国⽴循環器病研究センターと共同で、世界初「カダシル創薬研究部」を設立
当社は、国⽴研究開発法⼈国⽴循環器病研究センター(所在地:⼤阪府吹⽥市、理事⻑:⼤津欣也、以下「国循」)と、指定難病であるカダシル(英文名:CADASIL)の治療薬開発を目指した世界初の 「カダシル創薬研究部」 を共同設立いたします。
当社グループは、「医食の研究で貢献」をミッションとし、独自の研究開発によって、ヘルスケア分野における新たな価値を創造することに取り組んでおります。
医薬品分野では、当社独自のニワトリ由来抗体作製技術である「アラジンテクノロジー」によって開発された抗体に関して、現在、田辺三菱製薬により自己免疫疾患の治療薬を目指して治験(フェーズ1)が行われております。
カダシル(皮質下梗塞と白質脳症を伴う常染色体優性脳動脈症)は、国が指定する難病の1つ(指定難病 124)で、世界でも根本的な治療方法がなく、アンメットメディカルニーズが非常に高い疾患です。本疾患は、NOTCH3(ノッチ3)遺伝子の変異が原因とされております。NOTCH3遺伝子の異常により、脳の血管がダメージを受け、片頭痛、脳梗塞、脳出血、認知症などの重篤な症状を引き起こします。
国循は、厚生労働省所管の国立高度専門医療研究センターで、日本における循環器病の研究および治療機関の最高峰の1つとして知られています。
本共同研究のパートナーである脳神経内科の猪原匡史部長は、カダシルの研究および治療分野における第一人者です。近年、カダシルの新薬候補であるアドレノメデュリンペプチドに関する医師主導治験(フェーズ2)を実施しており、その有効性が期待されております。また、日本初のカダシル専門外来の開設、カダシル患者会の設立などにも積極的に取り組んでおられます。
当社は、長年におけるペプチド研究開発をもとに、本共同研究を通じてカダシル治療薬の開発を推進し、難病に苦しむ患者様に有効な治療薬を届けることで、世界の人々の健康に貢献いたします。
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国の医療政策と一体となって国民の健康を守るため、1977年に設立された国立高度専門医療研究センター。
病院、研究所、オープンイノベーションセンターの3つの機関が入る医療研究機関。