葉ろう石市場規模・シェア分析-成長動向・予測(2023年~2028年)
株式会社グローバルインフォメーション(所在地:神奈川県川崎市、代表者:樋口 荘祐、証券コード:東証スタンダード 4171)は、市場調査レポート「葉ろう石市場規模・シェア分析-成長動向・予測(2023年~2028年)」(Mordor Intelligence Pvt Ltd)の販売を9月8日より開始しました。
葉ろう石の世界市場規模は、2023年の737.16キロトンから2028年には822.30キロトンに、予測期間(2023-2028年)のCAGRは2.21%で成長すると予測されています。
2020年、COVID-19は一時的な操業停止や生産停止により、化学産業を含むさまざまな産業に影響を与えました。しかし、建設活動の活発化に伴う塗料やセラミック需要の増加が、パンデミック後の葉ろう石市場を後押ししました。
主なハイライト
主要国でのセラミック用葉ろう石の需要増加が市場成長の主な要因の1つです。
採掘中の葉ろう石粉塵による健康問題が市場成長の妨げになると予想されます。
耐火物および鋳造産業におけるタルクおよびカオリンの代替品としての葉ろう石の需要の増加は、今後数年間の市場調査にとって好機となる可能性が高いです。
アジア太平洋地域は、中国やインドのような国からの消費が最も大きく、市場を独占すると予想されています。
葉ろう石の市場動向
世界市場におけるセラミックからの葉ろう石需要の増大
葉ろう石は、非常に典型的で優れた早期変化鉱物です。スレート、フィライト、少数の片岩、その他の初期段階の変成岩の成分として見出されます。
葉ろう石は、焼成温度を下げ、熱膨張、収縮、ひび割れを抑え、耐熱衝撃性を向上させるため、セラミックスの原料として使用されます。さらに、完成品には高度なガラス化と優れた機械的耐性が含まれます。
セラミックからの葉ろう石の需要は、その靭性、硬度、電気抵抗、化学的不活性から、今後数年間は建設産業や自動車産業で増加すると思われます。
中国は、世界最大のセラミック生産国のひとつです。中国セラミック協会によると、中国の工業用セラミック産業の市場価値は、2020年の281億8,000万米ドルから2021年には294億米ドルに増加しました。
さらに、さまざまな産業におけるセラミックの需要が、セラミックの輸出を促進しました。国際貿易に関する国連COMTRADEデータベースによると、インドネシアのセラミック製品の輸出額は2021年に3億7,400万米ドルとなり、2020年より30%増加しました。オーストラリアではセラミック産業が増加しており、対象市場の消費を引き上げています。
米国では、建設産業の急増がセラミックタイルの需要を加速させました。国際貿易に関する国連COMTRADEデータベースによると、2022年の米国におけるセラミック製品の輸出額は24億9,000万米ドルでした。また、北米タイル協議会(Tile Council of North America)によると、2021年の米国のセラミックタイル出荷量は9億1,800万平方フィートです。
したがって、上記の要因から、予測期間中はセラミックの用途が優位を占める可能性が高いです。
アジア太平洋地域が市場を独占する
予測期間中、アジア太平洋地域が市場を独占すると予想されます。葉ろう石の需要の高まりと、中国やインドのような国での建設産業におけるセラミックの使用の増加が、この地域を牽引すると予想されています。
葉ろう石の最大の生産者はアジア太平洋地域に拠点を置いています。2021年5月、PPGは中国の嘉定の塗料・コーティング施設への1,300万米ドルの投資完了を発表しました。この施設には8つの粉体塗料生産ラインと粉体塗料技術センターの拡張が含まれ、PPGの研究開発能力の強化が期待されています。この拡張により、同工場の生産能力は年間8,000トン以上増加する見込みです。これらの要因により、予測期間中に塗料業界における葉ろう石の需要が増加すると予想されます。
葉ろう石は、製紙業界や塗料業界でフィラーとして使用される必須鉱物です。インド製紙工業協会(IPMA)によると、インドからの紙と板紙の輸出は2021-22年に約80%に急増し、1,396億3,000万インドルピー(16億8,000万米ドル)の過去最高額を記録しました。
葉ろう石は農業の肥料担体として使用され、土壌の養分保持能力を高め、溶出を減少させる。中国は世界最大の肥料メーカーです。中国国家統計局によると、中国の窒素、リン酸、カリ肥料生産量は、2020年の5,496万トンに対し、2021年には5,544万トンとなり、0.87%の伸びを記録しました。
上記の要因から、アジア太平洋地域の葉ろう石市場は調査期間中に大きく成長すると予測されています。
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