オラクルが中国に2番目の開発センターを設立、急速に成長する中国市場のニーズに応える
2003年10月29日、北京発:
世界最大の企業向けソフトウェア会社であるオラクル・コーポレーション (NASDAQ:ORCL)は、北京に中国開発センター(China Development Center、CDC)を公式に開設することを発表します。本件は、2002年6月に開設したシンセン(深土川:深にツチヘンにカワ)の開発センターに続いて、2番目の中国開発センターの設立になります。中国における2つの研究・開発センター設立により、オラクルは中国のパートナー企業とより密接に協業し、オラクルの最新の技術を活用して中国企業に特有なニーズに応えるソリューションを開発します。これにより、国内および海外のビジネスで成功したい中国企業の支援を行います。また、中国のエンジニアとの共同開発、知識の伝達、トレーニングを通じて、急速に発展している中国のソフトウェア産業のさらなる成長に寄与します。
オラクルのアジア・パシフィック部門のバイスプレジデントであるデレク・ウィリアムズ(Derek Williams)は次のように述べています。「オラクルは中国において過去14年間、より信頼性・生産性に優れた、低コストのITシステムを企業に提供してきました。われわれは、急速に成長する中国市場で求められる、コミットメント、パートナーシップ、ローカリゼーションの要求などのレベルを理解しています。パートナー企業と共に提供する、北京開発センターのソリューションは、競争の激しいグローバル市場に進出する中国の顧客に恩恵をもたらします。」
戦略的に北京中関村ソフトウェアパーク(Beijing’s Zhongguancun Software Park)を拠点とした、第2の中国開発センターは既に業務を行っています。中国の多くの企業の本社、研究施設、主要な大学や公立機関が位置する首都北京における資源、スキル、才能の開発および開拓の準備をしています。同時に、中国における多くの企業の本社、研究施設、主要な大学や公立機関に対する焦点としての役割を担います。北京の顧客は、オラクルの最先端の開発・検証施設を通じて、最新のソリューションにアクセスできます。さらに、本開発センターは日本市場向けの製品の開発・検証を行い、日本語および日本特有のITスキルにおいても優位性があります。当初は、北京開発センターは中国市場に特化した、以下の4つのポイントに焦点を充てます。
「アンブレイカブル・リナックス」開発・サポート
レッドフラッグ・リナックス(紅旗Linux)との戦略的パートナーシップのもと、オラクルはLinux上でオラクルを稼動する中国の顧客に対して、堅牢で安全なLinux基盤「Unbreakable Linux Platform」を提供します。オラクルとレッドフラッグは協力して、中国におけるオラクルの顧客企業に向けた、特別版のLinux OS「Red Flag Data Center OS4.0」を開発してきました。レッドフラッグとオラクルはまた、レッドフラッグのLinux上でオラクルを稼動する顧客に、シームレスな技術サポートを提供するための、共同の研究室を設立しました。
中国版「Oracle E-Business Suite Special Edition」
北京開発センターでは、高度なスキルを要するエンジニアのチームが中国企業向け「Oracle E-Business Suite」である「Oracle E-Business Suite China Special Edition」の開発、検証、パッケージ化に注力しています。数万にも及ぶ中国の中堅企業を対象にした本ソリューションにより、企業は重要なビジネス上の管理や意思決定を迅速かつ低コストで行うことが可能になります。「Oracle E-Business Suite China Special Edition」を採用した企業は、ソリューション導入時における複雑性を低減し、運用・サポート要員の追加を取り除くことが可能です。また、初期導入費用の低減により、企業はビジネスの成長に伴って投資を増やせます。これらのメリットにより、企業はTCO(総所有コスト)を削減できます。
デジタル都市
デジタル都市研究室では、オラクルのデータベースおよびアプリケーションサーバーの技術に基づいた、位置情報サービス、地理情報システム、電子政府ソリューションに注力します。本研究所のエンジニアは、北京市のIT担当室と密接に協力し、政府内で標準となる技術の青写真を作成しています。電子政府や電子市民用のシステムおよびアプリケーションの試作プロジェクトを実施しています。
ワイヤレス・ソリューション
ワイヤレス・ソリューション研修室では、オラクルの最新のモバイル技術・ソリューションを活用した、第3世代移動通信(3G)・位置情報サービス・メッセージング・音声技術の導入などに注力します。同時に、政府・金融・物流・医療などの業界別ソリューションや、中国市場に特化したアプリケーションのモバイル化にも焦点をあてます。オラクルの音声・ワイヤレス開発グループは、装置/ネットワーク機器メーカー、オペレーター、技術パートナーや顧客との密接な連携のもと、中国のネットワーク、装置、ゲートウェイに対するプロトタイプ(試作品)の迅速な開発、製品検証、ローカリゼーション、認証を行うためのモバイル基盤を構築します。
オラクル・コーポレーションのインターネット・テクノロジー部門のバイスプレジデント兼中国開発センター長であるケビン・ウォルシュ(Kevin Walsh)は次のように述べています。「シンセンと北京の中国開発センターは、中国企業が最新の技術を採用して効率性を上げ、コストを削減し、競合優位性を獲得できるよう、支援するために必要な取組みを積み重ねています。」
中国オラクルのリージョナル・マネージメント・ディレクターである陸純初(Loke Soon Choo)は次のように述べています。「北京開発センターの設立は、オラクルの中国に対する強固なコミットメントの表れです。中国において、われわれは研究・開発分野だけでなく、教育など他の多くの分野にも投資を行っており、これらの投資が中国に恩恵をもたらすものと信じています。中国政府とのさらなる密接な連携のもと、オラクルの技術や知識、専門性を中国に浸透させたいと望んでいます。」
北京の中国開発センターは、以下の5つの分野に注力する予定です。
・プロジェクト開発 − 中国市場向けソリューションおよび、大規模かつ複雑な国家プロジェクトにおけるオラクル製品の導入の強化
・研究開発室 − 中国のパートナー企業との共同開発による優れた事例の提供および、技術採用の促進
・製品ナレッジ・センターおよびカスタマー・センター − エンジニアに対する製品知識の伝達と、良質な顧客サービスの提供のための基盤を提供
・開発サービス − 中国と日本に向けた、迅速なポーティング、認証、検証、ローカリゼーション、翻訳
・パートナー企業のサポート − 中国市場の要求に応えるための製品知識の伝達、検証、ローカリゼーションの提供。特に、顧客数・ユーザー数が拡大する企業に対して、強化されたパフォーマンスと拡張性を提供
■ 本件に関する報道関係お問合せ先:
日本オラクル株式会社 マーケティング本部
コーポレート・コミュニケーションズグループ 広報担当:栃尾
TEL:03-5213-6927 E-Mail:Miki.Tochio@oracle.com
Oracleは、Oracle Corporationの登録商標です。
本文中の商品名は、各社の商標または登録商標です。