体験型サスペンス・ムービー『EXS ―エクス―』 完成披露試写会&U-NEXTにて配信決定のお知らせ
株式会社フルモテルモが配給を務める、映画『森の中のレストラン』(2022)の泉原航一監督と主演の船ヶ山哲が再タッグを組んで生まれた、体験型サスペンス・ムービー『EXS ―エクス―』の完成披露試写会を、2024年2月16日(金)に開催します。また、2024年2月23日(金・祝)よりU-NEXTにて配信されることが決定しました。
“退屈がふっとぶ最高のゲーム”EXSの世界に足を踏み入れてしまった一人の男が、ゲームクリアを目指して虚構と現実の狭間に迷い込んでいく様を描く本作。配信開始を目前に、主演の船ヶ山哲と泉原航一監督のスペシャルインタビューと、緊張感あふれる予告編も公開されました。
STORY
実業家として成功を収め「毎日が退屈で仕方がない。」という元部に、友人の安村が一枚のカードを差し出す。“EXS(エクス)”と書かれたそのカードは「日常を越えた体験ができる」最高のゲームへの招待状だという。参加を決意した元部が指定された地下室へ向かうと、そこには5人の男女、そして一つの死体が待っていた…。
『EXS』2023年製作/57分
監督・脚本 : 泉原航一
プロデューサー: 松嶋翔
音楽 : シェリー齊藤
制作 : NeedyGreedy
出演 : 船ヶ山哲、三溝浩二、三浦ゆうすけ、中村公隆、芦澤りな、
比佐仁、原沢侑高、夕帆、鳥越壮馬 ほか
予告 : https://www.youtube.com/watch?v=ujuajeSWhOI
U-NEXTにて2024年2月23日(金・祝)より配信決定!
◇『EXS』完成披露試写会 開催
2024年2月16日(金)18:30よりユナイテッド・シネマ アクアシティお台場にて開催
試写会に関するお問い合わせ: fulmotelmo@gmail.com
◇『EXS ―エクス―』スペシャルインタビュー
主演の船ヶ山哲と泉原航一監督のスペシャルインタビューを実施しました。
今の時代に沿ったテーマ
──『EXS』とはどういった作品なのでしょうか?
船ヶ山哲:僕が演じた元部はビジネスで大成功した男ですが、ビジネスの成功という大きな刺激に慣れ過ぎた結果、生きている実感が希薄になっています。そんな男が『EXS』という新たな体験型ゲームの世界に没入することで生を取り戻していくんです。
泉原航一監督:僕が『レザボア・ドッグス』や『ゲーム』が好きで、そこに最近流行の体験型ミステリーゲームの要素を加えたら面白いのではなかと思ったのがきっかけです。ただ体験型ミステリーゲームをそのままやっても芸がないので、この作品を見た観客をも巻き込むような没入型映画の世界線を狙いました。
船ヶ山哲:『EXS ―エクス―』は一度見ただけではわからないような伏線があちこちに仕込んである作品で、見れば見るほど深みが帯びていきます。どこからが現実でどこからがゲームなのか?主演した僕でさえわからなくなるような怖い瞬間もありました。最後まで見た時に「あれ?」となる、かなり謎めいた物語です。
泉原航一監督:伏線や謎が多い物語なので、撮っている自分ですら混乱しそうになったこともあり、試行錯誤しながら完成させました。見てくれた方々が「あの時に出てきた人ってもしかして?」などと考察してくれたら嬉しいです。
船ヶ山哲:泉原監督からアイデアを聞いたときは、今の時代に沿ったテーマだなと感心しました。僕が演じる元部は成功した実業家という設定で、泉原監督は僕が演じやすいように実際の僕自身の要素もちょっとだけ入れてくれています。完全に僕からかけ離れたキャラクターではない分、やりやすいところはありました。もちろんゲームの部分は未経験ですから、そこをどのような変化で見せていこうか考えました。
みんなで一体になって完成
──船ヶ山さんにとっては主演デビュー作『森の中のレストラン』に続いての主演作です。演じる上で前作との意識の違いはありましたか?
