戸建て住宅に住む首都圏在住の女性200人に聞いた 住宅内の非居室空間と寒さに関する実態調査 女性の約6~7割が非居室空間で「寒さ」を感じている (「寒さ」を感じている主な非居室空間: 洗面室・脱衣室、廊下、玄関、トイレ)
近畿大学 岩前篤 教授に聞く 住宅内の「温度差」や「低温」に伴うヒートショックと健康リスク
ダイキン工業株式会社では、2017年「空気で答えを出すプロジェクト」をスタートさせ、その一環として、夏の時期には屋内で起きる熱中症の問題や、暑い夜により快適な環境で良質な睡眠をとるためのエアコン活用法を提案するなど「空気の課題」を解決するさまざまな取り組みを行ってまいりました。
冬の「空気の課題」として近年注目されているのがヒートショックです。近畿大学 建築学部長の岩前篤教授によると、ヒートショックには「温度差」によって起こるものと「低温」によって緩やかに起こるものの2つがあり、「低温」による緩やかなヒートショックが日本人の死因に占める割合は約10%(約12万人)にもなるそうです。
日本の住宅では、エアコンはリビングや寝室などの「居室空間」には設置するものの、廊下や脱衣室などの「非居室空間」には設置しないのが一般的です。そのため居室空間と非居室空間の間で「温度差」や「低温」が生じやすく、冬場のヒートショックリスクを高めています。ダイキンは昨年、非居室空間に設置可能な小空間マルチカセット形エアコン「ココタス」を発売するなど、「空気で答えを出す会社」として非居室空間における住宅内の「温度差」と「低温」の問題に取り組んできました。そこで首都圏在住の女性200人を対象に、住宅内の非居室空間と寒さに関する実態調査を行いました。
調査結果と合わせて、この問題の専門家である近畿大学 岩前篤教授による「温度差」や「低温」に伴うヒートショックと健康リスクについて解説いただきます。また累積建築戸数が240万戸を超える住宅メーカー 積水ハウスの非居室空間における温度差への取り組みとその考え方についてもご紹介します。
住宅内の非居室空間と寒さに関する実態時調査 結果トピックス
(1) 女性の約6~7割が住宅内の非居室空間で「寒さ」を感じている
「寒さ」を感じている主な非居室空間:洗面室・脱衣室、廊下、玄関、トイレ
(2) 非居室空間で寒さを感じているものの暖房器具はほぼ使われていない
(3) 非居室空間で暖房を使わない理由は「暖房器具が設置されていない」(45.9%)、
「寒くても我慢できる」(37.8%)、「必要性を感じていない」(35.7%)
(4) 非居室空間で使っている暖房器具に約3割(33.1%)が「満足していない」
住宅内の非居室空間と寒さに関する実態調査
冬場に住宅内で、寒さを感じる空間・場所があるかについて聞いたところ、最も多かったのは「洗面室・脱衣室」(71.0%)で、続いて「廊下」(70.0%)、「玄関」(67.5%)、「トイレ」(59.5%)が続きます(図1)。これら上位はいずれも非居室空間で、住宅内でも約6~7割の女性が「寒さ」を感じているようです。また、寝室でも3人に1人(33.0%)が寒さを感じており、非居室空間だけでなく、寝室のような居室空間においても「低温」の状態にいる女性が多いことが分かります。
空間・場所別に暖房器具の使用率を聞いたところ、「キッチン」「洗面室・脱衣室」以外の非居室空間ではほとんど暖房器具が使われていませんでした(図2)。なお「キッチン」における暖房器具使用率が高くなっているのは、LDK空間でのエアコン使用が含まれていることが影響しているものと考えられます。
[図2 空間・場所別に見た暖房器具使用率]
いずれかの「非居室空間」で「暖房器具は使っていない」と答えた場所・空間がある方に、暖房器具を使っていない理由を聞いたところ、最も多かったのは「その空間・場所に暖房器具が設置されていないから」(45.9%)で、続いて「寒くても我慢できるから」(37.8%)、「必要性を感じていないから」(35.7%)が続きます(図3)。主な非居室空間で寒さを感じている人が6~7割も存在しているにもかかわらず、暖房器具は設置せず、我慢できると考えてしまう人が4~5割存在するという背景には、我慢は美徳であり、寒さは体を強くするという私たち日本人が持っている価値観が影響しているのかもしれません。
[図3 家の中で寒さを感じる空間・場所]
