空き家から地域課題の解決を目指す新プロジェクト 「THEDDO./スッド」が鹿児島県大隅半島を拠点に始動
「ひとり1空き家時代」の到来、 解体or利活用だけではない、第3の空き家の在り方を発信!
鹿児島県大隅半島を拠点に、解体や利活用・放置だけではない“新しい空き家改修のあり方”の模索・情報発信を行うプロジェクト「THEDDO./スッド」(以下:THEDDO.)が、2024年1月に立ち上がりました。
webサイト: https://theddo-osumi.com/
THEDDO.とは
THEDDO.は、空き家から地域課題の解決を目指すプロジェクトです。
人口減少・地域の過疎化により、増加傾向にある「空き家」。現状、空き家を受け継いだ場合、解体もしくは利活用どちらかの方法を選択する必要があり、どちらも個人による巨額の投資や心理的負担が大きいのが現状です。持ち主が不明・費用が準備できないといった理由により放置された空き家は、老朽化が進むにつれ事件事故の発生確率が高まり、地域コミュニティにも悪影響を及ぼします。
1人が1つの空き家を抱える可能性がある「ひとり1空き家時代」、THEDDO.では空き家を地域の資源と捉え、自身で家を建てるセルフビルド手法(施主・設計・大工が一体となり、自分たちで家を建築・改修する方法)を取り入れながら、国内外の知見をつなぎ、新しい改修と利活用のあり方を模索していきたいと考えています。
団体名の由来
鹿児島弁で「するよ!」「やるよ!」という意味の「すっど」を団体名の由来としました。
ステイトメント
THEDDO.(スッド)は、地域に在る空き家を何とかすっど。
地域に息づく人材や、全国の知恵をつなげて何とかすっど。
空き家は、住んでいた人たちやその土地の知恵が詰まった宝箱。
どう生かせるかは、今を生きる人たちの知や技、愛情次第。
つなげて、つながって、何とかすっど。
空き家から、地域を明るくすっど。
ロゴ
地域の課題のために人が集う「旗印」となるよう想いを込めたシンボリックなロゴが目印です。
※本事業は、国土交通省 令和5年度 空き家対策モデル事業に採択されています。
・webサイト : https://theddo-osumi.com/
・公式noteアカウント : https://note.com/theddo_osumi/m/m3ad5a3604bde
・公式Instagramアカウント: https://www.instagram.com/theddo_osumi/
THEDDO.立ち上げの背景
THEDDO.メンバーの1人が、鹿児島県大隅半島にある120年以上続いた実家が空き家になったことから、2022年に継承。近隣にも空き家が散見されたことや、空き家に関する知見がなかったことから、情報発信や関連イベントの企画運営、空き家改修に着手をするため立ち上げました。
また、スクラップ&ビルドではなく、その土地の暮らしや歴史、気候風土などを踏まえ理にかなった場所として空き家を残していきたいと考え、THEDDO.のコンテンツのひとつとして、実際に受け継いだ空き家を第3の手法であるセルフビルドで改修していくプロセスも公開していきます。
THEDDO.メンバー紹介
地域や建築、農業などさまざまなテーマの専門家が、空き家問題の当事者として、新しい暮らしと地域コミュニティの在り方を模索していきます。
(1) 鍋田 成宏(写真右)
一級建築士/NPO法人たがやす理事
鹿児島県出身。鹿児島県庁勤務を経て、地域の豊かな暮らしのあり方を模索し、大隅半島へ移住。現在、地域の建設会社で設計士として働きながら、地域ならではの空き家や住まいの模索に奮闘中。趣味はコーヒー焙煎。1児と2猫の父。
(2) 天野 雄一郎(写真左)
NPO法人たがやす理事/大隅半島ノウフクコンソーシアム事務局長
福岡県出身、元バックパッカー。大手旅行代理店での勤務を経て、大隅半島へ移住。現在は農業と福祉の連携を進めるノウフクの専門家として、日本各地でノウフク関連事業に携わる。2024年より錦江湾を挟み、薩摩半島と大隅半島の2拠点居住に挑戦!
