相鉄バスの旭営業所内に自動運転のルートを整備<相鉄バス(株)・(大)群馬大学>

2020年春には2回目の営業運行による実証実験を予定

2020-02-18 18:00

 相鉄グループの相鉄バス(株)(本社・横浜市西区、社長・菅谷雅夫)と(大)群馬大学(所在地・群馬県前橋市、学長・平塚浩士、以下:群馬大学)では、相鉄バスの旭営業所(横浜市旭区)内に大型路線バスの自動運転が行える環境を整備しました。
 これは、地域の方をはじめ、さまざまな方々に自動運転を体験乗車していただくことで、社会受容性の向上を図る目的で行うものです。昨年11月と本年1月には近隣の中学生を招き、自動運転の体験乗車を行いました。さらに、自動運転「レベル4」の実用化を目指し、技術的課題の検証を常時行える他、今後は、入出庫などの自動化も検証します。

自動運転ルート図

 相鉄バスと群馬大学では、昨年9月14日から10月14日まで、横浜市の「I・TOP横浜 路線バス自動運転プロジェクト」の一環として、大型バスを使用した営業運行(里山ガーデンフェスタ実行委員会より受託し、貸切営業として運行)で自動運転の実証実験を実施し、16日間で4,907人の方にご乗車いただきました。乗車後のアンケートでは、自動運転に対して、ポジティブな意見が多いものの、社会受容性の向上が必要ということを再確認し、今回の整備に至りました。

実証実験で使用したバス

 2020年春には2回目の営業運行による実証実験を予定(時期・場所は未定)するなど、今後もさまざまな実証実験を通して、自動運転「レベル4」による営業運転を目指します。


■旭営業所の自動運転環境整備について

【目的】
① 自動運転バスの訓練、自動運転「レベル4」に向けた技術的検証を常時行える環境の構築
② 学生など若年層の職業体験や地域の方などへ体験乗車の機会を提供することによる社会受容性の向上
③ 営業所内での入出庫などの自動化の検討
【内容】
全長290mの周回コースを設定。バス停を想定した正着や障害物があった場合のセンサーの作動確認などを実施。(最高時速15km程度)

相鉄バス旭営業所

■今後の実証実験・展開について

・2020年内の自動運転「レベル4」での実証実験実施を目標に、遠隔監視技術導入などの技術的な検討、技術的課題(GPSが受信できない場所での対応、安全に自動運転バスが走行できる環境づくり)の整理や関係各所との調整を進めます。
・2020年春には2回目の実証実験を行う予定です。具体的な実証実験の区間、時期については、関係各所と調整中のため、決まり次第、改めてご案内します。

■共同研究の目的

 相鉄バスと群馬大学は2019年4月に大型バスの自動運転に関する共同研究契約を締結し、大型バスの自動運転「レベル4」による営業運転を目指しています。
 相鉄バスでは、就労人口の減少に伴う運転士不足への対応のひとつとして自動運転技術の導入が不可欠と考えており、より安全な運行サービスを提供することでお客さまの利便性向上が図られることから、迅速な技術導入を目指します。
 群馬大学次世代モビリティ社会実装研究センターでは、大型バスの自動運転適用における課題解決や運行実務に即した技術の実現により、自動運転「レベル4」の実用化につなげたいと考えています。
 この共同研究では、営業路線を中心に、大型バスの自動運転による実証実験を継続的に実施します。群馬大学の技術提供により、相鉄バスが、バス事業者としては日本初となる大型バスの自動運転車両を自社所有し、自動運転「レベル4」による営業運転を目指します。

■自動運転システムとは

自動車の車両制御システムの一種で、運転に必要な「認知・判断・操作」の一部あるいは全部を自動で実施可能な機能を有するシステムの総称。SAE(米国自動車技術会)によってレベル0(手動運転)からレベル5までに区分される自動運転の国際的な基準。

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