奈良文化財研究所文化財情報研究室、株式会社竹中工務店と「石垣のBIM的アプローチとデジタル保存に関する研究」に関する連携研究協定を締結
2025-02-06 09:00
(1)研究題目
石垣のBIM的アプローチとデジタル保存に関する研究
(2)研究目的および内容
石垣整備に関して3次元計測の重要性は高まっている。しかし、石垣表面の複雑な形状を正確に捉えることの難しさがあり、特に石と石の間の目地や隙間、また経年変化による微細な変形を精密に計測することは大きな技術的課題となっている。実務的な観点からは、計測作業の効率化も重要な問題であり、計測時間の短縮や、取得した膨大なデータの処理負荷の軽減、そしてデータの適切な管理と保存方法の確立が求められている。
これらの課題に対しては、レーザースキャナーと写真測量を組み合わせた複合的な計測手法の採用や、AIを活用したデータ処理の自動化がある。特に石垣3次元計測の分析および管理にはBIM(Building Information Modeling(ビルディング インフォメーション モデリング))の手法が有効である。
これらの課題にBIMにノウハウを有する竹中工務店、奈良文化財研究所が協業で課題解決に取り組むことで、石垣のBIM的アプローチとデジタル保存に関する取り組みを加速させることを研究目的とする。