(3) 福留千晴(写真中央)
地域と食のしごと「NORTHERN LIGHTS」主宰/NPO法人たがやす理事
鹿児島県出身、現在は東京都在住。2022年に、大隅半島で120年以上続いた実家が空き家となり遠隔継承。本業は「地域と食」をテーマに日本各地で活動する。THEDDO.メンバーとともに、新しい時代の空き家改修と利活用のあり方を模索中。
公式noteについて
THEDDO.公式note( https://note.com/theddo_osumi/m/m3ad5a3604bde )では、THEDDO.メンバーの活動記録や空き家に対する思い、考えを発信するほか、既に各地で空き家問題や新たな場づくりに取り組んでいる方への取材記事を掲載。空き家問題や空き家の改修・利活用を考える人々にとってヒントになるような情報を発信しています。
有識者紹介
公式noteにて取材記事の掲載が決定している有識者の方々は以下の4名です。
(1) ヒラマツグミ一級建築士事務所代表 平松 克啓氏
(2024年1月19日(金) 記事公開 https://note.com/theddo_osumi/n/nfba30f2a51ec?magazine_key=m3ad5a3604bde )
兵庫県淡路島出身。2007年に「ヒラマツグミ一級建築士事務所」を立ち上げ、淡路島を拠点に建築設計に携わるほか、古民家情報提案サービス「recominca(リコミンカ)」や、淡路島の素材を使った家を提案する「淡路島の家」プロジェクトなど様々な取り組みを立ち上げ。
(2) 山村テラス代表 岩下 大悟氏(2024年1月29日(月) 記事公開予定)
長野県佐久市(旧浅科村)出身。2014年に長野県佐久穂町にてセルフビルドの小屋「山村テラス」をオープン。以降、同町に「月夜の蚕小屋」「ヨクサルの小屋」、佐久市望月に「木馬のワルツ」と計4件の宿泊施設を展開。
(3) 株式会社風景屋代表 小林 徹平氏
(2024年1月24日(水) 記事公開 https://note.com/theddo_osumi/n/nfc48645c3dca?magazine_key=m3ad5a3604bde )
神奈川県秦野市出身。青森県の十和田湖休屋地区の景観計画策定の支援に携わり、十和田湖畔にあった空き家を改修。メンバー登録制のコワーキングスペース・中長期滞在者専用のゲストハウス「yamaju」のオーナーを務める。
(4) 真実建築CEO 陳 佳蔚(Chen,Chia-Wei)氏
(2024年1月25日(木) 記事公開 https://note.com/theddo_osumi/n/n9120c41af9b9?magazine_key=m3ad5a3604bde )
台湾の不動産開発会社「真実建築」のCEOを務め、デベロッパーとして台湾のまちづくりに携わる。台北にて築50年の古いビルをリノベーションし、日本酒や日本の食品を販売する「素晴屋」を経営中。
2024年1月13日(土)~1月14日(日)に講演会&ワークショップを開催しました
THEDDO.立ち上げのキックオフイベントとして、鹿児島県大隅半島にて講演会&ワークショップを開催しました。
【講演会】2024年1月13日(土) 16:00~18:00 場所:ゲストハウスよろっで
セルフビルドの専門家である岩下 大悟氏と、THEDDO.のステイトメントを制作したクリエイティブ・ディレクターの田中 淳一氏をお招きし、これからの大隅半島の空き家問題とどう向き合っていくか、講演会を開催しました。
【クラフトワークショップ】2024年1月14日(日) 10:00~12:00 場所:鹿屋市吾平町
空き家をセルフビルド専門家である岩下 大悟氏と一緒に見ながら、実際に畳と床板を剥がし、改修に着手するワークショップを実施しました。