日経BPコンサルティング調べ 「大学ブランド・イメージ調査 2018-2019」 (2018年8月実施)【東日本編】 各地域のブランド力トップは、 北海道大学、東北大学、筑波大学、信州大学 「いま注目されている、旬である」大学に、 国際教養大学、長野県立大学 「広報活動に力を入れている」大学に札幌学院大学、白鴎大学
株式会社日経BPコンサルティング(東京都港区)は、12年目になる「大学ブランド・イメージ調査 2018-2019」の結果をまとめ、2018年11月28日に調査報告書を発売しました(調査実施は2018年8月)。
全国9地域456大学について、各大学の認知やイメージなどを尋ねました。なお、【東日本編】は、北海道、東北、北関東、甲信越の4地域を対象に、それぞれ独立して調査を実施しています。
【東日本編(4地域:北海道13校、東北38校、北関東20校、甲信越22校)】の大学ブランド力TOPは、[北海道]北海道大学、[東北]東北大学、[北関東]筑波大学、[甲信越]信州大学となりました。
調査結果のポイント
大学ブランド力(49のブランド・イメージ項目の得票率を束ねて算出した総合スコア)
・[北海道]北海道大学、[東北]東北大学、[北関東]筑波大学、[甲信越]信州大学がトップ
・前回からの上昇率では、[北海道]室蘭工業大学、[東北]岩手県立大学、[北関東]群馬大学、[甲信越]信州大学
その大学特有の魅力として
・「いま注目されている、旬である」大学は、[東北]国際教養大学、[甲信越]長野県立大学
・「広報活動に力を入れている」大学は、[北海道]札幌学院大学、[北関東]白鴎大学
調査結果データ
《大学ブランド力》各地域トップは、北海道大学、東北大学、筑波大学、信州大学
[北海道]北海道の13校における「大学ブランド力」第1位は、75.9ポイントを獲得した北海道大学(表1-1)。次いで、小樽商科大学(52.6ポイント)、室蘭工業大学(51.7ポイント)と続く。上昇率第1位は室蘭工業大学で0.9ポイント伸ばした(表2)。
[東北]東北地方の38校における「大学ブランド力」第1位は、88.8ポイントを獲得した東北大学(表1-2)。次いで第2位は東北学院大学(59.6ポイント)、東北福祉大学(58.3ポイント)だった。上昇率第1位は岩手県立大学で、2.7ポイント伸ばした(表2)。
[北関東]北関東の20校における「大学ブランド力」第1位は、82.6ポイントを獲得した筑波大学(表1-3)。次いで、群馬大学(56.2ポイント)、茨城大学(55.2ポイント)と続く。上昇率第1位は群馬大学で、1.9ポイント伸ばした(表2)。
[甲信越]甲信越の22校における「大学ブランド力」第1位は、79.3ポイントを獲得した信州大学(表1-4)。次いで、新潟大学(69.2ポイント)、長岡技術科学大学(59.6ポイント)と続く。上昇率第1位は信州大学で、4.0ポイント伸ばした(表2)。
《大学イメージ》「いま注目されている、旬である」大学として、国際教養大学、長野県立大学
大学に関する49項目のイメージについて、それぞれの大学の得票率を見ると、各大学特有の魅力が見えてくる(表3-1~4)。「いま注目されている、旬である」では、国際教養大学(東北編)、長野県立大学(甲信越編)がそれぞれトップを獲得した。
国際教養大学は、すべて英語で授業を行うことで注目が高まっている大学。自由意見からも「英語教育」に対する評価が多く見られ、認知の高さも伺える。2018年3月には「THE世界大学ランキング 日本版(TES Global社と株式会社ベネッセホールディングスが共同で調査)」の2項目でも第1位を獲得しており、これらの評価が注目度を集めたことにも繋がっていると考えられる。
長野県立大学は2018年4月に長野市に開学(長野県短期大学を4年制化)。それに伴う報道も多く、県内を中心に認知が高まっている。「リーダー輩出」「地域イノベーション」「グローバル発信」を基本理念の3つの使命としており、企業や自治体との連携なども継続的に話題に挙がっている。今後の教育・研究の成果が期待される。
《大学イメージ》「広報活動に力を入れている」大学として、札幌学院大学、白鴎大学
「広報活動に力を入れている」大学では、札幌学院大学(北海道編)、白鴎大学(北関東編)がそれぞれトップを獲得した。
札幌学院大学は、4年連続この項目で第1位を獲得している。2016年から共通のジングルで大学名を発信しており(同大学Webサイトの公開動画より)、自由意見からも「テレビCMでよく耳にする」などの意見も見られ、認知の高さの要因の一つといえる。また、新聞などメディアでの掲載内容などをまとめるだけでなく、学内のさまざまな話題をコンテンツ化して公開しており、活発な情報発信が、これらの高評価にも寄与していると考えられる。