船ヶ山哲:長編映画主演デビュー作の前作『森の中のレストラン』は自殺願望がある男の役だったので、言葉ではなく雰囲気で語る様なところがありました。それに比べると今回はセリフ量の多い役でしたので苦労しました。自分の中では次に言うセリフがわかっているし、覚えたものを出したいという気持ちが先走ってしまい、泉原監督から「次のセリフを言うのを待っている顔になっている」と注意されました。また、ゲームの中では暴力的な芝居を要求されるので、泉原監督に「本気で!」と何度も言われました。
泉原航一監督:確かに次のセリフを言う口になっているときがありましたね(笑)。相手にビンタする場面のリハーサルでは、日頃の哲さんの優しさが出てしまって「ホンマにどついてください!」とお願いしました。いざ本番になったらバチン!といいビンタが決まって、リアルなやり取りが出来たと思います。
船ヶ山哲:泉原監督からは「主演は座長!周りを引っ張ってください」と言われましたが、僕は出演者の中で一番俳優歴が浅いわけですから、「引っ張るぞ!」というよりも「みんな仲間!教えてください!」というスタンスでした。共演の皆さんがとても優しく色々なことを教えてくれたので、みんなで一体になって完成させた思いが強いです。
撮影中は興奮状態
──ゲームの世界では殴られたり、蹴られたり、水をかけられたり、ハードな体験をされましたね
船ヶ山哲:ガソリンをかけられるシーンがあるのですが、かけられながらもセリフを言わなければいけないので大変でした。次から次へと水が流れて来て、しかも長回しだから止まってもいられない。喧嘩慣れなんて当然していないわけですから、殴られるシーンでのリアクションにも困りました。どのような表現をすれば痛そうに見えるのかとか、自分に施されるメイクを目安に考えました。撮影中は興奮状態でアドレナリンが出ていたのか、大変とは言いながらも苦ではありませんでした。
泉原航一監督:哲さんは撮影中、何も感じていないのだと思います。どつかれようが、殴られて頭から水をかけられようが元気。それもあって僕も「哲さん、もっと行きましょう!」と本番前にかなりの圧をかけました。ガソリンも水ではなくて本物でやればよかったなと反省しています(笑)。
──泉原航一監督はどのような監督でしたか?
船ヶ山哲:OKカットの時はカット尻が長いです。芝居が終わって1、2分は平気で回すので、俳優としてはその隙間を埋めなければいけないわけで、瞬時に考えてアドリブで演技を続ける。カット尻が長いシーンはOKをもらえる嬉しさがある反面、カットがかかるまでの間を芝居で持たせなければいけない苦しさもあります。しかも泉原監督はアドリブで良いやり取りが生まれると本編に使ってくれるので、結構頭をフル回転してやらなければいけない(笑)。
泉原航一監督:実はそういうときにこそ芝居を超えたいい芝居をされたりするんです。ふっと芝居から抜けた瞬間というのか、その時に役を演じている人自身の中から生の感情が出てくる。それが見ていて面白いし、台本に書かれたことを超える時もあるんです。今回の本編にもアドリブで出た芝居をそのまま採用している個所があります。
まさか自分が出ているとは
──俳優・船ヶ山哲はご自身の目にどのように映りましたか?
船ヶ山哲:俳優としてのキャリアが浅いからなのか、とても不思議な感じです。演じているのは自分であるのにもかかわらず、画面に映っている人物を自分だとは思えないというか……。僕自身、映画やドラマが大好きなので、『EXS ―エクス―』も一つの映画として見れてしまいます。まさか自分が出ているとは思っていないという(笑)。
──これから映画をご覧になる観客にメッセージを。
船ヶ山哲:新しいチャレンジに飛び込む際は刺激的ですが、そこから5年10年経ってくると何事もルーティンになって日々の刺激を探すのも難しいと思います。毎日つまらないとか日々に物足りなさを感じている人に見てもらいたいです。また単純に謎解きミステリーが好きな人にもお勧めです。製作陣が仕掛けた伏線や罠を探しつつ、もし自分がゲームに参加したら…という視点で楽しんでほしいです。
泉原航一監督:この物語の中で描かれているようなゲーム世界を作る人たちが実際に出てきたら嬉しいです。『EXS』は作品全体にゲームのような仕掛がたくさんあるので、ぜひ繰り返し観ていただいて、いろんな考察をしてもらえると嬉しいですね。