株式会社ユーリカと 一般財団法人新システムビジョン研究開発機構、 C2RTL技術で業務提携

株式会社ユーリカ(所在地：愛知県名古屋市、以下 当社)と一般財団法人新システムビジョン研究開発機構(所在地：東京都杉並区、以下 NSV財団)は、NSV財団が所有するC2RTL技術(図1)について、付加価値再販(Value added reseller)契約を締結したことを発表いたします。

当社は、C2RTL技術をベースとした開発環境を2020年上半期にリリースし、お客様に対する技術的サポートを実施する予定としております。また、当社では、お客様のハードウェアIP開発支援についても、展開していく計画としております。
NSV財団では、C2RTL技術の継続的な研究開発・バージョンアップとC2RTL技術の普及活動を今後とも実施してまいります。

現在のハードウェアIPの世界では、RISC-V(オープン標準の命令セット・アーキテクチャ)の拡大により、独自ハードウェアIPの開発がさらに注目されている状況となっています。一方、ハードウェアIPの開発には、ハードウェア特有の開発言語、開発環境などが存在しており、一部のハードウェアエンジニアによって、ハードウェアIPの開発は行われてきました。
RISC-Vのようなオープンアーキテクチャの台頭により、ハードウェアエンジニアが不足し、ソフトウェアエンジニアによるハードウェアIP開発が進んでいくと考えられます。
そのようなニーズに対して、C2RTLでは、C/C++言語環境によるハードウェアIP開発を可能とし、上記の課題を解決する一つの手段となりえると考えております。

東工大で開発されたC2RTL技術は、任意のHW(ハードウェア)回路構造をSW(ソフトウェア)記述(C/C++言語)によって直接表現する記述形式と、この記述形式からRTL(レジスター・トランスファー・レベル)記述のHW構造を自動的に合成する技術です。従来の高位合成技術は、RTL構造をSW記述のプログラム解析・演算スケジューリング・バインディングの各工程により自動合成しますが、C2RTL技術は、SW記述そのものがRTL構造を表現する点が大きく異なります。この特徴により、SoC(システム・オン・チップ)を構成する全てのIP部品(プロセッサ、バス、アクセラレータ、IO等)と、SoCインテグレーション(各IPの接続等)を全て同一SW言語(C/C++)で設計し、高速システム検証モデル(動作レベル・サイクルレベル)とRTL回路モデルを同時に合成することが初めて可能になり、SoC開発効率を飛躍的に向上します。

図1 C2RTL イメージ図

C2RTL技術の普及により、複雑化と共に開発スピードの鈍化が見られる半導体設計に新たな手段が提供されることで、価値の高い半導体開発競争が加速されることを期待しています。

株式会社ユーリカ様とともに、C2RTL技術を幅広く普及させ、半導体・IT産業界の更なる活性化に貢献できるよう尽力いたします。

この度一般財団法人新システムビジョン研究開発機構様の協力を得てC2RTL技術をツール製品として世界の半導体に係るエンジニアに送り出せることは、これからのハードウェアIP開発の課題解決に役立つものと確信しており、喜ばしい限りです。

所在地　　：東京都杉並区南荻窪4丁目39番19号
代表者　　：一色 剛
設立　　　：2016年8月17日
事業内容　：・半導体回路設計技術の調査研究・技術開発および研究助成
　　　　　　・半導体回路およびソフトウェアの利用等に関する
　　　　　　　調査研究及び技術開発
　　　　　　・半導体回路およびソフトウェアに関する情報の
　　　　　　　収集、蓄積及び提供
　　　　　　・新システム研究結果の利用等に関する図書等の
　　　　　　　出版及び研究成果等の普及促進
　　　　　　・半導体回路およびソフトウェアで構成される
　　　　　　　新システム等に関する講演会、研修等の開催及び相談等への支援
　　　　　　・半導体回路およびソフトウェアで構成される
　　　　　　　新システム等による回路検査技術の技術審査・認証
　　　　　　・半導体回路およびソフトウェアで構成される
　　　　　　　新システムに関する啓蒙・教育活動、研究等への助成

所在地　：愛知県名古屋市東区泉一丁目21-27 泉ファーストスクェア6F
代表者　：波多野 祥二
設立　　：2014年11月25日
事業内容：オープンソースソフトウェアを主としてハイパーバイザーといった
　　　　　組み込み系のソフトウェアおよび、ハードウェアに深くかかわる
　　　　　ソフトウェアソリューションを提供しています。