<オリーブオイルの使い方・選び方に関する調査> オリーブオイル健康ラボ  3人に1人がオリーブオイルに「健康・生活習慣病予防」を期待  しかし約6割は酸化が進むオリーブオイルを 使い続けていることが判明!

~内科医・池谷敏郎先生が解説!“鮮度リミット”からみる健康効果を最大限に活かす方法~

この度、オリーブオイル健康ラボ( http://www.oliveoil-lab.jp/ )は、コロナ禍で料理のニーズが高まる中、健康や美容の観点から人気のオリーブオイルに関して正しい理解を探るため「オリーブオイルの使い方・選び方」と題した意識・実態調査を実施しました。

【Q6】グラフ

2020年度は、コロナ禍での内食機会の増加に伴い、家庭用食用油の市場が右肩上がりで、その中でオリーブオイル市場も拡大しています。広く浸透するオリーブオイルですが、今回の調査で、約6割が鮮度リミット※1)である開栓後1~2カ月で使い切れず、酸化が進んだ可能性のあるオリーブオイルを摂取し続けている実態が浮き彫りになりました。

また、保管場所の誤認識で酸化スピードを速めてしまっている実態も浮き彫りになりました。以下、今回の調査で分かったオリーブオイルの誤用実態をもとに、内科医でご自身もオリーブオイル愛飲者である池谷敏郎先生が「オリーブオイルの健康効果を最大限に活かす方法」について解説しました。

※1) 鮮度リミットとは鮮度を保つ期間のこと
(酸化が進行し風味劣化しない「鮮度」あるうちに美味しく摂るため、開栓後1~2カ月で使い切ることが大切です)

調査結果トピックス

  1. 全体の約半数が「在宅時間の増加で自炊頻度が増えた」と回答
    →料理をする際、使い勝手の良いオイル1位「オリーブオイル」2位「ごま油」
  1. オリーブオイルを選ぶ基準1位「価格」2位「容量」3位「純度」
    →容量については大半が300-599mlを選び、1人暮らしも5人暮らし以上も大差ない結果に
  1. 3人に1人が「健康のため」「生活習慣病を防ぐため」にオリーブオイルを摂っている
    →一方、約6割が開栓後使い切るまで2カ月以上かかっていることが判明
    →また開栓後1-2カ月を越えると健康を害する恐れがあることを知っている人は1割以下
  1. 保管場所について約3割以上が誤った認識で酸化を促進させている!?
    →最も多かったのは『コンロ周り』で調理中すぐ使える場所に置く傾向に

調査概要

・調査主体  :オリーブオイル健康ラボ
・期間    :2021年5月14日(金)~5月16日(日)
・方法    :インターネット調査
・対象    :20代~50代 男女400名
        日本国内在住(週に1回以上料理をし、自宅でオリーブオイルを使用している人)
・コメント監修:池谷敏郎先生(医療法人社団 池谷医院 院長/東京医科大学客員講師)
※結果の構成比は四捨五入しているため、構成比の和が 100%にならない場合があります。

(1)全体の約半数が「在宅時間の増加で自炊頻度が増えた」と回答
→料理をする際、使い勝手の良いオイル1位「オリーブオイル」2位「ごま油」

コロナ禍における自炊する頻度について質問したところ約半数が「増えた」と回答しました。料理をする上で欠かせない油ですが、その中で特に使い勝手が良いと思うものについてはサラダ油を除き1位「オリーブオイル」2位「ごま油」という結果になりました。オリーブオイルは、洋食に使うイメージが強い一方、和食にも合うので幅広い使い方が浸透していることが伺えます。

Q1:新型コロナウイルスの感染拡大後おうち時間が増えたことで自炊する頻度は増えましたか?(SA)
(N=400)

【Q1】グラフ

Q2:下記の中で、最も使い勝手が良いと思うオイルはどれですか?(SA)
(N=400)

【Q2】グラフ

(2)オリーブオイルを選ぶ基準1位「価格」2位「容量」3位「純度」
→容量については大半が300-599mlを選び、1人暮らしも5人暮らし以上も大差ない結果に

家庭用食用油の市場も牽引し使い勝手の良いオリーブオイルですが、購入する際の選ぶ基準について質問したところ、最も多かったのは「価格」64.8%、次いで「容量」45.5%、「純度」38.5%という結果であることが分かりました。また、最も購入されている容量は300ml-599mlで、1人暮らしであっても5人以上の家族と同じ容量のオリーブオイルを使っている傾向がみてとれます。

