津南醸造における検証結果として、酵母の発酵プロセスに微細藻類を用いる可能性がAlgaEurope 2024にて言及されました
ギリシャのアテネで開催されたAlgaEurope 2024 グリーン発酵の可能性について発表
津南醸造(本社:新潟県中魚沼郡津南町、以下津南醸造)は、代表の鈴木健吾が登壇したAlgaEurope 2024で「Research and Development of Microalgae Euglena and its Social Implementation」(微細藻類ユーグレナの研究開発と社会実装)と題した基調講演を行い、その中で津南醸造が実施した「グリーン日本酒」の生産から検討される可能性ついて述べました。
基調講演の内容について
登壇した鈴木健吾は、これまでの微細藻類ユーグレナの利用方法とともに将来の応用可能性について、ユーグレナ社に関連する研究成果として、以下の内容を発表しました。
・発酵における微細藻類の役割: ユーグレナなどの乾燥微細藻類を発酵プロセスに組み込むことで微生物の発酵パターンが変化することにより、生産効率の向上、新たな栄養素の導入、風味の多様化が可能であることを説明。
・産業横断的な応用可能性: 微細藻類がバイオ燃料、機能性食品、伝統産業(日本酒など)における持続可能なイノベーションを支える可能性を強調。
・津南醸造における検証内容: 津南醸造は、発酵プロセスにおける微細藻類ユーグレナの機能的な可能性を独自に検証。伝統的な発酵技術における微細藻類の有効性を探る取り組みを紹介。
グリーン日本酒: イノベーションの実例
鈴木健吾は、微細藻類を活用した発酵の可能性を示す実例として、津南醸造が開発したグリーン日本酒を紹介しました。この日本酒は、仕込みの過程でユーグレナ粉末を取り入れることで、酵母の活性を高めて日本酒の生産を安定的なものにしながら吟醸香を維持向上させる可能性を示しました。
ネットワーキングと専門家のフィードバック
会議のネットワーキングセッションや懇親会では、鈴木健吾が津南醸造によるユーグレナ粉末の検証について説明し、業界専門家との議論を通じて発酵産業における微細藻類の可能性を共有しました。
主な成果
・津南醸造が行った微細藻類の発酵プロセスへの適用検証に対し、革新的なアプローチとして認識されました。
・微細藻類を日本の発酵に関連する伝統産業に活用するためのさらなる研究や連携に関心が寄せられました。
・グリーン日本酒のような製品が持つ世界市場での可能性について貴重なフィードバックを得ました。
今後も関連する研究開発をさらに進め、その成果を世界中の皆さまに共有していく予定です。
AlgaEurope 2024について
AlgaEuropeは、微細藻類の最新の研究、革新、産業応用に焦点を当てた、国際的に有数の会議のひとつです。この会議は毎年開催され、科学者、起業家、政策立案者、業界リーダーが世界中から集まり情報共有とディスカッションを行い、協力関係を促進する場となっています。AlgaEurope 2024では、バイオテクノロジー、持続可能性、食品、バイオ燃料、医薬品など、微細藻類の多様な応用分野における最先端の進展が発表されました。
https://algaeurope.org/algaeurope-2024-overview/
津南醸造について
津南醸造は、新潟県中魚沼郡津南町秋成に本社を置く日本酒蔵です。この地域は豪雪地帯で知られ、標高2,000mの山々からの天然の湧水を仕込み水に使用しています。地元で生産される「五百万石」や「魚沼産コシヒカリ」を用いて、自然と共生する酒造りを行っており、「Brew for Future〜共生する未来を醸造する〜」をブランドコンセプトにしています。2023年からの新体制で、酒蔵とサイエンスの融合をベースに新たな価値創造ならびに海外展開を目指しています。
https://tsunan-sake.com