3.11から学んだものは? 「持っていない」でも「必要」な防災用品ランキングは “簡易トイレ”がまさかの1位
「スマホよりも、Myトイレ。」 「ガマンできるのは数時間、いざとなったら…?」 「災害時、水洗トイレから汚水が逆流!?」 アンケートから見えてきた防災意識のアレコレ。
インターネット販売を手掛けるS.Y.S tradingが2023年2月に実施した「防災に関するアンケート」(男女200人)において「持っていないけれど、必要だと思う防災用品」は約30%の人が簡易(携帯)トイレと答えました。
また、このアンケートは東日本大震災が起きた3月11日を前に、防災に対する知識や防災用品の備蓄率の向上をめざして、意識調査のために行ったものです。
また、別項目の「最も必要だと思う防災用品」においても、予想していたモバイルバッテリーや充電器をおさえて、簡易(携帯)トイレが1位という結果となりました。
また、アンケート内の「自宅や周辺のトイレが使用できなくなった場合にどうするか」(自由記述)という質問に対し、「自宅の庭や畑」「森、草村、川」などいう意見が相次ぎました。しかし、都市部などではそのような土がない場合も多くあります。
よって「自宅のトイレで、流せるまでためる」「ビニール袋」「新聞紙」などいう意見もありました。
ただ、大人で一日平均5~8回トイレを使用するとされており、家族の人数分を考えると、上記の意見は現実的ではありません。
災害等で停電や断水が起きると自宅のトイレは使えない場合が多いです。当然、周辺の公共施設やコンビニ、スーパーなどの商業施設も同様です。
排水管が破損している場合、使用すると汚水が逆流してくる恐れがあるが、それを知らずに使ってしまうことも多くあります。
使ってしまえば、「流せない」「洗えない」「逆流の恐れ」「悪臭」と自宅内が大変なことになります。
ライフラインの復旧に関しても、上下水道は時間がかかることも多いです。東日本大震災の際も、上下水道の復旧には約1か月かかっています。
つまり、自宅のトイレを使えるようになるには、相当な日数がかかる可能性が高いです。
では、仮設トイレを利用すればいいと考えるでしょう。
しかし東日本大震災の際、3日以内に仮設トイレが設置された自治体はわずか34%。7日以内に設置された自治体でも51%と約半数しか設置されていませんでした。
一方、熊本地震の際「災害発生後に何時間でトイレに行きたくなったか」という問いに対しては、3時間以内で39%、6時間以内では73%という結果が出ています。
さらに、仮設トイレは屋外に設置されるため、夜間や雨天時には使用しづらいもの。特に高齢者や子ども、女性には敬遠されがちです。
また、多くの仮設トイレは和式であり、段差があるため、高齢者や障害のある人には使いにくいことも多いです。
よって、トイレに行きたくないから飲食をガマンします。それにより、体力が低下したり、体調を崩す危険性が出てきます。
日本トイレ研究所によると、簡易(携帯)トイレの認知率は約50%、備蓄率にいたっては約17%と非常に低いです。(引用:NPO法人日本トイレ研究所 「大地震におけるトイレの備えに関する調査結果」)
必要だと感じているが、備蓄率は低い簡易(携帯)トイレ。
昨今では様々なタイプの簡易(携帯)トイレがあり、災害用だけでなくアウトドアや車載用にする人たちもいます。
記憶に新しいのが、大雪での立ち往生です。これからの行楽シーズン、渋滞時に活躍する機会もあるでしょう。また、収納ケースやスツールとして部屋になじむタイプのものも登場しています。
生活様式に合わせて、備えて使える簡易トイレ。
食料や飲料水よりも待ったなしの状況が発生するということを、この機会に今一度考えることを推奨します。
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