<自転車の安全利用促進委員会レポート> 500名以上が自転車通学をしている福島県立平工業高等学校にて 自転車マナーと点検・整備について交通安全教室を実施

自転車のルール・マナー等の正しい利用方法や安全安心な自転車の選び方、メンテナンスの重要性を啓発する「自転車の安全利用促進委員会」と「一般社団法人自転車協会」は、2018年10月12日(金)福島県立平工業高等学校にて、全校生徒752名を対象に自転車マナーと点検・整備についての交通安全教室を開催しましたので、ご報告いたします。

交通安全教室の様子1

例年秋の夕暮れは、急に日の入りが早くなる事から、重大な事故につながるおそれのある交通事故が多発する時期です。特に10月は、5・6月に次いで1年の中でも中高生による通学中の事故が多く、昨今では中高生が被害者になるだけでなく、加害者になる例も散見されます。
今回の交通安全教室では、自転車の安全利用促進委員会メンバーの遠藤 まさ子氏が、自転車のルール・マナーや通学時の注意点について講演したほか、工業高校の生徒たちに自転車安全に関してより興味を持ってもらうため、自転車安全整備士の資格を所有している同校の大樂 郁仁(たいらく ふみひろ)教諭から、点検時にどの箇所をチェックしたらよいか、実際の自転車を用いてレクチャーがありました。

講演では、遠藤氏が最寄り駅から学校までの通学路の危険地点をスライドで確認しながら、注意すべきポイントについて解説しました。また遠藤氏は「皆さんの自転車は安全に走行できる状態になっていますか?安全に走るためには“きちんと止まれる”自転車に乗る事が大切です」と説明し、メンテナンスあり・なしの自転車のブレーキ性能実験動画などを紹介しました。

また実際の自転車を用いた自転車点検のレクチャーでは、大樂 郁仁教諭がポイントとなる点検箇所をその場でモニターに投影しながら解説し、日頃のメンテナンスの具体的な実施の仕方と重要性を伝えました。
遠藤氏は「メンテナンスも重要ですが、購入時も安全な自転車かどうかきちんと見極める必要があります。安全性は見た目だけではなかなか判断しにくいもの。約90項目のテストに合格した安全な自転車の目印であるBAAマークを確認するとよいでしょう」と話し、大樂 郁仁教諭は、「今回の安全教室がきっかけになって、生徒の意識・理解が深まり、我が校の交通事故が減ってほしい。」と話しました。

交通安全教室後の生徒の感想

・「わたしも自転車通学をしているが、事故に遭いかけたこともあるので、今日の講演を聞いてきちんと乗っている自転車の点検をしたいと思った。」
・「今まで自転車の乗り方に関する講習は受けたことがあったが、整備面から教えていただく講習は初めてでわかりやすかった。平工業高校は自転車通学者が多く、事故件数も多いので、気を付けていきたい。」

交通安全教室の様子

交通安全教室の様子1
交通安全教室の様子2

参考資料

・“BAAマーク”とは
BAAマークは、一般社団法人自転車協会が制定し、同協会が定める自転車安全基準に適合した製品に貼られています。BAAマークの自転車安全基準は全部で約90項目もあり、安全・安心な自転車の目印として認知されています。

BAAマーク

・遠藤 まさ子(えんどう・まさこ)
自転車の安全利用促進委員会メンバー、自転車ジャーナリスト。自転車業界新聞の記者や自転車専門誌の編集などを経てフリーランスへ転向。自転車・育児用品を中心に取材を行い、各誌に寄稿している。テレビ・新聞・雑誌などの各種メディアでコメンテーターとして登場する機会も多い。

遠藤 まさ子
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