HIFU、ラジオ波、高周波、超音波、EMS…痩身機器の仕組みと効果の違いとは?
ダイエット専門院・渋谷DSクリニックによる【ダイエット通信 vol.15】
ダイエット専門院・渋谷DSクリニック(運営会社:医療法人社団 甲和会、東京都、理事長:林博之)は、7月28日に【ダイエット通信 vol.15】を公開しました。
痩身機器のそれぞれの仕組み・効果の違いについて解説します。
様々なアプローチがある痩身機器
エステサロンや医療痩身クリニックでは、脂肪にアプローチする様々なマシンが使用されています。その原理は高周波、ラジオ波、超音波、さらにはHIFUやEMSなど多岐に渡りますが、それぞれの効果の違いについてご存知でしょうか?
それぞれ発生の原理とアプローチ方法が異なる
呼び名が違えど同じ原理というものもありますが、機器の仕組みはそれぞれに異なり、また脂肪へのアプローチもそれぞれに異なるため、効果の出方にも違いが出てきます。以下に各機能と効果について記載します。
ラジオ波・高周波
「ラジオ波」とは、周波数が高いの電磁波のことを指しており、「高周波」と同義と言えます。エステ・医療業界では従来より「ラジオ波」と呼ばれることが多いようですが、"何Hz(ヘルツ)から高周波である"といった明確な定義はなく、業界によって大体の区分がされています。
ラジオでは10MHz〜300MHzの周波数域が使用されており、これが美容機器の周波数域と重なることから「ラジオ波」と呼ばれるようになったようです。
高周波治療、インディバ、ハイパーナイフ、サーモシェイプなどの機器がこれに該当し、温熱発生による代謝促進が特徴です。
ラジオ波・高周波の効果
高周波の電磁波を体に当てることで、体内に摩擦熱が発生し、硬く冷えた皮下脂肪や体の深部を温めます。これにより脂肪細胞が分解・燃焼されやすい状態に変化したり、温熱の血流促進により代謝の向上・老廃物の排出促進などが期待できます。
超音波(キャビテーション)
超音波とは、周波数20kHzを超える音波のことです。一方、キャビテーションとは「空洞現象」の意味で、液体内に圧力差が生じ、気泡を生じる現象のことを指しています。
美容業界で言う「キャビテーション」は、超音波により体内の細胞間に気泡を発生させ、その気泡が弾けることにより脂肪細胞の分解を促す、という手法のことです。
周波数が高いほど届く距離が短くなるという性質があるため、キャビテーションに関しては家庭用よりも業務用の方が周波数が低くなります。
超音波(キャビテーション)の効果
上記のように体内の細胞間に気泡を発生させ、その気泡が弾けることにより脂肪細胞の分解を促します。なかなか脂肪が落ちない箇所、ピンポイントでの部分痩せ(皮下脂肪の分解促進)に特化した方法と言えるでしょう。
吸引・ローラー
硬くなった皮下脂肪を吸引・ローラーで揉みほぐすことによって燃焼されやすい状態にする方法です。"エンダモロジー"などが該当します。
吸引・ローラーの効果
脂肪細胞が肥大し、さらに代謝不良により老廃物の排出が滞り、それらが凝り固まるとセルライトといった凸凹の脂肪に変化します。硬く分厚い皮下脂肪を燃焼させるには、柔らかく滞りのない脂肪の状態にすることが肝要です。
吸引・ローラーは物理的に分厚い脂肪を揉みほぐして柔らかくし、老廃物が流れやすい状態にします。
EMS
EMSとはElectrical Muscle Stimulationの略称です。通常、筋肉は脳からの信号により動きますが、これを電気刺激により動かす(収縮させる)のがEMSです。
EMSの効果
家庭用のEMSは主に「低周波」(0.1Hz〜1,000Hz)のもので、浅い表層筋(アウターマッスル)に作用し、引き締め効果が期待できます。"シックスパッド"などの商品がこれに当たります。(シックスパッドは20Hz)
さらに「中周波(1,000Hz〜10,000Hz)」、「高周波(10,000HZ以上)」と周波数が高くなるにつれより深い筋肉にまで到達することは可能ですが、筋肉を収縮させる力は弱まるため、低周波のEMSが主流となっています。
注意として、皮下脂肪が分厚い場合、表層筋にまで低周波が到達しない可能性もあります。
HIFEM(ハイフェム)
HIFEMは高密度焦点式電磁(High-Intensity Focused Electromagnetic)という技術で、非侵襲的に筋肉を鍛えることができる新しい手法です。MRIに等しい約1.8ステラもの強力な電磁を利用しており、体内に電気や熱を照射することなく、体の表面から深部にまで強力な筋収縮を引き起こします。この技術は医療痩身機器"エムスカルプト"に採用されています。
HIFEMの効果
HIFEMにより誘発された超極大の筋収縮により、通常の自発的な筋力トレーニングではアプローチできない皮下7cmまでの筋肉群を効率的に鍛えることができます。(エムスカルプトでは、30分の治療で約2万回の筋収縮)
また、筋収縮に伴い、筋肉のエネルギー需要が急速に上昇することで脂肪細胞の機能障害が起こり、脂肪細胞はアポトーシス(プログラム細胞死)に至ります。つまりHIFEMでは、脂肪細胞減少にも同時に働きかけることが可能です。
HIFU(ハイフ)
HIFUは高密度焦点式超音波(High Intensity Focused Ultrasound)という技術で、真皮層〜その奥のSMAS(筋膜)層にまで高密度のエネルギーを届けることができます。
HIFUの効果
ターゲット層の1点に集中して高いエネルギーを与えることにより効果を発揮します。部分痩せであれば脂肪層に働きかけ、脂肪細胞を破壊。肌の引き締めであれば、真皮層のコラーゲンを収縮させてさらなるコラーゲンの発生を促します。エステと医療では、その出力、つまり届く層の範囲が異なり、効果と持続期間に違いが出ます。
自分に合った痩身機器で効率的にダイエットしよう!
このように、痩身機器には様々な技術が採用されており、それぞれに効果も異なります。ご自身の脂肪のつき方がどうなっているのか、どのように痩せたいのかに応じて機器を選ぶことが効率的なダイエットのポイントとなります。
肥満度、健康的な痩せ方がわかる肥満治療専門院の「痩身ドック」
ダイエット・肥満治療専門院の渋谷DSクリニックでは、体の皮下脂肪・内臓脂肪の量やつき方が把握できる「超音波皮脂厚計」や体型を可視化できる「3D身体測定器」を使い、ドクターが結果を診断する「痩身ドック」を実施しています。(測定料:3,300円(税込))
この診断により、ご自身の肥満度に加えて「脂肪のつき方・落とし方」を把握することが可能です。脂肪の状態を把握できれば、自ずと効率的な痩身機器も判明します。
興味のある痩身機器をまず試す前に、専門家による痩身ドックの診断を受けられることをお勧めします。
渋谷DSクリニックとは
渋谷DSクリニックは、医療痩身専門院です。ドクターをはじめ、管理栄養士・漢方薬剤師といった各分野の専門家たちが多角的な視点でダイエットをサポート。効率的なダイエットとは「一人ひとりのライフスタイルに合った、健康的で継続可能なダイエットである」と考え、医学的根拠に基づいたオーダーメイドの治療を提案。体重減量だけでなく、効率的な部分痩せにおいても独自のメソッドがあります。単なる目新しさに惑わされることのない“正しい痩身”の啓蒙に努めていくことは、医療痩身専門クリニックである我々の使命であると考えています。
記事監修:渋谷DSクリニック 渋谷院 院長 医学博士・林博之