実験では、Linux版「Oracle Database」および、ネイティブXML機能「Oracle XML DB」を利用します。「Oracle XML DB」を利用して、XML形式で作成された処方情報を、データ形式を変換せずに直接データベースに格納することにより、漏洩が許されない個人の処方履歴などの重要情報を保証することができます。また、「Oracle XML DB」を利用することにより、XML専用データベースに比べて、RDBMS機能を利用した効率的なデータ管理や、優れたパフォーマンス・可用性・セキュリティが実現できます。
なお、医療機関や薬局による処方情報を入力・閲覧するアプリケーションは、J2EEと.NETのいずれの環境においても稼動します。
なお、このシステムの実用化には、「Oracle Database 10g」の技術を利用して可用性・信頼性・セキュリティの高いシステム基盤を構築する予定です。
大阪府立インターネットデータセンターについて
日本初の本格的な公共インターネットデータセンターとして、大阪府が2003年7月にオープンしました。安全に情報の処理及び管理を行うための基盤を提供し、高度情報通信ネットワーク社会の形成を促進する目的で、24時間万全な体制のもと活用できる、セキュリティの高い高機能インターネットデータセンターです。主な特長は、以下の通りです。
(1)IX(インターネットエクスチェンジ)に直結した高速なインターネット通信環境
(2)ICカードによる認証等、高度な技術を活用した万全のセキュリティを確保
(3)次世代インターネット通信規約であるIPV6対応の最新設備
(5)LGWAN(Local Government Wide Area Network:総合行政ネットワーク)接続による、行政向け機能の充実
(6)耐震構造をはじめとする堅牢な施設、バックアップ電源を充実化した安心設計
お問い合わせ先:Tel 06-4392-2221 E-mail info@e-osaka.ne.jp http://www.e-osaka.ne.jp/
「Oracle XML DB」について
「Oracle XML DB」は、「Oracle Database」のネイティブXMLデータベース機能です。「Oracle Database」のRDBMS技術と、XML技術の利点を同時に活用できます。W3C (World Wide Web Consortium)の規定するXML スキーマを「Oracle Database」に取り込む機能、XPathなどのW3C標準規格によってXMLコンテンツの問合せを行う方法やXML文書をデータベースで階層的に管理する機能、FTP、HTTP、WebDAVなど業界標準のプロトコルに対応したXMLリポジトリの機能などを提供します。「Oracle XML DB」により、さまざまなシステムのデータとXMLで記述されたドキュメントデータを、堅牢性・拡張性・パフォーマンスに優れた「Oracle Database」で一括管理し、異なる形式で格納されたデータを処理するアプリケーションを効率的に開発できます。
「Oracle Database 10g」について
「Oracle Database 10g」は小規模サーバーから最大規模のSMPサーバー、クラスタからエンタープライズ・グリッドまで、全ての環境において効率的に実装できるように設計されています。自動化されたチューニング・管理機能により、作業の効率化とコスト削減を可能にします。ビジネス上の情報からOLAP、XML文書、空間・位置情報まで、全ての既存データをネイティブで管理し、オンライン・トランザクション処理、ビジネス・インテリジェンス、データウェアハウス、コンテンツ管理アプリケーションなどでの活用を支援します。
■本件に関する報道関係お問い合わせ先:
日本オラクル株式会社 マーケティング本部 コーポレート・コミュニケーションズグループ
広報担当:栃尾 TEL:03-5213-6927 E-mail: Miki.Tochio@oracle.com
プレスルーム http://www.oracle.co.jp/press/
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