インクルージョンの促進に向けた新たなプログラムをスタート
【応用脳科学コンソーシアム×東京大学当事者研究分野熊谷研究室× NTTデータ経営研究所】
このたび、一般社団法人応用脳科学コンソーシアム(所在地:東京都千代田区 代表理事:柳田 敏雄/岩本 敏男 以下、CAN)は、国立大学法人東京大学先端科学技術研究センター 当事者研究分野熊谷研究室(所在地:東京都目黒区 代表:熊谷 晋一郎 以下、当事者研究Lab)、株式会社NTTデータ経営研究所(所在地:東京都千代田区、代表取締役社長:山口 重樹)と協力し、CANの会員企業とともに、世界的にも遅れていると言われる日本企業におけるインクルージョンを促進するために、e-Learningとフィールドワーク、ワークショップを組み合わせたインクルージョン推進プログラムを開始しますので、お知らせします。
背景
SDGs/ESG経営、パーパス経営など、今や企業は消費者にどのような製品やサービスを届けるのかではなく、社会にどのような価値を与えられる存在なのか、どのように取り組んでいるのかが常に問われるようになっています。
その重要な取り組みの一つとして、DE&I(Diversity, Equity, & Inclusion)に対する取り組みがあります。欧米では、既にその取り組み状況を投資家向けにランキング付けして公表したり、政府調達の基準に組み込んだりしています。また、2019年には、世界の経営者が集まるダボス会議において、世界のトップ企業500社(日本企業は53社)のCEOが、障がい者雇用の経済性開発のために集結し、「The Valuable 500」が発足しています。
日本でも、2023年3月期から有価証券報告書における人的資本開示の義務化が始まったこともあり、DE&Iは多様かつ変わりゆく世界において、サステナブルな企業の成長を実現するための経営戦略として、最優先に取り組むべき時代となったといえます。
しかし、日本においては、Diversityは促進されてきているものの、Equality(平等)とEquity(公平)の違い、Equityの重要性に関する考え方が未成熟であり、Inclusionに向けた取り組みの推進が弱いとも言われています。特に障がい者雇用においては、スティグマ(誤解・偏見・差別等)、障がい者の潜在的能力開発、障がい者サポートなどで、まだ様々な課題があるとも言われています。
先進企業においては、障がい者雇用が職場における心理的安全性の確保の推進にも寄与するなど、インクルージョンに向けた取り組みの社会的価値が高まる中、企業の経営層、経営企画部門や人材育成部門のマネジメント層・実務者層、さらにインクルーシブデザインが求められている設計開発者など、今後、トップダウンで全社におけるDE&Iに関する理解促進と活動の推進を行なうことが求められていきます。
このような状況を鑑み、CANおよび当事者研究Labでは、インクルーシブな組織作りを通じたサステナブルな企業成長を実現するために、以下の取り組みを行ないます。
取り組み概要
- 応用脳科学アカデミーにてインクルージョンに関する最先端の研究や実践現場の知見に触れる講座を開講
応用脳科学アカデミーでは、インクルージョンに関する最先端の脳科学・心理学研究や、先端企業の実践現場の知見に触れる講座を2023年9月から11月にかけて開講します。
(詳細: https://www.can-neuro.org/academy_2023/ )
- 脳科学で考えるインクルージョンSIGでフィールドワークやワークショップを開催
東京大学エクステンション株式会社が提供する「当事者研究導入講座」や、インクルージョン先進企業・自治体でのフィールドワーク、および、これらから得た知見や感想を参加企業間で共有し、インクルージョン推進の基礎を構築するためのワークショップを2023年9月から2024年3月にかけて開催します。
(詳細: https://www.can-neuro.org/fy2023_sig/#inclusion )
参加企業
株式会社竹中工務店
コクヨ株式会社
株式会社NTTデータ経営研究所
他2社