白鴎大学も、「北関東編」単独の調査を開始してから7年連続、この項目で第1位を獲得している。自由意見からは、同大学の教員のテレビ出演や、体育会系クラブなどの活躍が述べられた。加えて、東京ヤクルトスワローズのオフィシャルスポンサーであることも、神宮球場に広告が掲出されているため、同大学のことを見聞きする機会が相対的に多く、このイメージの高評価に繋がっていると考えられる。
本調査では、大学ブランドを算出する49項目それぞれの結果以外にも、49項目のイメージを因子分析(※1)によって関連性の高いイメージ群を因子にグループ分けした「6因子(※2)」(表4)、大学の「認知率」や、口コミなどに影響される「入学推薦率」「採用意向率」などロイヤルティに関わる結果を客観的評価にまとめている。大学ブランドの浸透度合いに合わせた戦略的なコミュニケーション活動に、ぜひお役立ていただきたい。
(※1)因子分析…多変量解析の分析手法の一つ。調査などから得られた観測変数(この場合、調査結果)が、どのような潜在的な変数(因子)から影響を受けているか探り出す手法。
本調査においては、49項目のイメージに対して、関連の強い項目を束ね合わせ、グルーピングする目的に利用した。
(※2)6因子…49項目のイメージを因子分析によって、「一流」「躍動感」「創造力」「グローバル」「地域貢献」「上品・誠実」に分類し、それぞれを構成するイメージ項目の獲得割合をまとめ偏差値化した。
「大学ブランド・イメージ調査 2018-2019」
東日本編】【首都圏編】【北陸・東海編】【近畿編】【中国・四国編】【九州・沖縄・山口編
全国の主要大学計456校(医科大学や体育大学、短期大学などは除外)の「大学ブランド力」算出を目的としたインターネット調査。
日経BPコンサルティングの提携先調査機関の調査モニターを中心に、同地域に居住し、仕事をしている方(ビジネスパーソン)や、中学生以上の子どもがいる父母、教育関連従事者に回答を依頼。「地域産業への貢献度」や「研究施設の充実度」、また学生の「語学力」や「コミュニケーション能力の高さ」など大学や学生へのブランド・イメージ49項目を測定。それらから大学ブランド力(偏差値)を算出してランキング化した。調査設計や分析にあたり、企業ブランドおよび製品/サービスブランドの調査で実績のある「ブランド・ジャパン」で培ったノウハウを活用。調査するイメージ項目を洗い出した。調査期間は2018年7月30日~8月27日、本リリースで結果を掲載したビジネスパーソンの有効回答数は、北海道548件、東北1,799件、北関東1,150件、甲信越1,179件。2018年11月28日に地域ごとの調査結果をリリース。
(本リリースのURL: https://consult.nikkeibp.co.jp/info/news/2018/1128ubj_1/ )
・表1-1
・表1-2
・表1-3
・表1-4
・表2
・表3-1
・表3-2
・表3-3
・表3-4
・表4-1
・表4-2
・表4-3
・表4-4
ノミネート大学 東日本編
[北海道編]
小樽商科大学、北見工業大学、北海道教育大学、北海道大学、室蘭工業大学、釧路公立大学、公立はこだて未来大学、札幌市立大学、札幌学院大学、札幌大学、北星学園大学、北海学園大学、北海道科学大学
[東北編]
青森県
弘前大学、青森公立大学、青森大学、青森中央学院大学、東北女子大学、八戸学院大学、八戸工業大学、弘前学院大学
岩手県
岩手大学、岩手県立大学、富士大学、盛岡大学
宮城県
東北大学、宮城教育大学、宮城大学、石巻専修大学、尚絅学院大学、仙台白百合女子大学、東北学院大学、東北工業大学、東北生活文化大学、東北福祉大学、東北文化学園大学、宮城学院女子大学
秋田県
秋田大学、秋田県立大学、国際教養大学、ノースアジア大学
山形県
山形大学、東北公益文科大学、東北文教大学
福島県
福島大学、会津大学、いわき明星大学、奥羽大学、郡山女子大学、東日本国際大学、福島学院大学
[北関東編]
茨城県
茨城大学、筑波大学、茨城キリスト教大学、筑波学院大学、常磐大学、流通経済大学
栃木県
宇都宮大学、足利工業大学、宇都宮共和大学、作新学院大学、白鴎大学
群馬県
群馬大学、群馬県立女子大学、高崎経済大学、前橋工科大学、育英大学、関東学園大学、共愛学園前橋国際大学、上武大学、高崎商科大学
[甲信越編]
新潟県
上越教育大学、長岡技術科学大学、新潟大学、新潟県立大学、敬和学園大学、長岡大学、新潟医療福祉大学、新潟経営大学、新潟工科大学、新潟国際情報大学、新潟産業大学
山梨県
山梨大学、都留文科大学、山梨県立大学、山梨英和大学、山梨学院大学
長野県
信州大学、諏訪東京理科大学、長野県立大学、長野大学、清泉女学院大学、松本大学
※なお、大学名称が直近で変更になった場合、新規の名称の認知が低いことが考えらえるため、変更前の名称を調査対象としている場合があります。
日経BPコンサルティング:日経BP社全額出資の「調査・コンサルティング」、「企画・編集」、「制作」など、コンサルティング、コンテンツ関連のマーケティング・ソリューション提供企業。(2002年3月1日設立。資本金9,000万円)