Q3:オリーブオイルを購入する際、何を意識しますか?(MA)
(N=400)

【Q3】グラフ

Q4:普段購入するオリーブオイルはどのくらいの容量ですか?(SA)
(N=400)

【Q4】グラフ

(3)3人に1人が「健康のため」「生活習慣病を防ぐため」にオリーブオイルを摂っている
→一方、約6割が開栓後使い切るまで2カ月以上かかっていることが判明
→また開栓後1-2カ月を越えると健康を害する恐れがあることを知っている人は1割以下

オリーブオイルを摂る理由については、3人に1人が「健康のために」「生活習慣病を防ぐため」とオリーブオイルに健康効果を求めていることが分かりました。市販されている多くのオリーブオイルは、酸化が進行し風味劣化しない「鮮度」あるうちに美味しく摂れる期間として、容量に関わらず開栓後1~2カ月で使い切るよう推奨されています。ところが、約6割は開栓後使い切るまで2カ月以上かかる傾向にあり、なかには「分からない」と回答する方も。オリーブオイルは開栓直後から酸化劣化が始まり、1~2カ月を越えると品質劣化により味・風味が悪くなるだけでなく、健康を害する恐れもあるとされる中、そこまで理解している人は1割以下であることが判明しました。健康のために良かれと思って摂っていても酸化すればその効果は軽減してしまいます。

Q5:オリーブオイルを摂る目的を教えてください。(MA)
(N=400)

【Q5】グラフ

Q6:オリーブオイルを開栓してからどのくらいで使い切りますか?(SA)
(N=400)

【Q6】グラフ

Q7:下記から、オリーブオイルの開栓後に起きる現象として知っていることをすべて教えてください。(MA)
(N=400)

【Q7】グラフ

(4)保管場所について全体の約3割以上が誤った認識で酸化を促進させている!?
→最も多かったのは『コンロ周り』で調理中すぐ使える場所に置く傾向に

オリーブオイルは誤った保管が原因で酸化が進行してしまうことがあります。正しい保管場所は暗くて涼しい場所(常温暗所)でキッチン下の扉や引き出し、戸棚の中、床下収納が適しています。一方、直射日光が当たる窓際や高温になりやすいコンロ周りは酸化が進行しやすいため避けた方がよいと言われています。今回、保管場所について質問したところ、最も多かったのは調理中すぐ使える「コンロ周り」で、約3割以上が適した保管ができていない実態が浮き彫りになりました。

Q8:普段、オリーブオイルを主に保管している(置いている)場所はどこですか?(SA)
(N=400)

【Q8】グラフ

池谷敏郎先生 コメント

池谷敏郎先生
池谷医院 院長/東京医科大学客員講師

総合内科専門医、循環器専門医。1988年、東京医科大学医学部卒業後、同大学病院第二内科に入局。 1997年、池谷医院理事長兼院長に就任。心臓、血管、生活習慣病のエキスパート。著書に『図解「血管を鍛える」と超健康になる!』(三笠書房)など多数。

池谷敏郎先生

オリーブオイルの健康効果を最大限に活かすには“鮮度リミット”内で使い切ること!

オリーブオイルには、血液中の悪玉コレステロールを下げる効果のあるオレイン酸という脂肪酸、抗酸化物質であるポリフェノール類をはじめとしたたくさんの微量成分が含まれます。また、アンチエイジング効果が期待できるビタミンE、βカロテンなど、動脈硬化予防はもちろんのこと、健康や美容に良いとされる成分が豊富に含まれています。

ところが、酸化が進行したオリーブオイルは風味や味が落ちるだけでなく、上記のような効果が減弱する可能性もあります。特にコロナ禍においては内臓脂肪の蓄積により、血管が老化するリスクが高まるので注意が必要です。

オリーブオイルの効果を最大限に活かすには、可能な限り開栓後1~2カ月以内に使い切ることです。今回の調査では、約3割の方が生活習慣病の予防目的にオリーブオイルを摂っている一方で、オリーブオイルの“鮮度リミット”である開栓後2か月を経過しても使い続ける人が約6割もいることが分かりました。オリーブオイルの鮮度と健康効果はある程度比例しているといえますので、オリーブオイルの恩恵を受け“鮮度”が高いうちに使い切るために、サイズ選びも意識しましょう。

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