いずれかの非居室空間で「暖房器具を使っている」と答えた場所・空間がある方に、非居室空間で使っている暖房器具に対する満足度を聞いたところ約3割(33.1%)の人が「満足していない」(「全く満足していない」と「あまり満足していない」の合計)と回答しました(図4・上)。不満足の理由としては「すぐに暖かくならない」、「スペースをとって邪魔」、「暖房の効果が弱い」といった声が上位に上がっています(図4・下)。非居室空間における「温度差」、「寒さ」対策としては、性能と設置性を両立した暖房器具が求められているといえそうです。
[図4 「非居室空間」で使用している暖房器具に対する満足度と不満足の理由]
近畿大学 岩前篤 教授に聞く
住宅内の「温度差」や「低温」に伴うヒートショックと健康リスク
https://www.atpress.ne.jp/releases/177388/att_177388_1.pdf
積水ハウスの非居室空間における温度差への取り組みと
参考資料 小空間マルチカセット形エアコン「ココタス」のご紹介
「ココタス」は、狭い場所に設置することを想定し、室内機を従来の住宅用の天井埋込カセット形に比べて化粧パネルを約68%(※1)小型化した業界最小サイズ(※2)を実現した小空間マルチカセット形エアコンです。住宅内の温度のバリアフリーと省エネ性を両立しながら、多様化するライフスタイルに応じて、住空間を個性豊かに変える新しい発想のエアコンです。
※1 当社天井埋込カセット形シングルフロータイプS28RCRVのパネルとの比較
※2 天井埋込カセット形エアコンにおいて(2017年9月現在)
小空間マルチカセット形エアコン『ココタス』
「ココタス」の特徴
▽業界最小サイズを実現し、エアコン設置場所の自由度が飛躍的に向上
・従来の天井埋込カセット形の室内機から約68%小型化[詳細(1)]。
・壁面や天井が狭い小部屋でも取付可能で、シンプルなデザインにより圧迫感も軽減。
・冷房能力0.8kW、暖房能力1.0kWで、2畳~3畳の空間に最適な効率のよい運転が可能。
▽住まい方に応じた温度のバリアフリー化をサポートする便利な機能を搭載
・短時間で設定温度に達する「パワフル運転」[詳細(2)]と、不在時の無駄な運転を抑える「ひかえめ運転」を搭載し、非居室の使い方に応じた運転が可能。
・無線LANへの接続機能を標準搭載し、リビングなどの居室からアプリを使った操作が可能。
https://www.atpress.ne.jp/releases/177388/img_177388_6.jpg
▽複数台の室内機を接続できる専用の室外機は、狭い場所にも設置可能
・専用の室外機には『ココタス』のほか、居室向けのルームエアコンも合計3台まで接続可能。
https://www.atpress.ne.jp/releases/177388/img_177388_7.jpg
・室外機の数を最小限に抑え、住まい周辺のスペースを有効に活用可能。
[詳細(1)│業界最小の小型化]
小部屋にも設置しやすいよう天井埋込カセット形を採用し、部品や構造を根本から見直す事で業界最小寸法を実現しました。送風ファンは小さい吸込口や吹出口でも風量を確保できるよう、新しく開発したダウンサイジングターボファンを採用。それに合わせて吹出口側にはコの字形熱交換器を置き、ファンと熱交換器を高集積に配置することで本体サイズを最小限に抑えました。
さらに、吹出口にはコの字形のフラップを採用。それにより、足元までしっかり気流を届けます。また、本体高さを175mmに抑え、ドレンポンプを標準搭載したことで、特に既築の住宅においても天井裏の野縁や梁などの躯体にも干渉しないスムーズな施工が可能です。さらに、狭い部屋でも圧迫感を感じさせない、化粧パネルで天井に馴染むシンプルなデザインにこだわりました。
[詳細(2)│非居室空間の低温、温度差を素早く解消]
例えば、お湯張り時にONすれば、8分後には20℃、15分後には25℃に到達するので、脱衣時の寒さから解放されます。
試験条件:当社品質管理環境試験室2畳において。外気温2℃、室温10℃、暖房パワフルモードで運転。
調査概要(図1~4の調査結果について)
表題 :住宅内の非居室空間と「寒さ」に関する実態調査
調査主体:ダイキン工業株式会社
調査実施:株式会社マクロミル
調査方法:アンケート調査(インターネット調査による)
調査期間:2018年12月4日(火)~12月5日(水)
調査対象:一戸建て住宅に住む首都圏(東京都/神奈川県/千葉県/埼玉県)在住女性200名
対象内訳:20歳代 50名/30歳代 50名/40歳代 50名/50歳代 50名